製造環境
メンテナンスコストを低減した、高精度の新しいタッチパネル製造技術を開発
千葉県
株式会社ナノテック
2020年4月8日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | ナノ構造と硬質ガラス薄膜を用いた機能性タッチパネル製造技術の開発 |
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基盤技術分野 | 製造環境 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
携帯情報端末の普及により、タッチパネル市場が急拡大している。既存のプラスチックフィルム上のウェット処理による撥水・防汚フィルムの課題である、耐久性・反射による写り込みを解決するために、インラインの硬質ガラス薄膜製造技術を確立し、ナノ構造と原子層堆積法(ALD法)による超撥水・汚染防止を実現することにより、安価で機能性の高いタッチパネル技術の開発を行う
開発した技術のポイント
成形~加熱~冷却のプロセスを一工程で実施し、製品の性能を維持・向上させコストを低減
・インライン型の製膜技術→製膜面積2400mm2/秒
・リニアソースによる蒸着法→一週間の連続動作時に膜厚誤差±10%以下
・ナノインプリント法による反射防止表面→加工寸法100nm以下、加工面積50mm×80mm以上
(新技術)
<量産製膜装置>
・従来の12倍の、高いスループット
・従来より大きい基板に対応可能(タブレット端末サイズ程度)
・装置清掃なしでの連続製膜が可能で、高い生産効率
具体的な成果
・インライン量産用光学薄膜製造技術を開発
‐硬質ガラス(SiO2)薄膜製造プロセスを開発し、鉛筆硬度試験を行った結果、5H以上まで堪え得る硬質膜を形成したことを確認
‐反射防止膜用として、高屈折率材料薄膜であるTiO2とNb2O5膜をそれぞれ作製
‐作製した高屈折材料を組み合わせることにより、二元系傾斜屈折率製造技術を開発
・インライン型・リニアソース蒸着装置を開発
‐リニアソース蒸着による量産を実現するため、均一性を確保するノズル形状や開口分布、温度分布の最適化を検討
‐フッ素系シランカップリング剤の蒸着における、プロセス条件の最適化とともに、長時間の連続運転が可能な原料供給ラインを開発。また、縮重反応を阻害するような不純物・ガスの混入を防ぐ反応室を設計
‐防着板からの剥離混入防止用の、脂肪族フッ素化ポリイミド被覆技術を開発
・機能性ナノ薄膜技術の開発
‐ナノインプリント用モールドを試作し、UV硬化樹脂を用いてナノ構造を作製し、波長以下の寸法(1µm~50nm)のナノインプリントモールドを試作
‐原子層堆積法による薄膜製膜の材料として含シランカップリングを用いて、プロセス条件の最適化を行うことにより、撥水性の基板表面を実現
知財出願や広報活動等の状況
・特許:「リニア蒸着源とその使用方法、成膜装置並びに成膜方法」(特開2011-60865)
・新聞:日本経済新聞(H23.3.10)
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・実用化に成功、事業化は停滞中(平成26年度頃を目標)
・サンプルあり(防汚膜および硬質膜とも試験成膜は可能な状態)
製品・サービスのPRポイント
・安定供給化→インライン装置に搭載可能な蒸発源は、高スループットでの防汚コーティングを実現する
・また、インライン装置に搭載可能なマルチカソードは、高スループットでの硬質コーティングを実現する
今後の実用化・事業化の見通し
既に引き合いも複数あり、実証実験を経て事業化を目指す
・サポイン事業終了後は顧客へ試作品を提供し、性能評価・耐久試験を行ってもらっている
・類似した別事業の展開が落ち着いたところで、本事業の補完研究を行う。顧客との連携による実証試験のスケジュールは後になっている
・上掲の、別事業の展開が落ち着いた後に、上乗せするような形で本事業成果を実業化していく。ターゲットは現在引き合いがある5社に顧客数社を加えた10社程度を予定
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社オプトラン |
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事業管理機関 | 公益財団法人埼玉県産業振興公社 |
研究等実施機関 | 株式会社ナノテック 国立研究開発法人産業技術総合研究所 国立大学法人東京農工大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社ナノテック |
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本社所在地 | 〒277-0874 千葉県柏市柏インター南4-6 |
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