文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 生分解性高分子ナノポリマーにより、生体・生態系に優しく薬剤耐性を生じない抗菌技術の拡大に貢献

複合・新機能材料

生分解性高分子ナノポリマーにより、生体・生態系に優しく薬剤耐性を生じない抗菌技術の拡大に貢献

神奈川県

株式会社ナノカム

2020年4月7日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 病原菌の自己融解を誘導する生分解性高分子ナノポリマーを用いた新抗菌用品の創製とグリーン・ライフイノベーション展開
基盤技術分野 複合・新機能材料
対象となる産業分野 医療・健康・介護、環境・エネルギー、農業
産業分野でのニーズ対応 環境配慮
キーワード 抗菌、安全、薬剤耐性、化粧品
事業化状況 事業化に成功し継続的な取引が続いている
事業実施年度 平成24年度~平成26年度

プロジェクトの詳細

事業概要

抗菌技術において、環境保全・生態安全性を高めるニーズはあるが、無機系抗菌技術ではヒトの体や環境に対する負荷が高く、薬剤では耐性菌の発生につながり、従来技術では限界がある。本開発では、有害な加工薬剤に代えて、我々が開発した新規抗菌機序を持つ抗菌性ナノポリマーを用い、この抗菌機能を十全に発揮できる繊維との複合化技術を開発して、生体・生態系に優しく薬剤耐性を生じない新たな抗菌繊維加工技術の確立を目指す

開発した技術のポイント

抗菌ナノポリマーの抗菌性能と安全性を科学的に実証するとともに、中規模プラント(1ロット10g規模)での生産技術を確立する
(新技術)
細菌の細胞壁のみに結合して細菌細胞壁の自己融解を誘導する、抗菌ナノポリマーを活用する
(新技術の特徴)
・原理的に耐性菌を生まない
・有害物質を用いておらず、人や動物に対して安全である

具体的な成果

・抗菌効果の実証・安全性課題への対応
‐黄色ブドウ球菌、結核菌などの病原菌に対する抗菌作用を確認した
‐invitro、invivoの多くの観点から安全性を確認した
・環境負荷軽減課題への対応
・抗菌用品・製品開発と商品の多様化展開
‐トイレタリーを中心に基本配合処方を確立した
・中規模安定生産への対応
‐10g/ロットでの生産体制を構築し、運転条件を確立した

研究開発成果の利用シーン

・抗菌ナノポリマー(単体)
・抗菌ウェットティッシュ、ガーゼ
・抗菌スプレー剤
・抗菌ジェル剤

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・基礎試験において、実用レベルの抗菌性・安全性を確認した
・中規模生産プラントによる運転条件の検討(10g/ロット)において、抗菌ナノポリマーの中規模生産プラントの運転条件を確立した

提携可能な製品・サービス内容

製品製造、共同研究・共同開発、技術ライセンス

製品・サービスのPRポイント

・生体・生態系に優しく薬剤耐性を生じない新たな抗菌技術である抗菌ナノポリマーにより、安心安全な社会へと貢献
‐結核菌・抗酸菌を含む病原菌に対して、持続性のある抗菌作用を持つ抗菌ナノポリマーを開発した
‐抗菌ナノポリマーは細菌の細胞壁のみに結合して細菌細胞壁の自己融解を誘導するため、耐性菌を生まない
‐さらに、生分解性・生体分解性であるため人や動物に蓄積せず、安全かつ自然環境を壊さない
・トイレタリー製品を中心に多様な商品展開が可能
‐対象物への直接投与、あるいはウェットティシュー、ガーゼ等を介した使用や、抗菌スプレー、抗菌ジェルなど多様な商品展開が可能である

今後の実用化・事業化の見通し

・トイレタリーを中心に開発中安全性と長時間抗菌性のデータの積み上げて、卓越性をアピールしていくことを予定している
・量産体制の確立については、事業化計画の中で生産委託等を考慮し、蓄積したノウハウ、知的財産権を基礎に、事業化希望各社として進めていく

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社ナノカム
事業管理機関 よこはまティーエルオー株式会社
研究等実施機関 原沢製薬工業株式会社 開発本部
チカミミルテック株式会社
公立大学法人横浜市立大学 大学院医学系研究科

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社ナノカム(法人番号:1020001092257)
事業内容 ・ナノ粒子の研究開発・販売・抗菌性生活用品の研究開発・販売・ナノ粒子・ナノテクノロジーに関する研究開発
社員数 3 名
本社所在地 〒244-0003 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町4361-10
ホームページ http://www.nanocame.jp/
連絡先窓口 城武昇一
メールアドレス shirophd@nanokame.jp
電話番号 045-871-6678