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接合・実装

孔径10μmΦのマイクロビア径を高効率加工できる深紫外レーザー加工機を実現するCLBO波長変換素子

大阪府

株式会社創晶

2020年4月12日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 高出力深紫外レーザー加工装置を実現するスーパーCLBO(CsLiB6O10)波長変換素子の開発
基盤技術分野 接合・実装
対象となる産業分野 産業機械、スマート家電、半導体、エレクトロニクス、光学機器
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(精度向上)
キーワード 深紫外レーザー光、スーパーCLBO、波長変換素子、非線形光学結晶、レーザー加工機
事業化状況 事業化に成功し継続的な取引が続いている
事業実施年度 平成25年度~平成27年度

プロジェクトの詳細

事業概要

多層プリント基板等の実装工程ではマイクロビア(微細孔空け)加工技術が重要な役割を果たしており、今後の情報通信機器実装においては、マイクロビア径の微細化と高密度化が不可欠である。本研究開発では、次世代の孔径10μMΦの微細マイクロビア径を高効率加工できる、ND:YAGレーザーの第4高調波(波長266NM)を用いた深紫外レーザー加工機を実現するために、高品質CLBO波長変換素子を開発・実用化する

開発した技術のポイント

大阪大学で開発した最新の結晶化技術を具現化し、高出力深紫外光を発生できる超高品質CLBO結晶を実現した
(新技術)
Nd:YAGレーザーの第4高調波(波長266nm)を安定に長時間発生できるCsLiB6O10結晶
(新技術の特徴)
次世代の孔径10μmΦの微細マイクロビア径を高効率加工できる深紫外レーザー加工機を実現した

具体的な成果

・散乱源低減を行い、当初目標値の1.3倍を上回る約1.8倍の損傷耐性を得て、アルミニウム添加結晶育成技術の開発により、約1.3倍の高レーザー損傷耐性を示した
・フッ化リチウムの効果にて成長界面近傍でのAl分布の偏りを解消し、Al濃度の均質化と結晶の大型化の両立を達成
・CLBO結晶成長時に残存する微量水分子が結晶内に欠陥として取り込まれ、品質低下を招いているため、不純物制御の条件を明確化した・新型攪拌翼の設計・試作を行い、大型で高均質なスーパーCLBO結晶(350g)の育成技術が構築できた
・研磨加工面の表面粗さ(rms)6Å以下、透過波面収差20nm以下、結晶をウエハ状に切断する際の角度は目標結晶方位に対して±0.1度以下の精度を達成
・レーザースポットの移動スピードの最適化による結晶シフト技術による長寿命化としては従来品質で5.1倍(実質倍率1.7倍)、高品質結晶で6.3倍(実質倍率2.1倍)となることが分かった

知財出願や広報活動等の状況

Oosaka-CLBOの販売会社として設立した株式会社創晶超光にて販売活動を行っている。
同社のウェブサイトは上記2.2のとおり

研究開発成果の利用シーン

・深紫外レーザー加工機を実現する紫外光発生用スーパーCLBO波長変換素子
・レーザー装置、レーザー加工機

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

Osaka-CLBO™として販売実績を上げている

Osaka-CLBO
提携可能な製品・サービス内容

素材・部品製造

製品・サービスのPRポイント

実装分野で必要とされる孔径10μmΦの微細マイクロビア加工、難加工性のガラス複合基板の微細加工を高効率で実施可能な、波長266nm、出力10W対応の深紫外光発生用スーパーCLBO波長変換素子を実用化

今後の実用化・事業化の見通し

・開発目標はすべて達成されたが、レーザー技術の発展も想定以上に早く進行しているため、最新鋭のレーザー機器に搭載し、性能を発揮するようにCLBO結晶の高度化が必要で、補完研究を行い、完成度を高めていく必要がある
・事業化については、新たに「株式会社創晶超光」を設立し、これまでの開発に携わってきた開発要員も投入し効率的に対応し、ユーザーの要望にもきめ細かく対応していく
・設置後のメンテナンス、アフターサービスも重要な要素であるため、営業、開発、技術サービスの各部門が密接な連携をとり、事業化を展開していく
・すでに米国等の海外企業からも受注を得たこともあり、海外営業も積極的に展開していく
・スペクロニクス社が2019年6月に266nm、10Wピコ秒レーザーで、世界初の連続動作10,000時間を達成(https://www.spectronix.co.jp/news/notice/3898/)
・2019年8月には、266nm、15W級ピコ秒レーザーの発振にも成功(https://www.spectronix.co.jp/news/notice/3991/)

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社創晶 本社事務所
事業管理機関 特定非営利活動法人産学金連携センター 本部事務所
研究等実施機関 国立大学法人大阪大学 大学院工学系研究科
株式会社光学技研
スペクトロニクス株式会社

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社創晶(法人番号:1120901018895)
事業内容 Osaka-CLBOTM結晶製造、有機低分子やタンパク質の結晶化受託、X線結晶構造解析受託、理化学機器の開発、製造及び販売
社員数 6 名
生産拠点 大阪府吹田市山田丘2-1大阪大学工学P3棟313号
本社所在地 〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-1大阪大学工学P3棟313号
ホームページ http://www.so-sho.jp/
連絡先窓口 代表取締役社長 安達宏昭
メールアドレス info@so-sho.jp
電話番号 06-6877-5659