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立体造形

異質樹脂の複合化成形技術を用いた睡眠時無呼吸症治療機器の高機能化

滋賀県

株式会社アイ.エス.テイ

2020年3月20日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 飛躍的普及を目指す高治療率の睡眠時無呼吸症用デバイスの開発
基盤技術分野 立体造形
対象となる産業分野 医療・健康・介護
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 平成21年度~平成21年度

プロジェクトの詳細

事業概要

睡眠時無呼吸症は日中の眠気により事故を起こすなど社会的問題もあり対策が必要である。主な治療法の経鼻的持続陽圧呼吸療法(NCPAP)は煩わしさが伴い有効率は50%と言われる。本事業で開発する経鼻的上気道拡張装置(NUAD)は簡便で手軽なためNCPAPの不適応者だけでなく潜在患者への適用も見込め飛躍的に普及する。これまで有効性を確認したNUADを異質樹脂の複合化成型技術により高機能化し実用化を目指す

開発した技術のポイント

治療効果を高め、かつ高普及率を可能とする気道拡張デバイスの実用化
・デバイスの形状・材質の検討→最も外圧のかかるデバイス閉塞部の材質・形状・サイズを最適化する・ストッパー部の工夫鼻の穴部にストッパー部を設けデバイス全体を固定し、気道確保効果を高める
・治療効果の検証→80%の睡眠時無呼吸症患者のAHI(1時間当たりの無呼吸と低呼吸の合計回数)を5以下にする
(新技術)
<経鼻的上気道拡張装置>
(特長)
・快適、簡便
・高機能
・携帯しやすい、安価

具体的な成果

・気道拡張デバイスとストッパー部の開発が進展
-デバイス効果の原因分析をモデル試験装置の作製・試験により達成。原因が「流量の確保」にあることを究明
-デバイスの材質・形状の最適化では樹脂の複合化技術を用いて取り組んだ結果、デバイスの先端部分に拡張機能を付与することで、aHI<5を達成
-ストッパー部の検討では、「金属性クリップ状ストッパー」を用いることで、不快感の除去及びAHI<5を達成
・安全性の確立へ向けて前進
-生物学的安全性試験をGLP基準で実施した結果、細胞毒性及び皮内反応試験で大きな問題は発見されず
・さらなる機能改善のための知見の導出
-デバイス長のバリエーション数について、おおよそ130±10mmの範囲を準備すればよいであろうとの情報が得られた
-デバイスの効果の確認は、PsG検査の結果、日差変動が生じ、明確な効果を立証するまでにはいたらず、改善の余地があることが判った

知財出願や広報活動等の状況

特許:「閉塞型睡眠時無呼吸症候群解消器」(特願2010-049338)、「止め具」(特願2010-049339)

研究開発成果の利用シーン

ゴムからなるチューブ状部品と、それを体外で固定するストッパー部品とを備えた医療用具(15cmの樹脂製デバイスを鼻腔内に装着)

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・H24年内の医療承認を目指す
・いまのところ医療機器として承認されているサンプルはなし

製品・サービスのPRポイント

・小型・省スペース:大きさは従来の医療機器のわずか1/230
・扱い易さ:操作上の煩わしさが従来の医療機器よりかなり軽減

今後の実用化・事業化の見通し

次のフェーズへ向けた開発推進、医療承認手続き、販路開拓
・サポイン事業での評価方法と評価装置を利用してモデル試験を継続中
・バージョン1の開発はほぼ終了し、医療承認の準備を進めている。承認が取れた際にはバージョン2の開発をスタートさせる
・H24年内の医療承認を目指しつつ、並行して販路開拓を進める

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社アイ.エス.テイ
事業管理機関 株式会社アイ.エス.テイ
研究等実施機関 国立大学法人滋賀医科大学
国立大学法人筑波大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社アイ.エス.テイ
事業内容 コンポジット・機能性樹脂事業、イメージング事業、テキスタイル事業、メディカル・バイオサイエンス事業、エレクトロニクス・計量機器事業
本社所在地 〒520-2153 滋賀県大津市一里山5-13-13
ホームページ http://www.istcorp.jp
連絡先窓口 MED事業部 日置健児
メールアドレス hioki_kenji@istcorp.jp
電話番号 077-543-2211