立体造形
切削油が付着した切粉を洗浄乾燥し鋳造原材料へ再利用
長野県
森川産業株式会社
2020年3月21日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 切削油が付着した切粉の洗浄乾燥による鋳造原材料への資源化技術の開発 |
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基盤技術分野 | 立体造形 |
対象となる産業分野 | 自動車 |
産業分野でのニーズ対応 | 環境配慮、低コスト化 |
キーワード | リサイクル、環境配慮、資源の有効活用 |
事業化状況 | 研究中止または停滞中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成22年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
顧客要求である自動車用鋳鉄鋳造部品の低コスト化に対し、これまでは工程改善による取り組みを中心に実施してきた。本提案は、これまで産業廃棄物となっていた切削油が付着した切粉を使用可能な原材料に洗浄乾燥処理する技術と、切粉を用いることによる材料品質確保のための溶解技術の開発を行う。また切粉処理により発生する廃棄物や廃熱を有効に活用し工場内エネルギー削減に役立てる技術をあわせて開発する
開発した技術のポイント
切削油が付着した切粉を洗浄乾燥することにより鋳造原材料に活用
・過熱蒸気による洗浄乾燥システムの確立
→切粉の残留切削油分0%、切粉100%利用
・切粉を配合した鋳造技術の確立
→配合率20%
・洗浄乾燥処理におけるエネルギー利用技術の高度化
→廃油分95%以上回収、ボイラ用燃料に100%使用
(新技術)
(特徴)
・切粉に付着する切削油の洗浄乾燥処理
・切粉を用いることによる材料品質の劣化を回避する溶解技術
・切削油が付着する切粉の処理により発生する廃油・廃熱を有効活用する省エネルギー化技術
具体的な成果
・過熱蒸気による洗浄乾燥システムを開発
‐切削油が付着した切粉のブリケット(圧縮減容)化による連続洗浄乾燥処理の基礎技術を確立(残留切削油分0%)
‐洗浄乾燥処理された高温の切粉と再利用可能な切削油との分離、回収を実現
‐油煙・悪臭除去装置グレートクリーナを導入し、無煙・無臭化を図った
・切粉を配合した鋳造技術を開発
‐戻り材+ブリケット切粉20%の溶解実証テストを実施
‐合金成分は鋳造製品の組織及び強度に影響を与えず、鋳造製品に欠陥が発生しないことを確認
・洗浄乾燥処理におけるエネルギー利用技術を開発
‐切粉より回収した切削油分を濃縮した100%廃液とA重油とのエマルション化を行い、ボイラ燃料とするための基礎技術を確立
‐切粉の洗浄乾燥処理に使用する過熱蒸気の排ガスを熱交換器に通し、高温になった冷却水をボイラ給水に利用した結果、ボイラ供給水の90℃予熱でA重油の燃料費を約8.7%削減
知財出願や広報活動等の状況
・特許:「ダライ粉の洗浄乾燥処理方法及びこれを用いた鋳造材料の再利用方法」(特願2009-159428)、「ガス洗浄装置」(出願準備中)
・出展:メタルチャイナ(H24.5北京)
研究開発成果の利用シーン
自動車等の鋳造ダグタイル品製造において、機械加工過程で発生する切削油が付着した切粉を、洗浄乾燥し再利用することにより低コスト化を実現。
鋳造工程で発生する臭気の除去、低減およびその対策指導。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・実用化に成功、H24年度の事業化目途
・高性能ジェットスクラバー方式脱臭装置スマートクリーナーMJSの試作機あり(無償)
提携可能な製品・サービス内容
技術ライセンス、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
・ロス削減:洗浄乾燥された切粉を20%戻り材と振り替えても製品品質等の問題がなく再資源として使用可能
・環境負荷低減:切粉の洗浄乾燥時に発生する臭気処理技術をベースとして開発・製作した脱臭装置を実用化
今後の実用化・事業化の見通し
中国での販売体制の確立を推進
・脱臭装置の技術をベースに改良を重ね、量産鋳造ライン用の脱臭装置を製作。消臭効果及び耐久性等を確認中
・中国の鋳造メーカーからの引き合いが多く、現在、中国での販売体制の確立・拡充を推進、国内においても鋳造業界へ営業展開を推進中
・また、畜産・飼料・肥料及び食品等他分野での市場開拓に向けた改良を展開予定
実用化・事業化にあたっての課題
中国市場での販売の難しさ。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 森川産業株式会社 |
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事業管理機関 | 森川産業株式会社 |
研究等実施機関 | 国立大学法人信州大学 工学部 三島研究室 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 森川産業株式会社(法人番号:9100001006259 ) |
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事業内容 | 精鋳事業部:自動車・産業機器部品の鋳造及び加工、製品事業部:電子・精密機械、一般産業機械の設計・製造、流体機器(冷凍空調バルブ他)の設計・製造 |
社員数 | 180 名 |
生産拠点 | |
本社所在地 | 〒387-0016 長野県千曲市大字鋳物師屋150 |
ホームページ | http://morikawa-inc.com |
連絡先窓口 | 代表取締役社長 森川潤一 |
メールアドレス | ju-morikawa@morikawa-inc.com |
電話番号 | 026-272-0640 |
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