接合・実装
超低消費電力型超微細異物クリーナが10μmレベルの超微細異物まで正しく効率的に除塵し、コスト削減が可能に
静岡県
株式会社TRINC
2020年3月23日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 超低消費電力型超微細異物クリーナの開発 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | 電池、半導体、エレクトロニクス、化学品製造 |
産業分野でのニーズ対応 | 高効率化(生産性増加)、環境配慮 |
キーワード | 除電、除塵、異物 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成23年度~平成25年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
小型・高密度集積化が進む電子部品や、液晶パネル等の電子デバイスの実装現場では、そのプリント基板に付着した超微細異物による工程不良や、その除去のための高コストが問題となっている。本事業では、TRINC社の特許技術を基に新しい異物除去技術と省エネ化した実用装置を、コンピュータ解析を活用して開発し、超高密度実装の実現に資する電子実装技術を高度化して、今後の半導体パッケージ基板の高機能化に寄与する
開発した技術のポイント
新しい異物除去技術により省エネ化した超低消費電力型超微細異物クリーナの実用装置を、コンピューター解析を活用して開発する
(新技術)
静電気発生、サイクロン発生、超音波発生、異物回収の各モジュールを1つの基本ユニットとし、対象物のサイズ、形状に対して、その個数と連結構造を最適化するための技術を開発する
(新技術の特徴)
・超微細異物の検出が可能になる
・製造コストの削減が可能になる
具体的な成果
・静電気吸着異物の除去技術の開発
・分子間力吸着異物の除去技術の開発
・異物回収機能の高度化
・高性能クリーナ基本ユニットの開発
‐機能モジュールの軽量化・省電力化を実施した等
・除塵能力の検証技術の構築
‐フィルム基板・ガラス基板上の超微細異物の識別技術を開発した
‐フィルム基板・ガラス基板除塵能力評価システムを開発した
・製造工程用クリーナ技術の構築
‐製造工程用クリーナ装置を試作した等
知財出願や広報活動等の状況
特許:「除電・除塵装置」(特許6174412)
研究開発成果の利用シーン
・超低消費電力型超微細異物クリーナ
・フィルム基板、ガラス基板上の超微細異物の識別技術を活用した異物除去サービス
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・サイクロン気流を使用した実用的な製造工程用クリーナの試作が完了したが、事業化には時間がかかる
しかし、別の原理(気流)を利用した微細異物除塵装置の開発に成功し、事業化にも成功した
・超微細異物除去技術は、フィルム基板や液晶パネルにとどまらず、年々市場が拡大している高機能フィルムへの適用が可能であるため、従来のエアーナイフ方式に替わる省電力型除塵装置としていち早く製品化を実現し、業界への普及を図っていく
・同時に、学会や展示会等での紹介を通じて、情報家電以外への適用の広がりを模索していく予定である
提携可能な製品・サービス内容
試験・分析・評価
製品・サービスのPRポイント
・10μmレベルの超微細異物の除塵が可能になり、歩留まり率の低減がコスト削減に寄与
‐超音波による音エネルギーを用いて空気境界層を破壊し、分子間力によって吸着している超微細異物を振動させて基板表面から遊離を促す技術により、10μmレベルの超微細異物の除塵が可能になった
‐製造工程における歩留まりの向上がコスト削減を可能にする
・異物を正しくかつ効率的に除去する方式の採用により省エネ性能が高まり、コスト削減に寄与
‐バランスよくイオンを放出でき除電性能が高いDC型イオン生成方式と、従来よりも少ないエアーで効率的に除塵するイオンサイクロン方式により、クリーナの省エネ性能が高まり、製造工程におけるコスト削減に寄与する
今後の実用化・事業化の見通し
・サイクロン気流を用いた除塵装置では現状、300mm幅までのフィルム基板、ガラス基板上の10μmの超微細異物を95%以上除去することが可能な試作機が完成した
・サポインで得られた微細異物除去、及び評価技術を生かして新しく開発した、サイクロンでない別の原理(気流)を用いた除塵装置では、幅6mm~3000mmで、10μmの微細異物を90%以上除去できる除塵装置の開発、及び事業化に成功した
・大型のフィルム基板、ガラス基板上の異物除去が可能な装置の実用化に向け、開発を継続して実施していく
・最終目標である1μmサイズの異物除去の実現に向け、異物除去性能を向上させる研究を継続する
実用化・事業化にあたっての課題
・サイクロン気流による超低消費電力型超微細異物クリーナによる部分的な除去能力は期待通りの能力を得ているが、ワーク全体をムラなく除塵する技術や除塵異物の回収に困難がある。しかし、別の原理(気流)を用いた除塵装置では、その課題を克服できた。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社TRINC |
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事業管理機関 | 株式会社TRINC |
研究等実施機関 | 浜松メトリックス株式会社 国立大学法人静岡大学 工学部 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社TRINC(法人番号:6080401003076) |
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事業内容 | 静電気・異物対策機器製造、販売 |
社員数 | 50 名 |
本社所在地 | 〒432-8006 静岡県浜松市西区大久保町748-37 |
ホームページ | http://www.trinc.co.jp/ |
連絡先窓口 | 技術部 実験課 |
メールアドレス | nishiyama@trinc.co.jp |
電話番号 | 053-482-3413 |
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