精密加工
高強度かつ軽量な自動車のロッカーアームを作製する高速通電加熱増肉成形順送り金型システム
静岡県
株式会社南部製作所
2020年3月18日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 高張力鋼板の加熱増肉成形・高速順送り金型の開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 自動車、農業、産業機械、工作機械 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
川下製造業(自動車)においては地球環境対応の為の軽量化、低コスト化、短納期化が求められている。冷間鍛造加工により製作されている自動車用の高機能部品に対し本研究では1000MPA級高張力鋼板を用いた板材の複雑形状一体成形加工により必要強度を確保しながら、大幅な軽量化と生産性向上とコスト低減を実現する。部分加熱成形を包含するハイサイクル成形技術と金型システムの開発と実用化に取り組む
開発した技術のポイント
1000MPa高張力鋼板を用いた板材の複雑形状一体成形加工
・強度確保と軽量化の両立に向けた複雑形状加工
→増肉成形:増肉度1.5倍
・高速・ハイサイクル一貫成形加工法
→サイクルタイム8倍、工程数1/4
(新技術)
プレス加工
・1000Mpa高張力鋼板の板材加工
・だ肉の無い構造(増肉、深絞り、側壁形状加工)
・必要強度を確保しながら大幅な軽量化と低コスト化
・順送り金型使用による工程数削減、サイクルタイムの短縮化
・板材使用による材料費削減
・部分加熱方式を導入し複雑形状をハイサイクルで成形
具体的な成果
・高張力鋼板の複雑成形加工を可能にする金型システムを開発
‐順送りプレス金型内に部分加熱装置を組み込んだ金型システムを開発
‐高張力鋼板の局部に通電加熱し軟化させ、同時に外部から加圧し所定の部分に材料を寄せることで板厚を増加(増肉)させることが高サイクルの時間内で可能に
‐高速サイクル内(1秒以下)での高張力鋼板の複雑成形加工が可能に
・加熱増肉を制御し、板厚の1.5倍の増肉度を達成
‐数十工程に分割し前後左右より順次加工、油圧機器類の組込みと制御により自由度をまして通電加熱が可能など、専用機的な活用で加熱増肉を制御
‐板厚の1.5倍の増肉度を達成
・軽量化目標を達成、生産性向上の目途が立つ
‐製品重量を従来比40%削減、材料コストを従来比50%低減
‐リードタイム短縮、生産性向上(サイクルタイム8倍、工程数1/4)の開発の目途が立った
研究開発成果の利用シーン
加熱増肉成形工程、据込み工程、コイニング工程を組み込んだ、難加工材料の成形が可能な金型により、高強度かつ軽量な自動車のロッカーアームを作製
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・実用化に成功し、H25年度の事業化を目指す
・試作機
・サンプルなし
製品・サービスのPRポイント
・低コスト化:1000MPa高張力鋼板使用により、SCM丸棒材に比べ、コストを50%低減
・複雑形状化:部分加熱増肉成形、深絞り加工、複雑側壁形状成形による増肉度1.5倍、深絞り率30%
・軽量化:丸棒材の鍛造加工から高張力鋼鈑のプレス加工への転換で、40%の軽量化
今後の実用化・事業化の見通し
H25年の事業化を予定
・設計製作した金型をロッカーアーム製造会社に提示
・今後、実証用金型を製作して、ロッカーアーム製造会社に提供し、評価を受ける予定
・H25年には、ロッカーアーム製造会社に販売を予定
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社南部製作所 |
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事業管理機関 | 国立大学法人静岡大学 |
研究等実施機関 | 国立大学法人静岡大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社南部製作所 |
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事業内容 | 複合金型・順送型・トランサー型・治具・専用機の設計製作、特に設計部門を重点としている。3Dモデリングと恒温室による超精密加工が可能。設計から加工まで、一貫して行うことにより、多様な要望に対応することが可能 |
本社所在地 | 〒434-0035 静岡県浜松市浜北区寺島1129 |
ホームページ | http://www.nambu-seisakusho.co.jp |
連絡先窓口 | 技術部専務 南部玲 |
メールアドレス | info@nambu-seisakusho.co.jp |
電話番号 | 053-587-5836 |
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