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バイオ

希少細胞を検出できる革新的な細胞分離システム

京都府

株式会社AFIテクノロジー

2021年2月19日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 希少細胞の選抜を実現する革新的な誘電泳動細胞分離システムの開発
基盤技術分野 バイオ
対象となる産業分野 医療・健康・介護、食品
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高効率化(人件費削減)
キーワード 非標識、細胞分離、細胞解析
事業化状況 実用化に成功し事業化間近
事業実施年度 平成26年度~平成28年度

プロジェクトの詳細

事業概要

医薬品製造のための遺伝子組換え細胞構築や血中細胞による癌診断の分野において、非標識で希少細胞を選別する技術が求められている。近年、有望な手法として誘電泳動が研究されているが、前処理が必要であったり、処理量が低い問題がある。本申請では誘電泳動に流体力学的手法を組み合せることで、誘電泳動の弱点を克服した革新的な誘電泳動細胞分離システムを開発し、非標識で希少細胞を選抜可能とし川下ニーズに対応する

開発した技術のポイント

誘電泳動に流体力学的手法を組み合わせることで誘電泳動の弱点を克服し、非標識で希少細胞を選抜可能とする革新的な誘電泳動細胞分離システムを開発する
(新技術)
非標識で希少細胞を選抜可能とする誘電泳動細胞分離システム
(新技術の特徴)
誘電泳動に流体力学的手法を組み合せることで誘電泳動の弱点を克服できる

具体的な成果

・三次元形状の誘電泳動電極の開発に先立ち、平面電極とマイクロ流路を持つ分離実験デバイスを試作し、細胞分離実験を行った。分離実験では生死細胞の分離に成功し、分離性能は最大90%を実現した
・誘電泳動を利用した細胞分離では高導電率液体中では分離が阻害されるため、サンプル液の導電率が問題となる。それを解決する流体力学的フィルターの設計、試作を行い、前処理性能を検証したところ、誘電泳動を十分に阻害しない導電率に液の置換が可能となった
・用途開発として、血中循環腫瘍細胞(CTC)の分離では、がんパネル細胞株のうち7種類の細胞株と正常血液細胞のCOF計測を実施し、分離に最適な周波数を見出し、さらに、開発した細胞分離システムを用い、健常者血液中にスパイクしたがん細胞の分離を試み、90%以上の捕捉率でがん細胞を分離することが可能であった

知財出願や広報活動等の状況

【論文】
・佐藤健太, 内田諭, 杤久保文嘉, 円城寺隆治, 脇坂嘉一:3次元誘電泳動分離デバイスにおける細胞挙動の数値解析, 静電気学会誌, 41, 2, p93-98 (2017)
【特許】
・解析装置および分離装置:特願2016-016119, 特許6441838

研究開発成果の利用シーン

開発した非標識・非侵襲な細胞分離分析システムにより
-血中循環腫瘍細胞(CTC)
-検出再生医療関連細胞の分離、細胞状態解析
などのニーズに対応することが可能

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

プロトタイプ機の製造を行い、共同研究先等で機能検証中である。

提携可能な製品・サービス内容

製品製造、試験・分析・評価、共同研究・共同開発

製品・サービスのPRポイント

非標識・非侵襲性を有する画期的なシステム
・健常者血液にスパイクしたがん細胞の分離実証試験を実施したところ、90%以上の捕捉回収性能で分離できる結果を得た
・細胞の標識が不要で、前処理をほとんどせず(2倍希釈のみ)にそのまま分離装置にアプライするだけで分離を行うことができる
・希少細胞選抜が可能である

今後の実用化・事業化の見通し

・バイオ関連の研究機器はもとより、再生医療及び臨床(がん細胞検出)市場への導入を検討している
・バイオ関連研究機器およびがん細胞検出への応用展開を図り、細胞分離システムとしての装置販売を行っていく
・また、再生医療関連への応用展開も順次実施していく予定である

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社AFIテクノロジー
事業管理機関 国立大学法人京都大学 大学院医学研究科
研究等実施機関 株式会社産学連携研究所
国立大学法人京都大学大学院医学研究科
国立大学法人大阪大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社AFIテクノロジー(法人番号:1120001177428)
事業内容 細胞、微生物の分離・検査に関わるデバイス、装置等の開発・製造・販売
社員数 22 名
本社所在地 〒606-8501 京都府京都市左京区吉田下阿達町46-29京都大学医薬系総合研究棟3階
ホームページ https://afi.co.jp/
連絡先窓口 ライフサイエンス事業部 大代・脇坂
メールアドレス afi_info@afi.co.jp
電話番号 075-762-3131