文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 新型イーサネット技術と無線LANの組み合わせで低コスト、高通信品質のFA化生産ラインを可能に

情報処理

新型イーサネット技術と無線LANの組み合わせで低コスト、高通信品質のFA化生産ラインを可能に

北海道

株式会社iD

2020年4月10日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 ファクトリーオートメーション機器用無線インタフェースの研究開発
基盤技術分野 情報処理
対象となる産業分野 産業機械
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、低コスト化
キーワード 無線
事業化状況 事業化に成功
事業実施年度 平成21年度~平成22年度

プロジェクトの詳細

事業概要

現在のファクトリーオートメーション(FA)化された生産ラインの課題は、FA機器を制御する高信頼だが高価な工業用コンピュータのコスト削減と、省配線と有線並みの通信確実性を提供する新しい無線方式の導入である。本提案は、新型イーサネット技術と無線LANを組み合わせ、不確実性を解決した無線で設置自由度を上げ、かつ高信頼なFA機器間接続装置で高価なコンピュータを置換し、生産ラインのコスト削減する研究開発である

開発した技術のポイント

新型イーサネット技術(ExpEther)と無線LANを用いて、低コストで高信頼なシステムを実現する
・本提案装置(IO-BOX)によるFA制御コンピュータの置き換え→IO-BOX1台でFA制御コンピュータ2台を置き換え、約100万円のコストを削減
・無線化による配線時間の削減→配線時間を1/2程度に削減・新型イーサネット技術による通信品質向上→通信品質10%向上
(新技術)
<新型イーサネット技術と無線LANの組み合わせ>
・FA制御用コンピュータとFA危機感接続装置(IO-BOX)を置き換え、かつ不確実性を解決した無線通信により、機器の設置自由度を上げ、生産ラインのコストを削減
(特徴)
・IO-BOX1台でFA制御コンピュータ2台を置き換え
・無線化により、配線にかかる時間を半分程度に削減
・新型イーサネット技術により通信品質を向上し、データロスをほぼ100%解消

具体的な成果

・ExpEtherカードの無線化
‐従来のExpEtherカードは有線通信用が前提となっていたため、将来的な無線LAN搭載を視野に入れた1GbE対応ExpEtherカードを開発した
・IOカード収容機器の開発
‐FA機器用無線インタフェースの通信品質の検証及びコスト削減効果の増大に向け、最大8枚のIOカード(FA装置制御カード)の収容を可能とするIO-BOXを開発し、FA制御用コンピュータの削減を可能とした
・無線有線混在型ネットワークのモデリングと通信品質解析
‐実際の使用環境に近いトラフィックモデルを構築し、無線有線混在型ネットワークにおいて新たなExpEtherを用いた場合の通信品質解析を行った。その結果、新しいアルゴリズムが無線通信に適していることを実証した
・コード化した新アルゴリズムをFPGAに組み込み、従来アルゴリズムに対して、実機環境での無線通信の性能改善を確認した
・解析シミュレーション結果(送受信時間=2ms、APからの距離=20m)~無線通信による再送回数が多い環境(データフレーム送信からACKフレーム受信までの時間が7ms)においては、あらゆるAPからの距離、送信レートにて、従来のExpEtherに対してレイテンシ改善がみられた~

知財出願や広報活動等の状況

・論文:株式会社iD福寿康行等「FA機器間接続装置の構成法」(H22.3)、九州工業大学飯塚秀明等「FA機器間接続システムの一検討」(H22.3)
・出展:第1回クラウドコンピューティングジャパンEXPO(H22.5)、第9回EmS-JP展示会(H22.10)

研究開発成果の利用シーン

FA化された生産ラインのコスト削減方策として用いられる

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

コア技術となるExpEtherのライセンス使用権が消失、かつライセンス提供元が独自で無線化対応を実施したため、今後、当社独自の事業化計画はなく、ライセンス提供元からの受託開発が主となる

提携可能な製品・サービス内容

共同研究・共同開発、技術コンサルティング

製品・サービスのPRポイント

低コスト化:IO-BOX1台でFA制御コンピュータ2台を置き換え、約100万円のコスト削減を見込む。無線化により配線コストも低減可能

今後の実用化・事業化の見通し

・1GbE対応ExpEtherカードのFPGA評価プラットフォームとしての事業化は実施済み、現在は部品生産終了により販売中止
・FA機器用無線インタフェース製品としての事業化は中止(ライセンス提供元が独自で無線化対応を実施)

実用化・事業化にあたっての課題

コア技術となるExpEtherのライセンス使用権が消失、かつライセンス提供元が独自で無線化対応を実施したため、今後、当社独自の事業化計画はなく、ライセンス提供元からの受託開発が主となる

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社iD 函館デザインセンター
事業管理機関 株式会社iD
研究等実施機関 国立大学法人九州工業大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社iD(法人番号:6440001004652)
事業内容 インターネット機器、移動体通信、ユビキタスネットワークのハードウェア・ソフトウェアの研究・開発
社員数 80 名
本社所在地 〒040-0011 北海道函館市本町6-10五稜郭ビル2F
ホームページ http://www.intelligent-design.co.jp
連絡先窓口 開発部 ハードウェア開発事業部長成澤孝悦
メールアドレス narisawa@intelligent-design.co.jp
電話番号 0138-35-3315