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接合・実装

冷凍車等のアイドリング時・低速走行時の冷凍性能向上による、省エネルギー・環境負荷低減を実現

東京都

PMジェネテック株式会社

2020年3月20日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 コンパクト、高効率、高出力の車両用永久磁石式発電機と制御装置の開発
基盤技術分野 接合・実装
対象となる産業分野 医療・健康・介護、環境・エネルギー、産業機械、工作機械
事業化状況 実用化に成功し事業化間近
事業実施年度 平成22年度~平成23年度

プロジェクトの詳細

事業概要

冷凍車、機械装置付き車両(PTO車)では、機械駆動式コンプレッサー、油圧ポンプをエンジンに取り付け、主としてアイドリング時に用いているので、効率が非常に悪い。アイドリング時でも出力、効率の良い永久磁石式発電機を開発し、コンクレッサーなどを効率の良い領域で運転することにより、20%以上の燃費改善を実現させる。永久磁石式発電機の最大の欠点である電圧変動を、巻き線とソレノイドコイルを組み合わせた簡易型制御装置で安定化させる

開発した技術のポイント

永久磁石式発電機とその制御装置を開発し、燃費の向上等に寄与
・発電機→回転数10,000rpmに耐え、大きさφ165mm×L220以下、重量13Kg。制御装置の大きさは120×200×80mm以下
・低速運転下での性能向上→アイドリング出力2.5Kw/1,500rpm、全負荷最低回転5.5Kw/3,000rpm
(新技術)
新開発する冷凍車用発電機
・制御巻き線に流れる微小発電電流によって電圧制御をする、従来の発想とまったく異なる高効率電圧制御方式である
・発電電流をスイッチングしないため、出力・発電効率の大幅な向上が可能
・DC-DCコンバータ等のスイッチングレギュレータ不要

具体的な成果

・永久磁石式発電機の制御のための、電圧制御機構を開発
‐発電機本体、チョークコイル制御装置等の最適な組合せを決定
‐当初計画した回路による永久磁石発電機は、定格電圧が高くなると、発電機回転数の上昇とともに出力巻き線、制御巻き線における発電電力が非常に高くなってしまうことが判明
‐特に巻き数を大きくすべき制御巻き線につき、最高回転数において2,460V(実効値)に達してしまう
‐出力巻き線、制御巻き線それぞれに、ローターの磁束と鎖交しないソレノイドコイルを加えることにより、垂下特性の電流を小さくすることに成功
‐ソレノイドコイルについては、巻き線数、FETの有無、制御電流(A)等の様々な要素から、最適条件を見出した
・自動車に導入可能な、小型の電圧制御システムを設計
‐装置内部に、マイコン基板、FET回路2系統、ヒートシンク&ファン、スナバ&抵抗回路2系統を搭載
‐装置ボックスは縦290mm、横180mm、高さ80mmと小型化を実現
‐主制御(電圧一定制御)以外に、温度測定、発電機回転数計測、電流計測等を行って装置全体を制御
・自動車への適用時に、省エネ・コストダウンを実現する能力を有することを確認
‐発電機の構造設計の見直しを行い、永久磁石の量を当初設計から65%削減させ、コストダウンに成功
‐ローターについては、ステーターのヨーク幅の設計変更により磁漏を減少させ、主巻き線のターン数の削減に成功
‐発電機の出力性能確認の結果、エンジンアイドリング時においても、10A以上の負荷電流を得ることができ、中型4トン車クラス以上の冷凍車で、充分な冷凍性能を得られることを確認

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・実用化に成功、H26年度に事業化見込み
・有償サンプルあり(発電機6Kw、制御、インバーター、温度計通信機器)

製品・サービスのPRポイント

・温度管理能力向上→冷凍冷蔵車においてエンジン低回転でもコンプレッサー吐出量を130%にする
・耐久性向上→ダイレクトドライブの開放コンプレッサーの寿命20万Km/5年を発電電気式にする事で40万Km/10年で寿命を2倍にする
・省エネルギー化→走行トルクを1/2にした事により、中古4トントラックで11%の燃料を節約することができた

今後の実用化・事業化の見通し

ユーザーに試作品を提供し、性能評価を実施する。また、市場調査を実施する等、事業化に向けた取り組みを加速させていく
・サポイン事業で残した高耐久性とノイズの検証を行い、25年度は試作品をユーザーに提供し性能、評価を実施する
・現在試作品の性能、耐久評価を実施しているが低回転域の出力50%まで出来ているが、負荷との出力バランスを改善する
・H25年度中に冷凍冷蔵車ユーザーの協力を得てモニター試験を行う。また、サポイン成果の応用の一環として、バス・トラック用エアコンの市場調査を実施する

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 PMジェネテック株式会社 橋本実験室(株式会社鈴吉製作所内)
事業管理機関 PMジェネテック株式会社

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 PMジェネテック株式会社
事業内容 発電機の開発製造
本社所在地 〒153-0064 東京都目黒区下目黒1-1-10
ホームページ http://www.pm-genetech.co.jp
連絡先窓口 開発部 佐々木勝恵
電話番号 03-3595-0030