立体造形
粉末冶金法による高精度、高生産性のボールジョイントの製造技術の開発
長野県
ナパック株式会社
2020年3月18日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 高機能焼結機械部品の一体形状生産技術の開発 |
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基盤技術分野 | 立体造形 |
対象となる産業分野 | ロボット |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
産業用ロボット・工業計測・加工用制御プラットフォーム分野では、より高精度の3次元位置制御が容易な関節用ジョイントを使ったパラレルリンク機構のジョイントが提案されている。従来の鋳造法や樹脂成型法によるボールジョイントは、ガタ、低耐久性、構造が複雑などの課題がある。本開発では粉末冶金法を用いてパラレルリンク用の、構造が簡単でガタが小さく、部品点数の少ないボールジョイントの製造技術を開発する
開発した技術のポイント
粉末冶金法を用いて高精度のボールジョイントを効率よく製造する技術の確立
・金型中で一体成形・焼結する技術の開発
→焼結後の密度が焼結前の成形物の密度の94%未満
・焼結時の固着を防ぐ技術の開発
・クリアランス低減とサイジング技術の開発
→相対密度94%以上の緻密化層を形成
(新技術)
一体成型
↓
焼結
↓
サイジング
↓
含油、可動化
(特徴)
・部品点数が少ない
・精度が高い
具体的な成果
・ロッド付ボールを埋め込んだ焼結部品を製造
‐ロッド付ボールを埋め込んだ焼結部品を製造
‐鉄系材料(Fe-Cu-C系)は、密度6.8Mg/m3、温度1140℃、雰囲気N2
‐銅系材料(Cu-Sn-Fe-C系及びCu-Sn系)は、密度6.4、6.8、7.2Mg/m3の3水準、温度780℃、雰囲気H2+N2
‐いずれの密度も真密度の94%以下
・組み合わせ条件を確認
‐成形金型、サイジング金型設計、インサート成形を行い、実験を実施
‐結果、小サイズ部品は、銅系材料Cu-Sn-Fe-C系、密度7.2Mg/m3、コーティングボールの組み合わせが最適
‐中サイズ部品は、鉄系材料Fe-Cu-C系、密度6.8Mg/m3、焼入れ無しボールの組み合わせが最適
・ホルダー部とボール部のクリアランスを適正化
‐ホルダー部とボール部のクリアランスを、がたのない10µm以下に適正化する技術を確立
‐密度が94%以下なので、含油を行ってホルダー部とボール部の潤滑性を向上させることが可能
知財出願や広報活動等の状況
・特許:ボールジョイント装置及びその製造方法(特開2010-266059)
・出展:機械要素技術展(H22、H23)
・新聞:信濃毎日新聞(H21.10.27)
研究開発成果の利用シーン
部品点数を抑えた簡単な構造で、がたが小さく微小な3次元作動が可能なボールジョイントの製造技術を開発し、ロボット向け力覚センサーに組み込む
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・実用化は停滞中
・ボールジョイント試作品あり(無償)
製品・サービスのPRポイント
・精度向上:軸受け部と鋼球部のがたを10μm以下に低減
・新方式の実現:ダイキャスト方式では必要だった"かしめ"工程の省略ができ、グリース漏れ防止のキャップやブーツが不要になる
今後の実用化・事業化の見通し
開発した工法を用いて、新たな用途を模索中
・試作品は極微小な3次元作動に十分な精度が得られず、ターゲットとしていた顧客のテーマが中止となり、一体成形焼結品の開発も進捗が中断
・工法としては面白い製造法なので、展示会等で技術をPRし、新たな用途を開発していく
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | ナパック株式会社 |
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事業管理機関 | JFEテクノリサーチ株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | ナパック株式会社 |
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事業内容 | 焼結含油軸受、鉄系機械部品、焼結ステンレス部品等の粉末冶金や希土類ボンド磁石の製造 |
本社所在地 | 〒399-4117 長野県駒ヶ根市赤穂14-1823 |
ホームページ | http://www.napac.co.jp |
連絡先窓口 | 代表取締役社長 鈴木隆 |
メールアドレス | t_suzuki@napac.co.jp |
電話番号 | 0265-82-5266 |
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