精密加工
多品種に対応可能な切削工具検査装置により、切削工具の目視検査の自動化と検査に伴うコストの削減を実現
鹿児島県
アロン電機株式会社
2020年4月11日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 高精度形状追従技術を用いた多品種対応型切削工具検査装置の開発 |
---|---|
基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 自動車、半導体 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(人件費削減)、高効率化(生産性増加) |
キーワード | 切削工具、検査装置、画像処理 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成24年度~平成25年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車部品等の高精度化に伴い切削工具自体の高精度検査が必須となってきているが、多様な形状を持つ工具刃先の微小不良自動検査技術はその難易度の高さから未だ開発されておらず、切削工具メーカーやエンドユーザーでは未だ精度の悪い目視検査を行っている。本研究により多様で複雑な刃先形状に倣い追従する撮像検査装置を実用化することで、検査コスト1/5の達成や高品質化など、川下製造業者のQCDS改善に大きく貢献する
開発した技術のポイント
人に近い自由度のある検査技術を確立し、多品種対応型切削工具検査装置を開発する
(新技術)
現物追従処理により、人に近い自由度のある検査技術を確立する
(新技術の特徴)
多品種、多形状の検査が可能となり、判断基準の明確化、検査結果のバラつき改善などが実現する
具体的な成果
・多品種対応ハンドリング技術の開発
‐多軸検査ステージを開発した
・撮像データノイズカット技術の開発
‐撮像データノイズカットソフトを開発した
・自動検査スペック設定技術の開発
‐自動検査スペック設定ソフトを開発した
・多品種対応型切削工具検査装置の開発
‐上記の成果を組み合わせて高精度自動検査装置を開発した
知財出願や広報活動等の状況
特許第5519047号 切削工具検査装置(2014.04.11登録)
研究開発成果の利用シーン
・多品種対応型切削工具検査装置
・検査装置を活用した切削工具検査サービス
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
サポイン事業終了後に複数の大手川下企業からの工具の多様化(表面のコーティングや異形製品)への強い要望があり、開発した技術をベースに実用化に向けた補完研究を行っている。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作
製品・サービスのPRポイント
・切削工具の検査に伴う設備投資コストの削減に寄与
‐これまでの一定形状(単一品種)を前提とした検査システムとは異なる多品種対応型切削工具検査装置を開発したことで、一台で多品種を自動検査することが可能になった
‐検査用の設備投資コスト削減が可能である
・検査の自動化による歩留まりの向上
‐これまで、検査が目視により行われていたことから低生産性が課題となっていた
‐検査が自動化されることによって、判断基準の明確化や検査結果のバラつき改善ができ、人為的な判断ミスによる不良流出が大幅に軽減される
・人手や熟練性が不要になり、人件費の削減に寄与
‐これまで目視に頼り、熟練性を要していた検査が自動化されることにより、人件費や技能教育費などが削減可能となる
今後の実用化・事業化の見通し
・表面をコーティング加工された切削工具や異形製品に対応する検査技術の立ち上げを来年度に完了する予定
・切削工具メーカーでは依然として自動検査装置へのニーズが大きく、実用的な検査装置は現存しないため、開発した技術をベースに実用化に向けた補完研究を行っている。工具の多様化に対応する検査装置が完成すれば、大手切削工具メーカーより複数台の需要が見込まれる
実用化・事業化にあたっての課題
・メッキ加工された切削工具と異形品に対応する検出技術の確立
・検査精度向上のため量産ラインでの稼動を想定したn増し評価、追加品種の評価、設備耐久性の評価
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | アロン電機株式会社 |
---|---|
事業管理機関 | 株式会社鹿児島TLO |
研究等実施機関 | 株式会社ケイ・シィ・ティ 国立大学法人鹿児島大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | アロン電機株式会社(法人番号:3340001009078) |
---|---|
事業内容 | 高精度金属加工、及び自動機器開発・製造 |
社員数 | 117 名 |
本社所在地 | 〒895-2203 鹿児島県薩摩郡さつま町永野950 |
ホームページ | http://www.aron.co.jp/ |
連絡先窓口 | 大田昭一(技術部) |
メールアドレス | ota@aron.co.jp |
電話番号 | 0996-58-0388 |
研究開発された技術を探す