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機械制御

波動歯車を用いた小型独立関節機構を作成、高負荷対応、小型軽量の高機能関節を実現

大阪府

有限会社吉則工業

2020年4月6日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 波動歯車装置(ハーモニックドライブ)を使ったロボット用小型独立関節機構の軽量高強度化技術の開発
基盤技術分野 機械制御
対象となる産業分野 医療・健康・介護、ロボット
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、低コスト化
キーワード 人型ロボット用関節
事業化状況 事業化に成功
事業実施年度 平成22年度~平成24年度

プロジェクトの詳細

事業概要

ロボット用動力伝達装置では高出力・高精度・軽量・コンパクト化が求められている。本課題では、波動歯車による高強度・高精度・軽量化をチタン・プラスチックで達成する駆動機構を開発する。この駆動機構は非干渉なため複雑な多軸制御関節を実現することも可能である。このため、従来法に比べ、より複雑な二足歩行ロボットにも適用可能である。

開発した技術のポイント

波動歯車装置を用いて軽量・高トルクな関節機構を開発し、これまでにない400W級のロボット用小型関節の開発を行う
(新技術)
バックラッシの小さい波動歯車の減速機構を用いる
(新技術の特徴)
多軸制御関節を実現することも可能なため、ロボット以外のより複雑な自動製造システムにも適用可能である

具体的な成果

・100W、200W、400Wクラス関節駆動システムの開発
-従来の鉄鋼材料・アルミ材料に替わるチタンを加工するための設計を行った
-ピン根元における設計図面を作成し、自社既存の設備を用いて100Wリンク機構用疲労試験機を自主製作し、設計品の組み合わせを確認した
-同様に、200W、400W関節駆動システムの開発を行った
・プラスチック部材の最適化と高強度化
-樹脂の変形特性を実験で確認、疲労試験機を用いてリンクと樹脂ブッシュの稼働特性を評価した
-モデル関節用疲労試験機を用いて、試作加工品の稼働特性を評価した

知財出願や広報活動等の状況

開発した関節を使ったロボットを製作し製品のアピールを行っている。展示会用に製作した小型ロボットは展示会だけでなく地域のイベントなどにも参加し活躍している。

研究開発成果の利用シーン

・ロボット用関節機構
・関節評価用動トルク測定機
・バックラッシ測定機
・樹脂材評価疲労試験機

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

コストを下げることが第一の課題と考え作業工程の見直し、またロット生産によるコスト低減を引き続き検討中。関節の効率向上を図るため摺動部材質の選定を引き続き大学と連携して行った。また、開発した関節を使ったロボットを製作し展示会への出展などで製品のアピールを行っている。展示会用に製作した小型ロボットは展示会だけでなく地域のイベントなどにも参加し活躍している。

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、加工・組立・処理

製品・サービスのPRポイント

・汎用性のある関節機能を用い、多様なシステムに適用可能
-小型独立関節機構だけに限定されるものではなく、産業用に重要なオートメーションシステムの軽量化にも適用可能である
・ロボットバトル日本一決定戦で優勝し、高度な関節機能を証明高負荷にも対応可能で生産性向上に貢献
-異業種グループによるロボットプロジェクトメンバーと協同でイベント用競技ロボットを製作し出場した
-そのロボットに今回の新開発の高出力・高強度の関節を使用したところ、日本テレビのロボットバトル日本一決定戦で優勝し、関節の高出力・高強度が証明された。
ロボットプロジェクトの仲間と取り組んでいる世界最大級の搭乗型4m二足歩行ロボットが完成。今後は展示会への出展範囲を広げ関節のアピールを行っていく。

今後の実用化・事業化の見通し

・サポイン期間中に、本研究の最終目標である400Wクラス関節、最大トルク2600kgfcmで100サイクル稼働を達成、バッグラッシにおいても目標を達成した
・今後は更なる数値向上を目指しながら販売に努めたい。

実用化・事業化にあたっての課題

コストの低減

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 有限会社吉則工業
事業管理機関 有限会社吉則工業
研究等実施機関 国立大学法人九州大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 有限会社吉則工業(法人番号:2120002024421)
事業内容 各種試験機設計・製作
社員数 4 名
本社所在地 〒555-0034 大阪府大阪市西淀川区福町1-1-7
ホームページ http://www.yosinori.co.jp
連絡先窓口 金増健次
メールアドレス ke.kanemasu@yosinori.co.jp
電話番号 06-6475-0067