研究開発された技術紹介

自動車は多様化しており、部品の研削加工においても種々の材質、形状への対応が求められている。このような中で、省資源・環境配慮が期待できるビトリファイドCBN砥石を普及させるためには、高速焼成技術による高性能砥石の短期間製作が必須である。電子レンジと同様の内部加熱を特徴とするマイクロ波によって、高速焼成ビトリファイドCBN砥石を実現する

マイクロ波焼成により、従来以上の品質で焼成時間を短縮
・複数枚の砥石チップの品質バラツキを従来の電気炉焼成品と同等以上
・焼成時間を短縮し、冷却まで含め時間を半減

品質バラツキについて、従来電気炉焼成品と同等性能を確保
・マイクロ波焼成したビトリファイドCBN砥石チップの試験片の強度バラツキ、形状バラツキを従来の電気炉焼成品と同等以上を達成
・従来の電気炉焼成品と同等の性能を確保
マイクロ波焼成の導入により、炉の占有時間を大幅削減
・従来の外部加熱からマイクロ波加熱の自己発熱に置き換え、焼成時間を1/3以下へと大幅短縮
・炉の占有時間は、従来電気炉からマイクロ波炉への置き換えで1/6以下へと大幅短縮
従来工法と同等の研削動力、工作物面粗さ、砥石磨耗を確認
・試作した砥石による研削評価として、カムシャフトを実研削
・従来の電気炉焼成による砥石と比較した結果、研削動力、工作物面粗さ、砥石磨耗等の研削結果にほぼ同等の結果が得られた
・自動車部品加工分野への適用が可能であることを確認

自動車部品の研削加工に用いられるビトリファイドCBN砥石を、マイクロ波焼成技術で焼成することにより、短納期・省資源・省エネ化を実現

・実用化は停滞中・サンプルなし

・納期・製作時間短縮：焼成時間を大幅に削減でき、納期短縮につながる
・省エネルギー化：焼成時の電気代が1/15

実用化に向けて、研究開発を継続
・現在、マイクロ波焼成における平均加熱状況の把握中
・また、さらなるマイクロ波焼成砥石の性能向上に向けて研究を継続
・マイクロ波炉連続使用による耐久性の確認も併せて行う