製造環境
薄膜形成プロセスの精度向上に貢献する全圧/分圧真空計を開発
神奈川県
キヤノンアネルバ株式会社
2020年3月22日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 新原理による高信頼・高精度の全圧/分圧真空計の開発 |
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基盤技術分野 | 製造環境 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、産業機械、情報通信、半導体、工作機械、エレクトロニクス、光学機器 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(生産性増加) |
キーワード | 真空、全圧、分圧、スパッタ、CVD |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
価格競争に曝されているフラットパネル・半導体産業では歩留まり向上が至上命令となっており、そのキーとなっているスパッタやCVD(化学気相蒸着)プロセスでより高精度な真空制御が必要とされているが、その基本となる全圧/分圧真空計は十分な実用性能を持っていない。これを高度化するため、適用プロセスに通じるシンプルな新原理の真空計群を製品化する
開発した技術のポイント
スパッタ法の圧力範囲下で使用可能な全圧・分圧測定器を実現
スパッタ装置の圧力である1×10-7~1Paの圧力範囲で
・相対誤差5%以下で測定可能
・分圧用でも1×10-7~1Paの圧力範囲で相対誤差5%以下
(新技術)
新原理の真空計
・原理
‐2箇所のイオン量を計測し、その比率から平均自由行程を算出する
・特徴
‐イオン量や検出効率の変動に影響を受けず、電極の汚染や変形があっても測定が可能
‐スパッタ法による半導体製造等、真空プロセスの高精度化に貢献
具体的な成果
・汎用型ラムダ真空計の製品化
‐ラムダ方式で測定した圧力で、1×10-2Paから1Pa近くまで、45度の直線に乗る特性を得ることができ、条件によっては10-3Pa台でも直線特性を得られることを確認
‐イオン電流計測回路の精度安定性や電流計測分解能の向上のため、回路要素の検討を行うとともに、イオン電流計測ユニットを開発
‐デジタル回路の集約、電流計測ユニット数の削減、回路構成の見直し等により、一次試作機から45%以下へ小型化し、量産試作した
‐制御電源と並行して真空計を制御するソフトウェアを開発し、イオン電流計測の切り替え方式への対応、通信機能の搭載、製品レベルのユーザーインターフェイスの実装を実現
・分圧用ラムダ真空計への展開
‐信号を比較する二つの飛行領域(質量分析計)へ同じ条件のイオンを供給できるようにするため等の理由からマイクロフォーカス電子ビーム型のイオン源を開発
‐バックグラウンドノイズの上昇を抑制した四重極電極を試作し、分解能を確保したマススペクトルを得ることに成功
‐電極長の異なる四重極を試作し、双方とも高圧条件下で質量分析が可能であることを検証
知財出願や広報活動等の状況
・特許:「平均自由行程を測定する装置, 真空計, および平気自由行程を測定する方法」特許5463361
・出展:VACUUM2012真空展(参考出品、H24.10)
研究開発成果の利用シーン
半導体製造等のためのスパッタ, CVDプロセス中の全圧および各ガス分圧のモニタリング.
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・実用化に成功し, 事業化に向けて共同体各社内での事業優先順位を調整中.
・試作機・サンプル等なし
提携可能な製品・サービス内容
技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
・歩留まり向上→開発している真空計は半導体などの薄膜製造装置の不具合の早期発見に寄与できる
・品質管理能力向上→開発している真空計は半導体などの薄膜製造装置に対して、品質管理のデータを提供できる
今後の実用化・事業化の見通し
サポイン事業にて明らかになった改善点に対応した上で事業化を進めていく
・サポイン事業終了時点で実用化に向けて残された課題であった、エミッション電流に対するリニアリティの改善、電極形状の最適化、再現性の確認制御電源用ソフトウェアの完成度の向上等の補完研究を継続中である
・補完研究において好結果を得次第、事業化に取り掛かっていく
実用化・事業化にあたっての課題
事業化に向けて共同体各社内での事業優先順位を調整中.
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | キヤノンアネルバ株式会社 本社 |
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事業管理機関 | キヤノンアネルバ株式会社 本社 |
研究等実施機関 | キヤノンアネルバ株式会社 本社 東京電子株式会社 VISTA株式会社 株式会社ホリゾン |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | キヤノンアネルバ株式会社(法人番号:2020001079798) |
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事業内容 | 真空装置、薄膜製造装置の製造販売 |
社員数 | 1100 名 |
本社所在地 | 〒215-8550 神奈川県川崎市麻生区栗木2-5-1 |
ホームページ | http://www.canon-anelva.co.jp |
連絡先窓口 | コンポーネント開発第二課 中村恵 |
メールアドレス | ml-hp_component@mail.canon |
電話番号 | 044-980-3501 |
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