複合・新機能材料
色のバラツキが少なく、視認性に優れ疲労低減特性のある自動車内装照明用LEDの提供
埼玉県
株式会社朝日ラバー
2021年2月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 色のバラツキが少なく、視認性に優れ疲労低減特性のある自動車内装照明用LEDの蛍光体層開発 |
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基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 自動車、半導体、光学機器 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(精度向上)、デザイン性・意匠性の向上 |
キーワード | LED、自動車、バラツキ、視認性、低疲労 |
事業化状況 | 事業化に成功 |
事業実施年度 | 平成27年度~平成29年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車の内装照明用の光源として用いられるLEDの色バラツキを低減すると共に、視認性向上や疲労低減機能を付加する為の蛍光体層を開発する。蛍光体層はLEDの分光分布を調整する部材で、色バラツキ低減のため高精度成形品が必要とされている。併せてLEDの分光分布の視認性や疲労に対する影響について心拍、脳波、脳血流等の生体指標から特定する研究を行い、蛍光体層の配合で視認性向上や疲労低減効果の機能性付加を狙う
開発した技術のポイント
自動車の内装照明用の光源として用いられるLEDの色バラツキを低減して、視認性・疲労低減特性を持った配合の実現
(新技術)
・色バラツキを蛍光体層の高精度成形で解決する
・LEDの光に機能性を付加させる
・視認性および疲労低減特性の評価を定量的に行うことが可能
(新技術のポイント)
・視認性の向上及び疲労低減効果のある分光分布を持った照明光の配合実現
・目標とする分光分布を入力データとして、視認性および疲労低減特性のシミュレーションが可能
具体的な成果
・蛍光体層内の色調バラツキを低減する為に必要な層の成形精度向上と材料内の蛍光体の分散性高度化に向け必要な加工設備や分析設備を導入し、計画通り研究開発を進め、評価を行うことにより、蛍光体層内の色度バラツキの低減ができた
・LED光源を呈示刺激として視認性および疲労低減の評価に用いる生理指標を取得し、モデルの構築を行うことができ、視認性と疲労低減特性の推定精度はそれぞれ88.8%と87.8%であった
知財出願や広報活動等の状況
特許出願:特願2019-003588,特願2018-039157
増子 直也・渡邉 陽一郎・田崎 益次〔(株)朝日ラバー〕・綿貫 啓一(埼玉大学),日本機械学会誌, 2019年7月号, 第122巻, 第1208号, pp20-23
日本機械学会2019年度年次大会先端技術フォーラム講演 内容:「人に優しいLED照明システムの設計と感性評価」 渡邉 陽一郎
研究開発成果の利用シーン
・自動車メーカー/内装部品メーカーのニーズ
・自動車用LED光源の技術動向
開発した視認性に優れ疲労低減特性のあるLED光源によって、自動車内装照明の意匠性が向上し、統一感がある自動車内装の演出が可能になり、長時間の運転にも光源が由来する疲労を低減でき、車内空間の快適性も向上することができる。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
基礎研究が完了し試作品の作製。川上企業からの引き合いの応対や提案を実施して開発した技術のPRを行っている。
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
・高精度な蛍光体層の成形技術の開発
・視認性の向上及び疲労低減効果のある分光分布を持った照明光の配合作成
・視認性の向上及び疲労低減効果の生体指標に基づいたエビデンスを持つLED製品を提供できる
今後の実用化・事業化の見通し
・蛍光体層サンプルを客先へ提出し、その評価結果から更なる改良が必要になるかの見極めを行う
・市場が要求する機能や品質、価格に対応が可能かの判断をする予定
・視認性及び疲労低減特性を有するLED光源のより多くのデータ収集と知見の蓄積によって、更に精度の高いシミュレーションを実現していく
実用化・事業化にあたっての課題
自動車内装照明のバックライト文字照明以外に居室照明の分野にもニーズがあり、追加研究が必要
事業化に向けた提携や連携の希望
埼玉大学との共同研究を継続している
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社朝日ラバー |
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事業管理機関 | 国立大学法人埼玉大学 |
研究等実施機関 | 国立大学法人埼玉大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社朝日ラバー(法人番号:9030001000319) |
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事業内容 | 工業用ゴム製品の製造・販売 |
社員数 | 306 名 |
生産拠点 | 白河工場(福島県) |
本社所在地 | 〒330-0801 埼玉県さいたま市大宮区土手町2丁目7番2 |
ホームページ | https://www.asahi-rubber.co.jp/ |
連絡先窓口 | 管理本部 田崎益次 |
メールアドレス | m-tasaki@asahi-rubber.co.jp |
電話番号 | 048-650-6051 |
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