文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 超臨界流体を用いた複合成形により、高度な成形及びめっき技術の完成を目指す

立体造形

超臨界流体を用いた複合成形により、高度な成形及びめっき技術の完成を目指す

京都府

株式会社デュエラ

2020年3月20日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 超臨界流体を利用した押し出しおよび射出成形による複合成形体の開発
基盤技術分野 立体造形
対象となる産業分野 自動車、スマート家電、光学機器
事業化状況 研究中止または停滞中
事業実施年度 平成21年度~平成21年度

プロジェクトの詳細

事業概要

超臨界流体を溶媒として金属触媒を溶融ポリマー中に分散させ、更にこのポリマーをプラスチックシートの表層部分に積層させることで、金属活性の高い金属パラジウムを表層に含んだ多層シートを製膜する。このプラスチックシートを射出成型のインサート成型することで、表層の薄い部分だけが金属めっきとの親和性、密着性が良い樹脂で覆われているプラスチック部品を作ることが出来る

開発した技術のポイント

超臨界流体を用いた押し出し及び射出成形にシートインサート成形を組み合わせ、高度な成形及びめっき技術の完成を目指す
・下図の課題と目標値をクリアする、新たな複合成形加工及びめっき技術の開発を目指す
(新技術)
・従来比でめっき膜厚を半減したシートインサート法による装飾めっき
・表面抵抗
・好耐熱性で高反射率の放熱性機能付きリフレクター
・めっき膜による放熱機能付き拡散反射シート

具体的な成果

超臨界流体利用インサート成形用触媒分散シートの開発
・超臨界二酸化炭素(sCCO2)の溶媒和効果を用いた、めっきの触媒核となるパラジウム(PD)錯体を分散させる押し出し成形技術を開発
・無電解めっき可能な表層をナイロンとし、下地層をナイロン・aBs(aCrylonitrileButaDienestyrene)アロイ層とすること等により、両層の密着性とシートの賦形性を両立
・めっき可能な多層シートは、プリフォームが可能、インサート成形後のめっき(無電解/電解)が可能なことを確認
・シート成膜速度1m/分、積層シート300μmのとき、金属錯体分散層の厚み40μm以下、表面粗度800nm以下、めっき密度強度15N/Cmを達成超臨界流体利用射出成形及びインサート成形技術の開発
・sCCO2の溶媒和効果を用いた無機粒子を分散させる射出成形法により、これまでのPD錯体以外にCu錯体やag錯体についてもプラスチックに均一分散できた
めっき/複合成形体の開発
・上記の複合成形技術により、成形体表面のシート接着部分のみにめっき可能な複合成形体を開発
・同時に開発した高い反射率を有する高信頼性agめっき技術を融合することにより、湿式めっきの付きまわり性を特長とする高付加価値の反射複合材料を創製できる見通しがたった
・めっき膜を形成することにより、電磁波シールド効果と放熱効果が発現することを実証。これにより、放熱性付与の反射板等、次世代ニーズに合致したアプリケーションの作成が可能に

研究開発成果の利用シーン

プラスチック製品の表面にめっきを施す技術により、従来方法よりも環境への負荷が少なく、コストを抑えた製品を実現できる

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・H26年度の事業化を目指し、活動中
・サンプル試作中

製品・サービスのPRポイント

・環境負荷削減:六価クロム等の有害物質が不要な、低環境負荷のめっき技術・低コスト化:装飾めっきの際、表面平滑化のために行う銅の電解めっきの膜厚を半減できる

今後の実用化・事業化の見通し

実用化開発を継続中、数年内での事業化を目指す
・サポイン事業で行った、大量生産可能なベース素材の実用化開発を継続して実施中
・H26年度の事業化展開を目指して、サンプル試作を継続している

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社デュエラ
事業管理機関 公益財団法人京都高度技術研究所
研究等実施機関 日立マクセル株式会社
マクセル精器株式会社

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社デュエラ
事業内容 プラスチックシートの製造販売
本社所在地 〒615-8245 京都府京都市西京区御陵大原1-36京大桂ベンチャープラザ
ホームページ http://www.dueller.com