精密加工
自動車部品、ロボット部品軽量化を実現する、耐熱性と強度に優れたマグネシウム合金鍛造部品の開発
静岡県
株式会社新技術研究所
2020年3月22日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 輸送用機器等の軽量化向け新規耐熱性マグネシウム合金鍛造部品の開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 自動車、ロボット |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
マグネシウム素形材では、素形材化工程における粒界ネットワーク構造の崩壊に起因して、強度および延性は向上するが、耐熱性が顕著に低下する。高価な希土類金属を含まないで、耐熱性に優れるMG-AL-CA-SR系合金を基に、添加元素による固溶強化の達成と押出し工程による組織最適化を行い、実用耐熱マグネシウム素形材を製造し、さらに鍛造加工に供する事で、軽量かつ高機能な自動車部品およびロボット部品を製造する
開発した技術のポイント
素材に添加する元素の固溶効果を高める物性を構築し、耐熱性・耐クリープ性を備えた鍛造用押出し材とその鍛造加工品を製作
・押出し材の粒径→平均10µm以下
・鍛造品の物性→引張り強さ:340MPa以上、引張り伸び:10%以上
(新技術)
特徴
・室温特性と高温特性が高い
・剛性を求められる部品の軽量化に適したマグネシウム合金が製作可能
具体的な成果
・押出し後の熱処理条件を検討し、耐熱性の向上を確認
‐合金中のアルミニウムの固溶による高温強度向上を目的とし、固溶量増加のための熱処理条件を検討
‐溶製した11種類の合金を、押出し比16で作製した押出し材について組織解析を行い、押出後の熱処理条件は400℃×48hが適していることを見出した
・押出し加工技術を確立し、部材内の粒径が10µm以下になることを実証
‐押出比16の押出を行い、全ての合金において同一条件下での押出に成功
‐量産用押出し機による押出し材の平均粒径を測定し、目標とした10µm以下を達成
‐高性能押出し機においては、押出し比270において、押出速度50mm/minを達成
・鍛造試験において伸び10%以上、引張強度340MPa以上の鍛造品を製作
‐最適な鍛造条件を確認した上で鍛造試験を実施。欠陥のない部品の鍛造に成功
‐引張試験片を作製し、その室温引張変形特性を調査。鍛造条件により、伸び10%以上、引張強度340MPa以上となることを確認
知財出願や広報活動等の状況
特許:「マグネシウム合金」(特願2011-72505)
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H29年度の実用化に向け、補完研究を継続中
・自動車用シートベルト部品のサンプルあり(無償)
製品・サービスのPRポイント
・軽量化→アルミニウム部品を、実用金属中最も軽量なマグネシウムの耐熱性合金鍛造部品にすることにより、20%以上の軽量化を実現可能
・強度・剛性向上→従来のマグネシウム合金ダイカスト材の室温特性の耐力160MPa、引張り強度230MPaに対し、新規合金の鍛造材は耐力220MPa、強度340MPa
・新製法の実現→供給が中国に集中し、かつ高価なレアアースを添加する必要のない新規な鍛造用耐熱性マグネシウム合金を実現
今後の実用化・事業化の見通し
押出し速度向上、コスト低下を目標に補完研究実施中
・鍛造用押出し材製造における押出し速度が遅いため、押出し速度を向上するよう、補完研究を継続中
・また、これとは別に、試作した鍛造部品で川下企業で評価できるように、追加加工その他を実施中
・アルミニウム合金に対抗しうるコストを目標に、研究を継続中
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社新技術研究所 |
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事業管理機関 | 株式会社新技術研究所 |
研究等実施機関 | 公立大学法人大阪(大阪府立大学) |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社新技術研究所 |
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事業内容 | シートベルト部品の潤滑塗装および一般塗装、マグネシウム部品の化成処理、樹脂と金属その他異種材料の接合表面処理および加工 |
本社所在地 | 〒412-0047 静岡県御殿場市神場616-3 |
ホームページ | http://www.ati-mt.co.jp |
連絡先窓口 | 代表取締役 平井勤二 |
メールアドレス | kinji.hirai@takata.co.jp |
電話番号 | 0550-80-1000 |
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