複合・新機能材料
5トン/バッチレベルでの大量生産を実現するカーボンナノチューブの合成方法の開発
兵庫県
株式会社インキュベーション・アライアンス
2020年3月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | ナノカーボン材料の大量合成方法の技術開発 |
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基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー、航空・宇宙、自動車、情報通信、スマート家電、電池、化学品製造 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加) |
キーワード | 大量生産、カーボンナノチューブ、フラーレン、低価格 |
事業化状況 | 事業化に成功 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
優れた特性を有し広い産業分で応用が期待されているCNT、フラーレンは著しく生産性が低く、高コストであることが課題となっている。本研究開発では新規に開発した、汎用HIP装置を使用したCVD法により、大幅な生産性の改を試みる
開発した技術のポイント
CNTの低コスト大量生産技術確立に向けた基盤技術の開発
・CNTの直径サイズの制御→10nm未満のCNTにて30%以上の収率
・CNTの低コスト大量生産技術→50kg/バッチ・日、20,000円/kg(多層CNT、H24年までの目標)
(新技術)
<高圧CVD法>
・多層CNT:50kg/日
・フラーレン:10kg/日
具体的な成果
・径サイズ100nmレベル、10nmレベルで選択的なCNTの生成を実現
-錯体のアルコール溶液中に原料を分散させ吸着させる方法、沈殿させた錯体を分離・乾燥させ原料と乾式混合する方法により、CNT生成時に10nm程度のサイズに分散させることを可能に
-Co系触媒を使用し、各温度で加熱処理した結果、径100nmレベル、および10nmレベルの多層CNTを選択的に生成することが可能に
・実用可能なCNT製造原料であることを確認
-CNT生成のための原料の最適熱処理温度を設定
-汎用原料を使用した試作で、実用可能なCNT製造原料であることを確認
-生成したCNTおよびカーボンナノファイバー(CNF)の構造解析を実施
・大型加圧加熱設備での試作を実施
-気相成長炭素材料の生成状況から材質を最適化
-CNT直径サイズを制御するための処理パターンを検討、最高到達温度が直径制御の重要な因子であることを確認
-汎用大型設備での反応容器の設計を実施、5トン/バッチレベルでの量産が可能であることを計算上で確認
知財出願や広報活動等の状況
・出展:「NanoTech2012国際ナノテクノロジー総合展」(H24.2)
・新聞:日刊工業新聞(H23.11.15)
研究開発成果の利用シーン
透明導電膜(ITO代替)の導電パス形成添加剤、リチウムイオン電池、キャパシタ、燃料電池材等の添加剤、ドラッグデリバリーシステムの基材等に広く利用されるCNTを大量生産
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H23年度に事業化に成功
・グラフェンチューブ分散液のサンプルあり(無償、有償)
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
・量産化、安定供給化:従来の500倍の生産能力(1~10kg/日→5トン/日)
・精度向上:多層CNTの直径サイズの選択的な製造(10nm~100nm)が可能
・新製法の実現:各種ナノカーボンの選択的製造(多層CNT、グラフェン積層型CNF、SCREW型CNF)が可能
今後の実用化・事業化の見通し
H23年11月に製品発表し、製品出荷
・事業後、ひも状ナノカーボンの開発に成功。大量安定供給、アスベスト様形状による健康安全性に対する問題解決へのめどをつけた
・H23年11月にグラフェンチューブとして製品発表。電池メーカー、タッチパネルメーカー、樹脂メーカー等からの引き合いも多く、製品・サンプル試作品を出荷
・透明伝導膜などの用途試作品を作成・研究中
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社インキュベーション・アライアンス |
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事業管理機関 | 株式会社インキュベーション・アライアンス |
研究等実施機関 | 国立大学法人大分大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社インキュベーション・アライアンス |
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事業内容 | 炭素材料等の製造販売 |
社員数 | 20 名 |
本社所在地 | 〒652-0884 兵庫県神戸市兵庫区和田山通1-2-25神戸市ものづくり工場D棟307号 |
ホームページ | https://www.incu-alliance.co.jp |
連絡先窓口 | 業務室メズィディッド奈那 |
メールアドレス | mezdid@incu-alliance.co.jp |
電話番号 | 078-651-1332 |
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