複合・新機能材料
優れた抗菌性を示すりん青銅製造技術の確立
埼玉県
株式会社原田伸銅所
2022年1月28日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 純銅を凌ぐリン青銅の最高抗菌値及びその高抗菌値を効果的に発揮させるための薄膜化・表面加工法技術の確立 |
---|---|
基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー、自動車、建築物・構造物 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(生産性増加)、環境配慮、低コスト化 |
キーワード | 抗菌、抗ウィルス |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成27年度~平成29年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
銅・錫・りんの3元合金、りん青銅合金に純銅を超える高い抗菌性を見い出したことから、さらなる最高抗菌性を発現するりん青銅合金の錫組成を見い出すとともに、その物理的性質を評価しながら、医療機器分野・医療、コメディカル、介護・福祉機器等部材、公共交通機関部材等の用途を目指した開発研究を行う
開発した技術のポイント
本プロジェクトでの最終的なゴール(目標)や完了後の製品・技術の姿を記述する
(新技術)
・リン青銅合金において最高抗菌値
・アルミニウム板、ステンレス板との冷間接合のクラッド材
(新技術のポイント)
・表面処理に伴う色調変化
・デザイン性、銅色以外の色の発色
具体的な成果
・抗菌性を発揮するりん青銅の組成範囲を、製造公差も考慮の上決定した
・銅合金の保有する抗菌性のメカニズムについて、略理解ができ、加えて抗菌性値を増幅させる手段、或いは制御できる方法を構築できた
・表面粗度が、抗菌性、光沢度に与える影響については、多くの実験を重ねた結果、明確に理解できるようになった
・銅合金の薄膜化板状品20μmまで、できたことで多くの需要家のニーズ(薄膜であるが故の自由度、コスト低減)に応えることが可能となった
・クラッドは、今後多くの精密機器分野、自動車、航空機、医療機器等での小型化・軽量化に役立つことを多くの需要家からの要望で理解できた
知財出願や広報活動等の状況
・特許第5656138号 抗菌性を有するリン青銅合金及びそれを用いた物品
・特許第6473984号 りん青銅合金表面を粗面化した薄膜化板状品に特殊コーティング剤を塗布することにより、抗菌性を30%以上落とさず、光沢度を粗面化状態のままのリン青銅合金と比較すると本コーティング剤にてさらに消失させると共に、指紋を目立たせなくさせた物品。
・各種展示会への出展
・みやぎ優れMONO取得
研究開発成果の利用シーン
・抗菌メカニズムの検証相関係数にて判断
・リン青銅合金薄膜化に伴うクラッド化
・表面処理加工粗面化、陽極酸化等、微粉状品化
・既存品への施工技術の確立と再現性ある色調変化の確立
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
手摺、微粉等のサンプル作製
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造、共同研究・共同開発、技術ライセンス
製品・サービスのPRポイント
・自治体、病院、介護施設、その他建設会社(バリアフリー、シェアハウス、リフォーム)
・手摺3種類、銅合金薄膜化品、クラッド、色調変化品、粉状品(水アトマイズ)の製作
今後の実用化・事業化の見通し
・今後についても特許化することで他社との差別化、マーケットにおける先発組となるよう事業化内容を明確にしスケジューリング
・医療機器周辺部材への適用洗浄機器内部
・温泉場湯流れ部材
・船舶塗料への練り込み
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社原田伸銅所 新用途開発部 |
---|---|
事業管理機関 | 公益財団法人みやぎ産業振興機構 |
研究等実施機関 | 株式会社エヌケー製作所 企画開発部 国立大学法人東北大学 大学院工学研究科 国立研究開発法人産業技術総合研究所 つくばセンター 宮城県産業技術総合センター 商品開発支援班 |
アドバイザー | 銅金株式会社 株式会社CXメディカルジャパン 一般財団法人ふくしま医療機器産業推進機構 鈴木 孝和 三協立山株式会社 阪和工材株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社原田伸銅所(法人番号:4030001020610) |
---|---|
事業内容 | りん青銅板・条の製造販売 |
社員数 | 150 名 |
生産拠点 | 仙台工場、轟事業所 |
本社所在地 | 〒335-0023 埼玉県戸田市本町5-9-25 |
ホームページ | http://www.harada-shindo.co.jp/ |
連絡先窓口 | 新用途開発部 谷口守哉 |
メールアドレス | m.taniguchi@harada-shindo.co.jp |
電話番号 | 048-441-5113 |
研究開発された技術を探す