バイオ
特許微生物「白神こだま酵母」を利用した機能性発酵調味料
宮城県
ヤマカノ醸造株式会社
2020年4月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 高機能付加価値食品用の発酵技術を用いた新規バイオプリザベーション食品素材の開発 |
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基盤技術分野 | バイオ |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、食品 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上) |
キーワード | 旨み、風味が向上、低塩性、保存性が向上、添加物フリー、消臭マスキング作用 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
高機能付加価値食品用の発酵技術を用いた新規バイオプリザベーション食品素材製造技術の確立に向けて、優れた特性を数多く有するスーパー酵母を使用し、発酵技術、温和な殺菌技術、食品加工への活用等の開発課題について解決を図る
開発した技術のポイント
消臭剤・保存剤・乳化剤・甘味剤・旨味剤・酸味剤等機能を併せ持つ、植物性原料だけを使用し、且つ低塩である発酵調味料の開発
(新技術)
・仕込みスケール条件を確立
・植物性原料だけを使用した発酵調味料の開発
(新技術の特徴)
・保存性、乳化性等の保存性を発揮する最適発酵条件の確立
・無菌化及び酵素(プロテアーゼ)活性残存を両立させる加熱方法の確立
具体的な成果
・豆乳発酵液仕込み時に、小スケールで確立した最適発酵温度経過と同一となる品温管理手法を確立し、さらなる保存性の向上のため、常温で30日以上・冷蔵で90日以上の長期保存について試験を継続した
・大豆乳化成分であるレシチン(リン脂質)・ペプチド・マルトオリゴ糖・各種有機酸の麹菌酵素と酵母による代謝過程の解析を実施し、発酵終了物の各種特性を最大限に引き出す分解・発酵条件を確立した
・耐熱性の担子菌(キノコ類)耐熱性プロテアーゼを配合することによりコントロールされたプロテアーゼ活性残存発酵物の加熱条件・配合比率等の製造法を確立した
・開発資材(調味液)において、低塩化(保存性)、消臭・風味・旨味補強、食感改善機能の可能性を見出した
・自社製造ドレッシングの試作を重ね、1品のレシピを完成した
知財出願や広報活動等の状況
新規発酵調味料
出願番号 特願2014-198144
特許番号 特許第6283810号
研究開発成果の利用シーン
特許微生物「白神こだま酵母」を利用した機能性発酵調味料
・BtoC向け自社ドレッシング
・豆乳発酵調味液ドレッシング
・チーズや練り製品、食肉加工品への利用
・BtoB向けOEM製品の開発(おにぎり用しょうゆたれ等)
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
2社と継続して取引がある。
他数社と試作品の研究を進めている。
提携可能な製品・サービス内容
製品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・豆乳発酵調味液ドレッシング(AlphaM.O.S測定結果)
‐「塩味」はやや控えめである
‐旨味、苦味、旨味コク、酸味、雑味等の各軸は平均的
‐バランスがとれた味わい
‐低塩化(保存性)
‐消臭・風味・旨味補強、食感改善機能
・ユーザーサイド・消費者サイドの天然志向、動物性原料排除の要望の沿った製品
・練り製品の無臭マスキング効果
・水産珍味製品・塩辛の低塩保存性及び生魚臭マスキング効果
・ハム製品の場合は保湿性及び食感改良効果
・パニール(ナチュラルチーズ)の場合は呈味付与及び低塩保存性効果
今後の実用化・事業化の見通し
無添加蒲鉾、表皮が乾燥し難い(食感)畜肉ハム、旨味増強機能発揮商品(ホヤ(消臭))、パニール(ナチュラルチーズの風味強化、塩辛)、低塩保存機能発揮商品(塩辛、志津川タコ卵巣カラスミ珍味)に的を絞り、それぞれのベネフィットを最大限に発揮させる調味液製造条件の最適化を図る
首都圏レストラン・シェフとの共同開発中
「豆乳発酵調味料」を活用したドレッシング、もうひとつは同様に魚料理向けソースの開発途中である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | ヤマカノ醸造株式会社 |
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事業管理機関 | ヤマカノ醸造株式会社 |
研究等実施機関 | 公立大学法人宮城大学 地域連携センター 秋田十條化成株式会社 |
アドバイザー | 元秋田県総合食品研究センター 白神微生物研究室 主席研究員 高橋慶太郎氏 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | ヤマカノ醸造株式会社(法人番号:1370401000107) |
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事業内容 | 味噌、醤油、つゆ、たれ、その他調味料製造業 |
社員数 | 30 名 |
本社所在地 | 〒987-0702 宮城県登米市登米町寺池九日町1 |
ホームページ | http://www.yamakano.co.jp/ |
連絡先窓口 | 代表取締役 鈴木彦衛 |
メールアドレス | s.hikoe@yamakano.co.jp |
電話番号 | 0220-52-2511 |
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