製造環境
薄膜シリコン生産におけるシラン濃度の測定を実現し、太陽電池の生産性向上に貢献
東京都
バキュームプロダクツ株式会社
2020年4月24日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 太陽電池製造装置用シランー水素濃度計の開発 |
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基盤技術分野 | 製造環境 |
対象となる産業分野 | 電池 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
薄膜太陽電池製造プロセスにおいて重要な製造条件のひとつであり、かつ現在の技術では測定が事実上不可能なシラン濃度を測定できるシラン濃度計を開発し、実用化を図る。平成21年度に製作したシラン濃度計試作機を実用化するため実際の製造装置で濃度測定を行い製品化に必要な信頼性および測定濃度の精度評価を行うと共に更なる小型化を図りその実用性を高めるための研究を行う
開発した技術のポイント
精密な測定が可能なシラン-水素測定装置の開発
・耐久性→1,000時間以上
・測定精度→1%以下
・重量→1kg以下
・価格→可能な限り安価に
(新技術)
・水晶振動子センサーによるシラン濃度測
‐シラン-水素混合気体を隔膜圧力計と水晶振動子圧力計で測定
特徴
‐水晶振動子が小さいため装置の小型化が可能
‐配管のような流れのある場所、狭隘な場所でも測定が可能
‐質量分析器にかける場合と異なり、圧力変化を生じない測定が可能
具体的な成果
・リアルタイム測定の利便性を考慮し、小型の濃度計を開発
‐太陽電池製造装置の製膜室内の濃度分布データをリアルタイムで収集することができるよう、小型の濃度計を設計
‐圧力に対し敏感な隔膜圧力計、粘性に敏感な摩擦圧力計から濃度計を構成することとし、市販品では小型化の対応が難しい隔膜圧力計は新規開発
‐隔膜圧力計のダイヤフラムには、優れた弾性材であり科学的にも安定な水晶材を採用(摩擦圧力計の感圧子にも水晶振動子を採用)
‐市販の隔膜圧力計を利用した場合(容積63.55cm3)から容積を1/7,300と大幅に削減しながら、性能の維持に成功
・開発した濃度計の性能を評価、一定の圧力下で高い精度を示す
‐圧力条件を替えながら、濃度計表示と、隔膜圧力計基準のシラン濃度との差を測定した結果、圧力667Pa以上、隔膜圧力計シラン濃度20~90Vol.%の範囲で、濃度計表示との差異は±2%以内に収まった
‐測定シラン濃度分解能0.01Vol.%を達成しており、分解能の観点から実用性を確保
知財出願や広報活動等の状況
・論文:鈴木淳、黒河明、永井武彦、松井卓矢、近藤道雄、「薄膜シリコン太陽電池材料製造装置用シラン―水素濃度計の開発」Journal of the Vacuum Society of Japan, 55-3, pp.97-99, (H24.3)
・出展:分析展2011/科学機器展2011(H23.9)
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H25年度中の実用化に向けて補完研究中
・無償サンプル(133~1,333Paの圧力範囲で精度±2%の精度を持つシラン―水素濃度計)あり
製品・サービスのPRポイント
・大型化→開発した濃度計は小型なため製造装置の複数個所に取り付け、広い範囲のシラン濃度を制御することにより大型サイズの薄膜製造において、均一性を向上できる
・歩留まり向上→上記の均一性を向上させることにより製品の歩留まり向上に寄与
・環境負荷削減→排気ガス中のシラン濃度測定によりシランガス再利用を容易にする
今後の実用化・事業化の見通し
薄膜シリコン製造現場での導入に向け、精度の一層の向上などの対応を実施中
・薄膜シリコン製造条件において考えうる全ての製造条件での測定濃度向上を図ることにより、川下企業への試作品提供が可能となる
・そこで、測定圧力及びシラン濃度などの測定条件をユーザーニーズに合わせ、より精度を高めた濃度計を開発中である
・事業化に向けて、現在の仕様での濃度計を許容しうる川下企業への試作品の提供を試みるとともに対応条件を拡大することによって、川下企業への試作品の提供を進めていく
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | バキュームプロダクツ株式会社 |
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事業管理機関 | バキュームプロダクツ株式会社 |
研究等実施機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | バキュームプロダクツ株式会社 |
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事業内容 | 真空装置の製造・販売 |
本社所在地 | 〒187-0012 東京都小平市御幸町16-2 |
ホームページ | http://www.vac-p.co.jp |
連絡先窓口 | 代表取締役 北條久男 |
メールアドレス | hojoh@vac-p.co.jp |
電話番号 | 042-320-2552 |
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