文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 信頼性・経済性に優れた高精度な測定技術による建物外壁の点検・診断技術

測定計測

信頼性・経済性に優れた高精度な測定技術による建物外壁の点検・診断技術

大阪府

クモノスコーポレーション株式会社

2023年2月4日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 信頼性・経済性に優れた高精度な測定技術による建物外壁の点検・診断技術の研究開発
基盤技術分野 測定計測
対象となる産業分野 建築物・構造物
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)
キーワード 外壁診断、赤外線カメラ、外壁タイル
事業化状況 事業化に成功
事業実施年度 平成26年度~平成28年度

プロジェクトの詳細

事業概要

建造物の外壁調査における赤外線サーモグラフィを用いた外壁タイルの異常箇所検知手法について、対象物の周囲の温度変化や日照などに左右されずに異常温度領域を決定できるプログラムの開発と有限要素法解析の確立により、異常箇所の判定精度の向上及び解析時間の短縮を図る。また、赤外線サーモグラフィによる熱画像の解析結果とひび割れ等の他の点検結果を組み合わせて建造物の健全度を総合的に評価するシステムを構築する

開発した技術のポイント

異常温度領域を決定できるプログラムの開発と、基準値を設定するに資するデータを収集したうえで、計測条件に応じた適切な基準値を自動的に設定し、データ解析・分析の更なる精度向上と時間短縮を目指す
(新技術)
建造物の健全度についてひび割れ・浮き・内的条件等の不確定要因を総合的に判定するシステム
(新技術の特徴)
外壁タイルの浮きを調査する赤外線サーモグラフィ法におけるデータ解析技術の確立

具体的な成果
開発システム画面

・外壁の落下につながる空隙の調査において、温度分布が上に凸となる部分を空隙と判断する新しい検出プログラムを作成し、実壁面上に模擬空隙を再現した試験体により、有用性を確認した
・要素試験により太陽光吸収率や熱伝導率を決定したFEMによる解析を行い、空隙の深さ、厚さ、大きさの変化に対して温度分布が得られるかを検証し、このFEMモデルをもとに温度差プログラムも開発し、最適調査時刻の推測や検出された空隙部の評価を行えるようにした
・検出プログラムを季節、天候を変えた条件で撮影された熱画像に適用し、必要な精度が確保できる条件を確定し、検出された空隙を周囲のひび割れの情報を合わせて、要緊急修、要補修、要経過観察、処置必要なしに分類する健全度判定をする技術を確立した

研究開発成果の利用シーン

建造物の健全度についてひび割れ・浮き・内的条件等の不確定要因を総合的に判定するシステム
・温度分布が上に凸となる部分を空隙と判断する検出プログラム
・空隙の深さ、厚さ、大きさの変化に対する温度分布を検証
・FEMモデルをもとに温度差プログラムを開発
・検出プログラムの精度を確保できる条件を確定・検出された空隙を周囲のひび割れの情報を合わせて、要緊急補修、要補修、要経過観察、処置必要なしに分類する健全度判定

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

さらなる精度の向上が必要であり、公表すべきところまでは現段階で至っていない。また、健全度判定の自動化についても完成までには時間がかかる。担当部門において、実際の業務現場で実証実験を行っている。

提携可能な製品・サービス内容

試験・分析・評価

製品・サービスのPRポイント

・補修コストの低減と安全性を両立
・要緊急補修、要補修、要経過観察、処置必要なしに分類
・従来の点検者の感覚と比較して高精度の検出
・解析手順の効率化による解析にかかる時間を30%削減
・最適調査時刻の推測、検出された空隙部の評価

今後の実用化・事業化の見通し

・開発した検出プログラムには、周辺との温度差を表示する機能はあるが、開発した健全度判定システムは、解析者が行う必要があるため、自動化しさらに効率を上げる必要がある
・温度差プログラムも日射量の時間ごとの変動を気象庁が発表する全天日射量から推定できるようにするとより精度が高まる

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 クモノスコーポレーション株式会社
事業管理機関 クモノスコーポレーション株式会社
研究等実施機関 独立行政法人国立高等専門学校機構長野工業高等専門学校

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 クモノスコーポレーション株式会社(法人番号:9120901020373)
事業内容 施工管理、外壁診断、構造物点検、システム開発
社員数 115 名
本社所在地 〒562-0035 大阪府箕面市船場東2-1-15
ホームページ http://www.kankou.co.jp
連絡先窓口 戦略統括部 中越秀樹
メールアドレス nakagoshi@kankou.co.jp
電話番号 072-749-1188