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情報処理

煎茶製造における蒸熱工程自動制御技術の開発、蒸しに関する設定、修正技術により、高品質茶葉の安定生産に貢献

静岡県

株式会社寺田製作所

2020年3月23日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 茶生葉や蒸葉の状態を数値化し、高品質な煎茶製造のための蒸熱を適正に制御する装置の開発
基盤技術分野 情報処理
対象となる産業分野 製茶機械
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)
キーワード 製茶、蒸熱、画像処理
事業化状況 研究中止または停滞中
事業実施年度 平成22年度~平成24年度

プロジェクトの詳細

事業概要

煎茶製造では、人が制御している蒸熱工程において、科学的な管理で高品質化とコスト低減が求められている。熟練を要する匠の技を数値化する装置を開発することで、原料生葉に応じた客観的な管理で、高品質な煎茶を低コストに製造することを目的とする。研究開発は、生葉の硬軟度と、蒸熱による茶葉の色変化等を測定・数値化する装置の開発を行い、その数値に基づき、蒸熱条件の設定と、修正を行う蒸熱工程管理技術を確立する

開発した技術のポイント

生葉のかさ密度を計測し、その変化から供給量を調節する
(新技術)
生葉や蒸葉の状態を測定、数値化し、その数値に基づき蒸熱を制御する技術を開発する
(新技術の特徴)
高品質な茶を安定して生産することと、製茶コスト・労働負荷を低減することが可能である

生葉かさ密度の測定技術
かさ密度と生葉投入量の関係を示すグラフ
具体的な成果

・蒸熱制御装置の開発
‐茶葉の生葉の状態及び、蒸熱後の状態を把握するために、かさ密度測定装置、茶生葉画像取得装置、蒸葉画像取得装置を開発した
・蒸し度判定技術の確立以上を達成した
‐複数の画像情報を基に蒸し度を判定する技術を確立し、識別率80%以上を達成した

試験装置(生葉流量計)
試験装置(蒸葉画像取得装置)
生葉の立体視画像
蒸し葉撮影の様子
茶生葉と蒸葉の取得画像
部分空間法による蒸し度判定のイメージ
研究開発成果の利用シーン

・茶生葉のかさ密度から、蒸熱条件を最適化する制御
・生葉流量・蒸気流量・蒸しを統合的に制御する装置

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細
試験の様子

・安価な蒸熱制御装置の作製まで達成できなかったものの、蒸熱工程に係る情報取得など多くの知見を得ることが出来た
・蒸し度と蒸熱条件の相関、画像サンプル評価結果等、製品化に向けたデータを蓄積した
・得られた知見を基に、単機能実装の可能性を見出した

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、共同研究・共同開発

製品・サービスのPRポイント

・蒸熱工程において、「匠の技」を持つ熟練者の判断のみではなく、数値に基づく客観的判断により、高品質な茶の安定的生産、人件費の削減に貢献
‐蒸熱の程度を客観的に把握することができる
‐作業者の負担を軽減できる
・蒸し度の変化を数値として捉え、蒸熱条件を適宜修正し、安定した蒸熱工程を実現することで高品質な茶の生産が可能
‐安定した蒸熱程度の蒸葉を供給することができる
・茶の摘採時期や品種、或いは茶生葉保管における経時変化による状態変化にも対応可能
‐蒸熱の変更時期を的確に操作できる
‐茶葉に応じた蒸熱条件を容易に設定できる

今後の実用化・事業化の見通し

・蒸し度の判定に基づく修正制御の実装を行う事が出来なかったため、今後検討が必要である
・画像情報だけでは、蒸し度判定に不十分な場合もあるので、その他の判定情報についても検討が必要である
・部分実装でも有用な機能があるので、一つ一つ商品化を目指す
・茶期や品種、産地による違いなどに対応出来るよう、データ収集も必要である

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社寺田製作所
事業管理機関 株式会社寺田製作所
研究等実施機関 ニューリー株式会社
国立大学法人静岡大学
京都府農林水産技術センター農林センター茶業研究所
京都農林水産技術センター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社寺田製作所(法人番号:4080001013428)
事業内容 乗用型茶園管理機・摘採機の製造・販売、製茶機械の製造・販売、食品乾燥機械の受託製作
社員数 121 名
生産拠点 本社及び鹿児島工場
本社所在地 〒428-8502 静岡県島田市牛尾869-1
ホームページ http://www.web-terada.jp
連絡先窓口 技術部 三森 孝(みつもり たかし)
メールアドレス takashi.mitsumori@web-terada.jp
電話番号 0547-45-5113(技術部)