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研究開発された技術紹介

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精密加工

高精度にリアルタイムで加工現象(熱・振動・抵抗)をマルチ計測できる技術・回転式工具の開発

大阪府

株式会社山本金属製作所

2020年4月15日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 高精度にリアルタイムで加工現象(熱・振動・抵抗)をマルチ計測できる技術・回転式工具の開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 環境・エネルギー、航空・宇宙
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 平成27年度~平成29年度

プロジェクトの詳細

事業概要

東日本大震災以降の原子力発電の見直し等、エネルギー政策の転換からエネルギーの効率化が求められる。各重工メーカーは、エネルギー効率に影響を及ぼす回転機器部品を高精度・高効率化する為、部材の難削材使用、翼形状の複雑化に取組むが加工上多くの課題がある。そこで加工現象をリアルタイムで見える化する回転式工具を開発し、最適加工条件を導出することで、高精度・高効率な翼加工を実現し、エネルギーの効率化に貢献する

開発した技術のポイント

加工性能の向上のために、難削材や複雑形状翼加工をする際にテスト加工の際の加工条件をデータベース化し、最適加工条件を導き、生産能率の高度化に寄与するための技術開発のために、計測装置の開発を行う

(新技術)
回転工具内部に挿入した熱電対とその測定機器と無線送信機を工具ホルダー内部に配置した

(新技術のポイント)
加工中に測定した工具先端の温度/振動を同時にリアルタイムで計測することが可能

具体的な成果

・小型センサを内蔵し、温度・振動を同時にリアルタイムで計測することが可能。工具先端温度600℃環境下での温度ドリフト誤差±0.5℃以下に成功した
・エンドミル、ドリルを始め、スローアウェイ工具、旋盤工具、摩擦攪拌接合(FSW)用ツールへの適用に成功した
・20,000rpmで254Hzのサンプリング周期での計測が可能・連続126時間のデータ受信に成功した

研究開発成果の利用シーン

回転工具の刃先温度や回転工具そのものにかかる切削抵抗、振動を加工しながら定量的に計測する

実用化・事業化の状況

製品・サービスのPRポイント

・測定した工具先端の結果を、無線でリアルタイムに外部モニターできる
・計測ツールは20,000rpmの高速回転においても無線が途切れることなく、200Hzのサンプリングを可能としている。1回の充電で100時間の連続計測をすることも可能な機種も開発した

今後の実用化・事業化の見通し

・生産技術部門への活用がより期待される・予防処置等のプロセスイノベーションや加工現象の数値化による技能伝承が波及効果として見込める
・中小企業の機械加工現場において、人手不足の中でも加工現象の解明や技能伝承が容易になると期待される

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社山本金属製作所
事業管理機関 公益財団法人岡山県産業振興財団
研究等実施機関 株式会社ハーズ実験デザイン研究所
学校法人同志社 同志社大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社山本金属製作所
事業内容 評価試験サービス、金属製品加工事業、材料疲労試験機および評価用試験機開発・製造事業
本社所在地 〒547-0034 大阪府大阪市平野区背戸口2丁目4番7号
ホームページ https://www.yama-kin.co.jp/
連絡先窓口 岡山研究開発センター企画管理グループ
メールアドレス shimizu@yama-kin.co.jp
電話番号 086-239-8585