立体造形
逆洗浄の効率が高く長寿命で、圧力損失が少なく、低コストのオールセラミックフィルター
山口県
萩ガラス工房有限会社
2020年4月12日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 新しいモジュール構造による安価・長寿命で高性能な水処理用セラミックフィルターの開発 |
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基盤技術分野 | 立体造形 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、産業機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(精度向上)、環境配慮 |
キーワード | セラミックフィルター、濾過、水処理、逆洗浄、圧力損失 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成25年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
水道事業において、安全・安心な水を提供するため、長寿命・高品質・低コストのフィルターが要望されている。セラミックの単管フィルターを束にし、モジュール化して焼成する技術を開発し、逆洗浄の効率が高く長寿命で、驚異的に圧力損失が少なく、低コストのオールセラミックフィルターを実現する。本フィルターは世界の水需要に対応でき、半導体産業、医薬等で使用するRO処理水の前処理膜としても利用可能となる
開発した技術のポイント
セラミックの単管フィルターを束にし、モジュール化して焼成する技術を開発し、逆洗浄の効率が高く長寿命で、圧力損失が少なく、低コストのオールセラミックフィルターを実現
(新技術)
セラミックの単管フィルターを束にし、モジュール化して焼成するオールセラミックフィルター
(新技術の特徴)
水道事業における、安全・安心な水を提供するため、長寿命・高品質・低コストのフィルター
具体的な成果
・バインダーや分散剤を用いたセラミック原料粒子の表面改質、乾燥工程の改良等で粉末冶金技術(押出成形法等)の高度化を行うことで、変形(そり)を抑え、高精度に成型・乾燥した単管フィルターを作製した
・次いで、これを一体化したフィルターモジュール、さらにモジュールの端面を新たに開発するガラス材料で封止する技術を開発し、濾過機器に組込むフィルターユニットを作製した
・また完成させたオールセラミック製のフィルターユニットの性能評価を行った
・開発したフィルターはオールセラミック製であるため、耐薬品性に優れ、逆洗が容易・安価で長寿命である
研究開発成果の利用シーン
・水処理用セラミックフィルター
・各種の化学物質の固・液分離用フィルター
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
可搬型浄水製造装置の基本設計およびモデル機の試作が完了した。
および開放気孔径制御による高機能化セラミックフィルターの試作が完了した。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、加工・組立・処理、素材・部品製造、製品製造
製品・サービスのPRポイント
・ビスフェノール等のホルモン系可塑剤の溶出の恐れが無い
・水道水中の有害なクリプトスポジュームも除去できる
・高温度・高圧力濾過、高圧力逆洗浄ができる
・逆洗浄が容易であり、耐久寿命が長い
今後の実用化・事業化の見通し
・上水道部門への事業展開:医薬品製造に対しては性能的には優位性があり、コスト対応も可能であるが、現段階では上水道部門の市場がはるかに大きいために早急にコストダウンを図り販売を開始したい
・量産用設備投資により、コスト高となる部分の低コスト化(セラミック部分の接合を樹脂化)の検討を行っている
・また、地震発生時の飲料水対策用として、大腸菌等の除去が簡便に出来る持ち運び可能な小型の濾過装置の開発要望等が出ていることから、小規模でも高付加価値のあるニーズに対応すべく製品試作を行っている
・新規事業への展開:開発したセラミック多孔体は微細な気孔径制御が可能であることから、従来型の巨大な設備投資額を必要とする蒸留分離方式ではなく、省エネで高性能な膜分離方式の膜分離用担持体としての用途開発の可能性が出てきた
・今後は、その応用を図るべく安価な支持体としての展開を検討していく
実用化・事業化にあたっての課題
量産化の対応が困難
事業化に向けた提携や連携の希望
それぞれの得意技術を有する企業の協同組合化を希望している。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 萩ガラス工房有限会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人やまぐち産業振興財団 |
研究等実施機関 | 株式会社サン精機 日新リフラテック株式会社 地方独立行政法人山口県産業技術センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 萩ガラス工房有限会社(法人番号:3250002013409) |
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事業内容 | ガラス工芸品・セラミック製品 |
社員数 | 9 名 |
生産拠点 | 萩市 |
本社所在地 | 〒758-0011 山口県萩市椿東1189-453 |
ホームページ | http://www.hagi-glass.jp/ |
連絡先窓口 | 代表取締役 藤田洪太郎 |
メールアドレス | glass1189@hagi-glass.jp |
電話番号 | 0838-26-2555 |
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