機械制御
リアルタイム自己補正を実現する高精度の小型ロータリーエンコーダにより工作機械が高度化し、売上拡大が可能に
東京都
エ・モーションシステム株式会社
2022年1月28日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | リアルタイム自己校正型ロータリーエンコーダ |
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基盤技術分野 | 機械制御 |
対象となる産業分野 | 航空・宇宙、自動車、ロボット、産業機械、工作機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(精度向上) |
キーワード | 角度測定、位置決め、ロータリーエンコーダ、自己校正機能、高精度 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成24年度~平成25年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
工作機械や組み立てロボットの位置決め精度の高度化には、角度測定に広く用いられているロータリエンコーダの高精度化が不可欠である。機器やロボットに組み込んだ後は不可能と思われたロータリエンコーダの角度誤差をリアルタイムに評価し、さらにその誤差補正まで行う低価格で小型な次世代ロータリエンコーダを研究し、角度制御の信頼性確保に貢献できる製品の研究開発を行う。
開発した技術のポイント
PC処理を必要としないリアルタイム角度誤差処理回路を開発し、高精度な自己校正機能付ロータリーエンコーダを実現。
(新技術)
PCによる後処理不要でロータリーエンコーダの角度を校正する信号処理回路及びソフトウエアを開発。
(新技術の特徴)
・回転主軸の角度誤差をリアルタイムで校正するため、外部環境に影響されずに角度測定や位置決め制御が可能。
・自己校正処理回路を小型化し、エンコーダとの一体化を実現。
具体的な成果
・自己校正型高精度位置検出方式の開発
‐リアルタイム校正用回路とシリアル転送技術を実現した。
・小型エンコーダへの組込み技術開発
‐組込可能な小型リアルタイム校正用ボードを開発した。
・反射型検出方式とスリット円板製造工法開発
・小型エンコーダへの搭載と商品化
‐競合他社製品に比べて格段に安価な価格で市場投入できる事を確認した。
研究開発成果の利用シーン
・リアルタイム自己校正機能付ロータリーエンコーダ
-ロータリテーブル・工作機械・産業機械の回転軸や自動車・電車などの車軸に組込むことにより、高精度な角度測定・位置決め制御が可能な製品を開発することができる。
・リアルタイム校正に関する角度信号処理原理の多分野への応用
-独自開発のロータリエンコーダと組み合わせることによりエンコーダを高精度化することができる。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・研究開発に掲げた全ての目標を達成し、現在はより高精度なリアルタイム自己校正型ロータリーエンコーダの製品開発に成功し、台湾やタイなどの海外への販売も展開している。
・今後はより小型で廉価な製品の開発が課題である。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、加工・組立・処理、製品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・角度誤差をリアルタイムに自己校正するロータリエンコーダであり、ロータリーテーブル・ロータリエンコーダ・ポリゴン・オートコリメータ等の各種角度測定機器の簡単且つ高精度な校正に寄与する。
・工作機械の回転主軸のリアルタイムな校正角度制御が可能になり、加工精度を向上させ、高精度な部品製作に寄与する。
・自己校正機能により上位基準器による校正が不要になり、定期的なエンコーダ校正のための時間と費用を節約する。
・自己校正機能により経年変化に対応した校正角度を出力できるため、工作機械の性能維持管理に寄与する。
今後の実用化・事業化の見通し
・光学式のリアルタイム自己校正型ロータリエンコーダの製品化に成功し現在は海外を含め数社に提供しておあり今後さらに引き合い増加の見込みである。
・自己校正型ロータリエンコーダを導入したロータリテーブルは弊社の主軸製品になってきており、国内外の研究機関や企業の製品開発・検査部門へ多数販売している。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | ネミコン株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人福島県産業振興センター |
研究等実施機関 | エ・モーションシステム株式会社 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
アドバイザー | 静岡理工科大学 益田正、東芝機械株式会社、株式会社小坂研究所 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | エ・モーションシステム株式会社(法人番号:5010701014061) |
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事業内容 | 精密機械設計・製造業 |
社員数 | 13 名 |
本社所在地 | 〒141-0031 東京都品川区西五反田5-21-3 |
ホームページ | http://www.e-motionsystem.com/ |
連絡先窓口 | 代表取締役社長 大貫康治 |
メールアドレス | onuki@e-motionsystem.com |
電話番号 | 03-5437-1160 |
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