複合・新機能材料
顔料・染料などの高機能化学合成を効率化する高温高圧近赤外スペクトロメータ
大阪府
日本ベル株式会社
2020年4月10日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 高性能化学合成プロセス効率化ツール:高温高圧近赤外スペクトロメータの実用化 |
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基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、印刷・情報記録、化学品製造 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
顔料・染料などの高性能化学合成には高温高圧液相反応が広く利用されている。しかし反応のその場観測が困難なためプロセスの高度化・省エネ化・無公害化および安全管理は十分に進んでいない。また研究開発にも多大なコスト・労力がかかる。本課題では大阪府立大学のリアクター技術に基づいて、高温高圧液相反応を0.01~100秒、700~2500NM、<400℃で毎時200100試料をその場観測する化学合成の支援ツールを開発する
開発した技術のポイント
高温高圧液相プラント反応をその場モニタリングする技術の開発
・近赤外領域の吸収スペクトルをその場測定→~400℃、~30MPa
・微少試料量でハイスループット分析可能→10~100μL、20~60試料/毎時
(新技術)
<高性能化学合成リアクター用近赤外分光計>
(特徴)
・その場近赤外測定(700~2500nm)
・毎時(20~100試料)
・試料量(10~100μL)
・小型・安全・低コスト
・500~1000万円
具体的な成果
・キャピラリー型検出部を製作
・耐熱温度400℃、耐圧性30MPaの溶融シリカキャピラリー型検出部を製作、200~2100nmでの分光測定に成功
・光ファイバーと近赤外分光計・紫外可視分光計を用いることで、安定かつ高精度で近赤外光および紫外可視光を伝送することに成功
・その他、加熱機、冷却機、試料注入、圧力調節、リアクター等を作製
・装置を組立、測定可能であることを確認
・上記の構成要素を組み立て、一体型のシステムとして動作することを確認
・組み立てたシステムを用いて200~2100nmでの測定が可能であることを確認、温度は最高366℃まで測定可能
・本装置の実用性の検証
・完成した装置を用いて、メタノールの酸化反応と色素の熱安定性を計測
・結果、250℃までで測定したが、近赤外領域(1100~2100nm)では実際に高温下で酸化反応が進み、その結果が近赤外領域に現れるというデータは得られなかった
・ホルムアルデヒドのゼオライトによるパルス吸着を行った結果、パルス変化が検出され、ゼオライト系による吸着現象の解明にも使用可能であることが判明
研究開発成果の利用シーン
装置を用いて、高温高圧液相プラント反応をその場で計測することにより、有機化学合成の効率化に寄与
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H25年度の実用化に向け、補完研究を継続
・試作機なし
製品・サービスのPRポイント
・精度向上:有機化学合成の高度化
・省エネルギー化:有機化学合成の省エネ化(試料量:1/10000000以下)
・低コスト化:有機化学合成研究の迅速化(従来の20倍)
今後の実用化・事業化の見通し
実用化に向け改善研究を継続中
・現在、センサーの温度安定性と耐久性の試験項目で目標値に到達していないので改善の為の研究を継続中
・事業化等は、試作機がないため未定
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 日本ベル株式会社 |
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事業管理機関 | 日本ベル株式会社 |
研究等実施機関 | 公立大学法人大阪(大阪府立大学) |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 日本ベル株式会社 |
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事業内容 | 粉体特性評価機器の製造及び輸出入販売 |
本社所在地 | 〒561-0807 大阪府豊中市原田中1-9-1 |
ホームページ | http://www.nippon-bel.co.jp |
連絡先窓口 | 代表取締役 仲井和之 |
メールアドレス | kazu@nippon-bel.co.jp |
電話番号 | 06-6841-2161 |
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