立体造形
耐摩耗性に優れた大型鋳鉄部材の製造・評価技術の確立
山形県
有限会社渡辺鋳造所
2020年4月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 鋳鉄の耐摩耗性の向上及び安定化技術の開発 |
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基盤技術分野 | 立体造形 |
対象となる産業分野 | 自動車、産業機械、工作機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、低コスト化 |
キーワード | 高硬度、高耐久性、ハイサイクル |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
鋳鉄の耐摩耗性の向上及び安定化を目的に、鋳鉄の硬さを高度に制御する技術を開発する。その成果をもとに、各種鋳鉄製品及び部材の長寿命化や信頼性向上、並びに鋳鉄の新たな用途への展開を図る
開発した技術のポイント
マルテンサイト球状黒鉛鋳鉄の硬さに及ぼす化学組成、熱処理の影響を明らかにするとともに、実用化する上で必須となる付帯技術を確立する
(新技術)
・化学成分の最適化
・熱処理条件の最適化
(新技術の特徴)
・大型鋳鉄部材の硬さを350~450HBWで任意に調整可能
・部位による硬さのばらつきの低減
具体的な成果
・マルテンサイト球状黒鉛鋳鉄の鋳造において、適切な溶湯処理を施して、黒鉛粒径を微細化(平均20μm以下)した
・化学組成の検討(元素添加)による硬さ向上効果を見出した
・マルテンサイト球状黒鉛鋳鉄の組織に及ぼす熱処理条件の影響を詳細に調査し、硬さ350~450HBWに調整できる条件を確立した
・材質の安定化に欠かせない化学成分の管理について、分析試料の採取方法や分析手法を検討した結果、蛍光X線及び発光分光分析を併用することで迅速に精度良く分析する体制を整えた
・CNC旋盤による加工試験を実施、切削抵抗に及ぼす加工条件の影響を調査した結果、開発材料を能率良く加工できる条件を明らかにした
・ころがり摩耗試験の結果、開発材料が優れた耐摩耗性を示すことを明らかにした
・マルテンサイト球状黒鉛鋳鉄の補修・肉盛り溶接試験を実施し、
市販の金型補修用溶接棒により健全な溶接ができることを明らかにした
研究開発成果の利用シーン
マルテンサイト球状黒鉛鋳鉄
・大型の高硬度エレベータシーブ
・高張力鋼板(ハイテン材)のプレス用金型
・ダイカスト金型部品(分流子等)
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
大型の高硬度エレベータシーブは事業化に成功し、継続的に量産を行っている。金型への応用については、パートナー企業とともに現場での試験を行っている。
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造、製品製造
製品・サービスのPRポイント
・高い硬さを有する大型鋳鉄部材(1t級)の提供
‐硬さ350~450HBWで任意の硬さに調整可能
・加工込みでの納入に対応
‐エレベータシーブの外周加工、溝加工等
・市販の溶接棒を用いた溶接が可能
‐金型の補修、肉盛り溶接に対応
今後の実用化・事業化の見通し
・エレベータ用シーブについては量産試作品を出荷しており、事業化を達成している
・また、ビルの高層化が進んでいる中国市場への参入を、事業終了後5年を目処に考えている
・金型については市場ニーズを踏まえた材料の改良(高温強度の向上)も行いながら、ユーザへの提案を進める
・この際、ダイカスト用金型等、他の用途への展開も視野に入れ、事業終了後5年以内の実用化を目指す
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 有限会社渡辺鋳造所 株式会社ナガセ ワタナベ・コア有限会社 |
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事業管理機関 | 有限会社渡辺鋳造所 公益財団法人やまがた産業支援機構 |
研究等実施機関 | 山形県工業技術センター 国立大学法人秋田大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 有限会社渡辺鋳造所(法人番号:4390002003116) |
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事業内容 | 銑鉄鋳物製造 |
社員数 | 31 名 |
本社所在地 | 〒990-2351 山形県山形市鋳物町21番地(山形西部工業団地内) |
ホームページ | http://www.watana-f.com/ |
連絡先窓口 | 渡辺利隆 |
メールアドレス | watana-f@jan.ne.jp |
電話番号 | 023-643-7010 |
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