立体造形
利用エネルギーは従来の60%以下!省エネ型高品質軽合金鋳造装置
大阪府
太洋マシナリー株式会社
2020年3月18日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 省エネ型高品質軽合金鋳造装置の開発研究 |
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基盤技術分野 | 立体造形 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、航空・宇宙、自動車、ロボット、産業機械、スマート家電、半導体、工作機械 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車、その他産業からの高強度化、複雑形状化、軽量化、低コスト化、環境配慮等のニーズを踏まえ、複雑形状を実現し、品質の確保および向上、環境配慮に資する鋳造技術の開発のため、低圧鋳造と同様に溶湯中に浸漬したセラミック製ストークと鋳型の間に溶湯開閉用部材を配置し、鋳型空隙部の減圧とストークを取り囲むセラミックス密閉容器の加減圧を利用して注湯する鋳造技術開発を行う
開発した技術のポイント
給湯パイプと鋳型間に開閉用部材を配置し、密閉容器の加減圧で注湯する鋳造装置を開発
・ダイカスト法並みの生産性
・省エネルギー→ダイカスト法の60%
・消耗部品の耐久性→開閉用部材5,000ショット以上、溶湯バルブ・密閉容器・炉:1,000時間以上
(新技術)
<省エネ型高品質軽合金鋳造装置>
特徴
・低圧鋳造、真空鋳造以上の品質
・ダイカスト並みの生産性
・省エネルギー:従来の60%
具体的な成果
・鋳造装置の構造・駆動部品を開発
-溶湯開閉用部材(気密性:1Kpa以下)、溶湯加圧・上下移動装置等を開発、溶湯中に浸漬したセラミック製ストークと鋳型の間に溶湯開閉用部材を配置
-ストーク・密閉容器(耐加圧力0.1mpa)、溶湯バルブ、湯面制御装置等を開発し、鋳型空隙部の減圧とストークを取り囲むセラミックス密閉容器の加減圧を利用して注湯する鋳造技術を開発
・省エネルギーに寄与する鋳造装置の開発
-装置全体を評価、開閉部材は300回の鋳造にも問題なく作動、ストーク内の湯面高さを金型キャビティー部まで問題なく所定速度で上昇下降できることを確認
-総合すると省エネルギー60%以上を達成することは十分可能と判断
-溶湯流動挙動のシミュレーション技術を開発
・2分の鋳造サイクルで鋳造品の製作が可能に
-開発した装置を用い3種類の鋳造品(耐圧部品、複雑形状品、自動車足回り部品)を試作、約2分の鋳造サイクルで鋳造可能
-製品取り出しの自動化、金型の冷却などでさらに短縮を図ることも可能-鋳造品の外観は良好で、T6処理も可能
知財出願や広報活動等の状況
特許:「軽合金用の鋳造装置」(特願2012-254670)
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H30年度の実用化に向け、補完研究を継続
製品・サービスのPRポイント
・強度・剛性向上→鋳造時の巻き込みガスによる欠陥が無く、熱処理を可能とする。そのため、高強度化、並びに剛性・靱性も従来法に比べてよくなる
・複雑形状化→崩壊性中子による複雑形状品の鋳造が可能
・省エネルギー化→給湯部と鋳造部が一体化された構造であり、注湯時の熱損失が少なく省エネルギー、作業環境も良好
今後の実用化・事業化の見通し
実用化に向けて、要素研究などの補完研究を継続
・本事業で開発した装置の要素技術の耐久性等の時間を要する要素研究を継続。また、当初想定したよりもコンパクト性に欠ける試作機であったので、この点についても概念設計の見直しを実施
・溶湯の液面レベルによる給湯のコントロールを行うといった、繊細な鋳造プロセスの制御性を改善するため、電磁式のアルミ溶湯の移送方法など、他のハードへの代替も含めて、改善策を検討中
・ユーザーフレンドリーな装置への種々の改善、改良をユーザーとの情報交換の中で事業化展開へと発展させていく
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 太洋マシナリー株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人新産業創造研究機構 |
研究等実施機関 | アイ・イー・ソリューション株式会社 日本ルツボ株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 太洋マシナリー株式会社 |
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事業内容 | 鋳造工場用設備機械の製造並びに販売、産業廃棄物の選別装置並びに処理装置の設計、製作並びに販売、各種振動搬送機械及び振動機械の設計、製作並びに販売、各種ショットブラスト装置の設計、製作並びに販売 |
本社所在地 | 〒551-0023 大阪府大阪市大正区鶴町4-1-7 |
ホームページ | http://www.omco-taiyo.co.jp |
連絡先窓口 | 本社技術企画部 高道博 |
メールアドレス | h.takamIchi@omco-taiyo.co.jp |
電話番号 | 06-6556-1605 |
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