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立体造形

耐摩耗材料として鋳鉄材料の高付加価値化を目指す

北海道

岩見沢鋳物株式会社

2022年1月28日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 大型特殊鋳物用メゾスコピック耐熱耐摩耗多合金鋳鉄材料の開発
基盤技術分野 立体造形
対象となる産業分野 産業機械
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)
キーワード 耐熱耐摩耗、高硬度炭化物、鋳造材料、設備部材、耐摩耗ライナー
事業化状況 事業化に成功
事業実施年度 平成27年度~平成29年度

プロジェクトの詳細

事業概要

鉄鋼業は巨大な装置産業であり、設備技術は鉄鋼製造設備の建設から保全さらに寿命延長と鉄作りの基礎を支えてきた。製鉄設備に用いる主要部品や、粉体流れにさらされる各種部材において、摩耗や熱亀裂などの損耗が激しく、機能保持やコストが長年の課題となっている。そこで、本研究開発では、メカニカルアロイング技術を用いたメゾスコピック耐熱耐摩耗多合金鋳鉄を開発し部材の長寿命化を図る

開発した技術のポイント
新材料開発の概念

従来の耐熱・耐摩耗材では2~3ヶ月しかなかった材料寿命を2~3倍に延ばし、部品交換時頻度が6か月くらいに延命された材料の開発
(新技術)
クロム炭化物(CrC)、バナジウム炭化物(VC)及びニオブ炭化物(NbC)など硬質物がマトリックス中に分散晶出した鋳造材料の組織を確立できる配合技術
(新技術のポイント)
配合や熱処理条件等の変更により、耐熱・耐摩耗性に優れる多合金鋳鉄の組織制御が確立

具体的な成果
摩耗試験結果

・耐熱・耐摩耗性に優れるメゾスコピック多合金の制御技術の確立
‐クロム炭化物(CrC)、バナジウム化合物(VC)、ニオブ炭化物(NbC)など硬質成分がマトリックス中に分散晶出した鋳造材料の組織を確立できる材料配合を検討し、試験環境下で寿命が従来品の約2.5倍に延命できた
・小型製造モデルから大型製造モデルへのスケールアップ技術の確立
‐大型ブロックを製造した場合でも、外周部や中心部で機械的性質に差は確認されず、ラボレベルからのスケールアップ技術が確認された
・実環境下における摩耗評価技術の開発実環境を下を再現した試験機による評価でも、遜色のない耐熱摩耗性を遜色のない耐熱耐摩耗性が確認された

研究開発成果の利用シーン
想定している使用箇所

開発した耐熱耐摩耗合金白鋳鉄により、従来の耐熱・耐摩耗材では2~3ヶ月しかなかった材料寿命を2~3倍に延ばし、部品交換頻度を減らすことが可能となる。

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

製鉄所などの高温環境下における摩耗部品として、製鉄・製鋼業などの川下企業に対しPR中である。新規材料であるため実用化へ向けての実績が必要となり、試作品を提供し、実機による実証試験を進めている。

提携可能な製品・サービス内容

素材・部品製造

製品・サービスのPRポイント

・耐摩耗性を有し、製品寿命が試験環境下で従来品の約2.5倍延命した材料
・配合や熱処理条件等の変更により、耐熱・耐摩耗性に優れる多合金鋳鉄の組織制御が確立された。
・ユーザーからの部材の耐摩耗化に関する問い合わせより、大学と連携して最適な素材を判断し、提供する。

今後の実用化・事業化の見通し
成果の今後

・試作品を川下産業に導入し、実環境下での実機試験を実施しており、近い将来の実用化・事業化
・川下企業の要求(大量生産)に対応するため、全国に広がる鋳物関連企業のネットワークを構築し、生産に向けて取組んでいる

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 岩見沢鋳物株式会社
事業管理機関 国立大学法人室蘭工業大学
研究等実施機関 国立大学法人室蘭工業大学
株式会社北海道特殊鋳鋼

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 岩見沢鋳物株式会社(法人番号:1430001046931)
事業内容 ねずみ鋳鉄品、ダクタイル鋳鉄品、特殊鋳物
社員数 14 名
本社所在地 〒068-0111 北海道岩見沢市栗沢町由良497-3
ホームページ https://www.facebook.com/岩見沢鋳物株式会社-334427383308012/
連絡先窓口 室蘭工業大学もの創造系領域教授 清水一道
メールアドレス shimizu@mmm.muroran-it.ac.jp
電話番号 0143-46-5651