情報処理
半導体メーカー毎に異なっていた1線式デバッグインターフェースを共通化効果的な工数削減と品質向上を実現する統合試験支援ツールの開発
兵庫県
株式会社サニー技研
2020年4月10日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 1線式デバッグインターフェースに対応した組込みソフトウェア支援ツールの開発 |
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基盤技術分野 | 情報処理 |
対象となる産業分野 | 自動車、ロボット、産業機械、情報通信、スマート家電、半導体、工作機械、エレクトロニクス |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(使用機器削減)、低コスト化 |
キーワード | RAMモニタ、マイコン、車載、CAN通信、LIN通信 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成21年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車制御の急速な電子化に伴い、試験工程や性能調整工程の工数増加を招いている。また、複雑化する電子制御技術により、組込みソフトウェアに起因する不具合問題が大きな社会損失となっている。本提案による統合試験支援ツールの開発により、効果的な工数削減と品質向上を実現する技術を確立する。また、国内発技術を世界へ発信するとともに国内ツールの普及促進を実現する
開発した技術のポイント
・1線式デバッグインターフェースを利用した統合支援ツールを開発し、導入コストの低減と、多種多様なツールの統合、連携を実現する
-1線式デバッグインターフェースによる統合
-機能安全対応
-Eclipseプラグイン
-各機能間でのデータ授受方式とリモート実行方式の規定
・開発支援ツールの導入コスト低減
-ECU(マイコン)共通で使用可能
-JASPAR国内標準1線式デバッグインターフェース
-国産、低価格による海外への費用流出抑止
・開発コスト低減
-ツール間の相互連携
-機能安全規格対応
・ライセンス切り替え
-1つのエミュレータハードウェアをネットワーク解析や、リプログラミング機能対応など組込み開発時に必要となる多彩なシチュエーションに対応
具体的な成果
・C言語開発に対応した開発支援ソフトウェア及びデバッグソフトウェアの開発
-RUN/STOP、メモリI/O、レジスタI/Oといったミニマム構成のデバッガ機能を実現
-1線式デバッグインターフェースへの接続機構に変換してRAMモニタ機能を実現
-CANアナライザツールをEclipseより呼び出し可能に修正
・適合ツールソフトウェアの開発-研究・策定したAPIを用い、1線式デバッグインターフェース対応マイコンに対応したRAMモニタをEclipseより呼び出し可能な形式に構成
-可視化用アドオンツールを用い、開発工数の削減と、可視性に優れたツールを実現
・Eclipseプラグインソフトウェアの調査と実装評価
-プラグインとしての特徴を踏まえたツール間のデータ授受方式を選定
-ツール間の相互連携で、ユーザーが実際に使用する実行レベルを確保
知財出願や広報活動等の状況
出展:
・「EmbeddedTechnology2011/組込み総合技術展」(H23.11)
※「モーター制御用マイコン搭載スターターキットと開発支援ツール」をテーマにモデルベース開発ツールとの連携などを展示
・「EmbeddedTechnology2013/組込み総合技術展」(H25.11)
※MicroPeckerを用いたRAMモニタの品種展開を展示
など
研究開発成果の利用シーン
1線式デバッグインターフェースに準拠したマイコン、およびインターフェース変換ユニットの製品化により、川下事業者での開発・評価の支援ツールとして寄与しています。特に、適合ツールにおいての品種展開へのご要望にお応えするとともに、車載ネットワークの解析機能への切替機能を持たせるなど、様々な組込み開発シーンでお取り扱いを頂ける製品として熟成しています。
さらにこの成果を発展させ、最新の車載ネットワークにも対応した新機種のラインナップ展開も進めているところです。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H23年10月より製品販売を開始
・評価/適合ツール「ECU適合RAMモニタ」「AD変換ユニット」「CAN/LINバスアナライザ」をMicroPeckerシリーズ製品として販売、レンタル
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、試験・分析・評価
製品・サービスのPRポイント
・新方式の実現半導体メーカーごとに異なっていた1線デバッグインターフェースを共通化して活用するためのプラットフォームの提供を実現・低コスト化企業が独実開発する開発環境を安価に提供できることから、導入費用を削減しつつ、且つ多くのツールを導入できるというメリットを創出・小型化開発した多線式⇔1線式デバッグインターフェース変換ユニットは、名刺サイズの1/2以下にまで小型化し、実機評価時の取り回しを向上
今後の実用化・事業化の見通し
・事業化に成功後もさらなる性能向上を目指し、製品の改善に努める
-サポイン活動後に市場に投入するための改良や品質確保を行い製品化に漕ぎづけたが、フロントエンドとして研究対象としてきたEclipseについては市場ニーズを踏まえ、ブラッシュアップ中
-1線式デバッグインターフェースの拡充を見据え、各社マイコンへの品種展開を行っていく。特にマイコンメーカは、国外へも目線を向け、本研究成果をよりよく利用していく
-H23年10月より本格的に事業化製品として販売開始。本研究にて開発された「開発支援ツール」をベースに、マイコン評価ボードやスタータキットなど弊社製品との融合を図る。また、モデルベースツールなど本ツールと接点の持てる他社製品との連携を進める
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社サニー技研 名古屋事業所 |
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事業管理機関 | 株式会社サニー技研 |
研究等実施機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 合資会社もなみソフトウェア |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社サニー技研(法人番号:5140001078389) |
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事業内容 | マイクロコンピュータを応用した各種機器の開発・製造・保守、半導体工場製造支援システムの提案・設計・製造・保守、車載ネットワークに関するツール開発・製造・販売・適合試験、IT関連各種ソフトウェアの提案・設計・製造・保守・販売、半導体試験装置の開発・設計、各種産業機器の提案・設計・製造・販売・保守 |
社員数 | 80 名 |
本社所在地 | 〒664-0858 兵庫県伊丹市西台3-1-9 |
ホームページ | https://sunnygiken.jp |
連絡先窓口 | ビジネス企画3課 課長 乾正樹 |
メールアドレス | inui@sunnygiken.co.jp |
電話番号 | 052-221-7600 |
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