接合・実装
放送や公文書等の膨大なアーカイブを支える、大容量光ディスク評価装置が実現
静岡県
パルステック工業株式会社
2020年3月22日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 光を用いた微小構造評価装置の高度化及び多機能化 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | コンテンツビジネス、エレクトロニクス、印刷・情報記録、光学機器、化学品製造 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(精度向上) |
キーワード | 光ディスク、多層記録 |
事業化状況 | 事業化に成功 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
放送や公文書等のアーカイブ用途には、500ギガバイト以上の大容量光ディスクが求められているが、現在は300ギガバイトまでの光ディスク評価装置しかない。そのため、本研究では微小構造(ピット)を単位とする情報記録において、高密度に配置したピットを光で読み出す技術を導入し、開発した光学系をコンパクトに実装した評価装置を製作し、各光ディスクメーカに提供する
開発した技術のポイント
微小構造(情報ピット)を単位とする情報記録において、従来より高密度に配置したピットを光で読みだす装置を導入し、コンパクトな大容量光ディスク評価装置を製作する
(新技術)
共焦点光学系と超解像技術を組み合わせる
(新技術の特徴)
500ギガバイト以上の容量を有する光ディスクの評価が可能となる
具体的な成果
・共焦点光学系の導入
‐10層試料と狭層間試料を作製し、光学計算とシミュレーションを行った
・超解像技術の導入
‐10層サンプルとInSbの2層ディスクの再生評価を行い、光学計算とシミュレーションを行った
・評価装置の製作
‐ピンホール導入の効果を検証した
研究開発成果の利用シーン
・共焦点光学系と超解像技術を組み合わせた、500GB以上の容量を有する光ディスクの評価・開発が可能な評価装置として利活用できる
・ディスク開発のためのサポート(シミュレーションによるサポート、サンプルディスク作製)にも利活用できる
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・開発した評価機を使って、超解像機能を有するディスクならびに10層ディスクの評価が可能であることを実証し、当初計画した500GB以上の容量を有する光ディスクが評価可能となった
・電磁波伝搬と熱伝導の連成シミュレーションにより、超解像現象の再現ができた
・超解像再生光記録媒体の要素技術について、特許1件を出願した
提携可能な製品・サービス内容
製品製造、試験・分析・評価
製品・サービスのPRポイント
放送や公文書等の膨大なアーカイブを支える、大容量光ディスク評価装置が実現、新規市場を創出
‐共焦点光学系と超解像技術を組み合わせることで、従来より高密度に配置したピットを読み出す技術を導入し、コンパクトな大容量光ディスク評価装置が可能となる
・開発した装置をベースにカスタマイズ可能、市場をさらに拡大
‐開発対象となる大容量光ディスクの物理仕様に合わせて、光学系を含め評価装置のカスタマイズが可能である
・お客様のディスク開発をサポート
今後の実用化・事業化の見通し
・本研究開発成果などを含んだ評価装置の売上は現在までの累計で約2.6億円。
・本研究を手掛けていた時期と異なり、現在は光ディスク事業に携わる顧客数が減少したため、特定顧客向けに事業を継続している。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | パルステック工業株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人浜松地域イノベーション推進機構 |
研究等実施機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 独立行政法人国立高等専門学校機構石川工業高等専門学校 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | パルステック工業株式会社(法人番号:5080401004455) |
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事業内容 | 電子応用機器・装置の製造および販売 |
社員数 | 153 名 |
本社所在地 | 〒431-1304 静岡県浜松市北区細江町中川7000-35 |
ホームページ | https://www.pulstec.co.jp/ |
連絡先窓口 | 営業部 青野嘉幸 |
電話番号 | 053-522-3611 |
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