立体造形
黒鉛中子の開発を通じて、従来技術では不可能だった超細鋳抜き孔により、孔明けのコスト低減へと貢献!
大阪府
西村黒鉛株式会社
2020年4月6日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 超細鋳抜き孔のためのカーボン中子の開発 |
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基盤技術分野 | 立体造形 |
対象となる産業分野 | 自動車、農業、産業機械、工作機械 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車業界において、より自由度の高い設計は課題であり、その解決の一端として複雑形状の中子技術を求められてきた。複雑な形状の鋳物の提供と、コスト低減への寄与を目標とし、従来用いられなかったカーボンという素材とバインダーの開発により中子を作り、中子造型技術と中子を使う鋳造技術を開発することで、課題解決を図る
開発した技術のポイント
高強度で崩壊性の良い黒鉛中子の開発及び、当該黒鉛中子を採用した複雑鋳孔鋳物の製造技術の開発を行う
(新技術)
高強度で崩壊性が良い黒鉛中子の開発を通じて、複雑鋳孔形状鋳物の製造技術を開発する
(新技術の特徴)
・φ4の超細の孔開けを可能にする
・U字型やS字型の孔明けを可能にする
・エンジンブロック等の軽量化へ寄与する
具体的な成果
・カーボン中子用のカーボンとバインダーの選定、及びその配合率の追求による中子材料の開発
‐中子変形を防止抑制することが可能になった
・開発した中子材料での中子造型技術の開発
‐精度の高い中子造型技術の確立ができた
・カーボン中子を使用する製品の鋳造技術の開発
‐アルミ鋳物、銅合金鋳物、鋳鉄鋳物における超細鋳抜き孔の確保ができた
研究開発成果の利用シーン
・超細鋳抜き孔付き鋳物製品
・難加工性が高い部材の孔鋳抜き鋳物製品
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・3年間の研究開発の結果、最適な中子材料の開発を行い、曲孔及び複雑形状中子の製造技術を確立し、開発した中子を使った鋳造技術の開発ができた
・しかし、事業化の課題として「曲孔及び複雑形状中子の変形対策」と「鋳鉄鋳物用中子の鋳造後の崩壊性改善」が残り、この課題をサポイン終了後の2年間の補完研究で解決する
製品・サービスのPRポイント
・顧客の製品展開のバリエーション向上に寄与
‐従来の孔明けでは、複雑孔鋳物には対応することができず、孔明けのバリエーションが限られていた
‐新たな技術を開発したことによって、複雑形状の孔明けが可能になり、顧客(川下産業)の設計の自由度が増した
・機械加工工程の削減によるコスト低減
‐機械加工による孔明けには時間とコストがかかっていた
‐複雑形状の孔明けが鋳物に織り込めるため、機械加工が廃止でき、製造工程を減らすこととができることで、コスト低減へとつながる
・複雑形状孔への対応が可能になったことで、自動車の軽量化と環境負荷を低減
‐U字型やS字型などの複雑形状孔に対応した孔明けが可能になった
‐エンジンブロックの軽量化にもつながることから、環境に優しい自動車の開発にも寄与することが可能になった
今後の実用化・事業化の見通し
・国内の鋳造業界全体の売り上げは12,000億円規模の産業で、この2~3割が超細鋳孔や曲孔形状を求められており、カーボン中子を使用した鋳物に大きな需要がある
・プレス金型用鋳物の拡販をターゲットに事業化を推進し、機械部品では機械加工出来ない部位の孔をカーボン中子で鋳抜くことにより高付加価値をつけ、鋳物の拡販を予定している
・また、機械加工や溶接構造物に依存している生産工法の製品をカーボン中子を使用した鋳物に置換していく予定である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 西村黒鉛株式会社 |
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事業管理機関 | 一般社団法人日本鍛造協会 |
研究等実施機関 | 光洋鋳造株式会社 都金属工業株式会社 俊徳工業株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 西村黒鉛株式会社 |
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本社所在地 | 大阪府大阪市淀川区新高1-1-8 |
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