情報処理
プロセッサの並列化により処理能力を大きく向上 高性能マルチプロセッサ・プラットフォームを開発
神奈川県
テセラ・テクノロジー株式会社
2020年3月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | ハードウエアRTOSを使った高性能・低消費電力型マルチプロセッサ・プラットフォームの研究開発 |
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基盤技術分野 | 情報処理 |
対象となる産業分野 | 情報通信、スマート家電 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
通信技術の革新によりネットワークの高速化にともない、組込系においてTCP/IPに対する高速化ニーズがある。一方でネットワークの低消費電力化という強い社会的ニーズがある。本研究開発ではハードウエアのリアルタイムOSによりマルチプロセッサプラットフォームを実現することにより、10GBPSに対応するTCP/IP処理性能と従来の1/10以下の低消費電力化を実現する技術基盤を確立する
開発した技術のポイント
・メモリ総量→メモリ総量は従来の2/5(40%)
・TCP/IP性能→動作クロック60MHzで1Gbps
・45nmプロセス性能により高性能化→300MHz以上の動作クロック、10GbpsTCP/IPスループット、消費電力2W以下
(新技術)
・RTOS:競合確率が著しく低下
‐ハードウェアRTOSシステムコール処理のため、競合率が著しく低下
・CPU間通信:インタラプトを伴わない
‐CPU間通信は、ハードウェアRTOSが直接処理するため、インタラプトを伴わない
・リアルタイム性:リアルタイム性は極めて高い
‐極めて高いリアルタイム性を実現
・性能:性能劣化が少ない
‐競合が少ないため、Amdahlの法則による性能劣化が少ない
具体的な成果
・システムの仕様を確立
‐ハードウェアRTOSと複数のCPUを接続するためのRTOS Extension部の詳細設計を完成
‐RTOSプログラミングマニュアル及びRTOS検証仕様を完成
‐ハードウェアでVerilogのコーディングを行い、RTOS仕様を完成
・ソフトウェア稼働のための環境を構築
‐TCP/IPプロトコルファームウェアのマルチプロセッサ対応、ハードウェアRTOS性能を引き出すためのモジュール化設計を完了
‐C言語によるコーディングを行い、マルチプロセッサ対応TCP/IPプロトコルソフトウェアを完成
‐マルチプロセッサARTESSO用C言語コンパイラ、アセンブラ、リンカーの性能向上を果たし、動作確認を完了
・マルチプロセッサ対応RTOSとして良好な結果を達成
‐メモリ総量は従来のARTESSOに対し、2/5(40%)に抑えることを達成
‐TCP/IP性能は、送信最大スループット83.8Mbps、受信最大スループット242.6Mbpsに性能向上を果たし、目標の1Gbpsに近付けた
知財出願や広報活動等の状況
特許:タスク処理装置(PCT/JP2012/063334)
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H28年度の実用化に向け、補完研究を継続中
・FPGAによる無償評価キットあり
製品・サービスのPRポイント
省エネルギー化→10Gbpsの転送時の消費電力が2W以下
今後の実用化・事業化の見通し
更なる研究による機能追加とともに、ユーザーへの売り込みを推進中
・研究レベルで実現した性能をもとに、機能追加を含む製品化につなげるため、追加研究を実施しつつ、併行してセールス活動を実施中
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | テセラ・テクノロジー株式会社 |
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事業管理機関 | テセラ・テクノロジー株式会社 |
研究等実施機関 | カーネロンシリコン株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | テセラ・テクノロジー株式会社 |
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事業内容 | 電子応用機器関連の開発設計 |
本社所在地 | 〒214-0014 神奈川県川崎市多摩区登戸2710-1 第6井出ビル4F |
ホームページ | http://www.tessera.co.jp |
連絡先窓口 | 佐藤有希子 |
メールアドレス | info@tessera.co.jp |
電話番号 | 044-271-7533 |
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