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機械制御

安定性、快適性を向上させる2軸式タイプの差動遊動歯車方式減速機構

岐阜県

株式会社深見製作所

2020年3月18日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 コンパクトで高性能な減速機の研究開発
基盤技術分野 機械制御
対象となる産業分野 医療・健康・介護、自動車、農業、産業機械、建築物・構造物、工作機械
事業化状況 研究実施中
事業実施年度 平成21年度~平成21年度

プロジェクトの詳細

事業概要

車の座席を代表とする回転伝導部は、小スペース化、軽量化の要求から「差動遊動歯車方式」の減速機構を有している。しかし、この方式は揺動運動の為、耐久性、安定性に問題を有しているところ、これを解決するために、本研究開発では、新構造の減速機構を開発する。また、同時に低コスト化への要求に対しても部品点数の削減を計る構成体とする

開発した技術のポイント

2個の偏芯カムによる差動遊動歯車方式の減速機構の開発
・部品点数の低減→従来の3割減
・加工技術の開発→中心軸に対する位置精度:±0.005
(新技術)
<2軸式タイプ>
(特徴)
・スムーズな周動が可能
・低コスト化が可能

具体的な成果

・歯車干渉しない、バックラッシを発生させない歯車の計算式を構築
‐これまで蓄積された知見を踏まえ、適正と考えられる歯形状、歯車寸法等の複数のモデル候補を検討
‐歯車干渉しない計算式、またはバックラッシを発生させない最適な歯車の計算式を構築
・6種類のモデルに対して試作を実施
‐計算式に当てはまる歯車の仕様のうち、6ケースのモデルに基づいて試作を実施
‐製作した6種類の減速機について、(1)「バックラッシ」、(2)「回転トルク」について測定を実施
・応答曲面を用いて最適設計解を導出する方法を検討
‐上記結果に基づき、「(1)転位係数」、「(2)歯高」の各パラメーターが当該機構においてバックラッシと伝達効率に及ぼす影響度を分析
‐2次曲面・放射基底関数(RBF)を用いて応答曲面を構築し、それぞれの関係をグラフィカルに表示
‐構築した応答曲面を用いて最適設計解を導出する方法の可能性を検討

研究開発成果の利用シーン

自動車の座席等への活用、ロック機能がなくても戻らない利点を活かし、建物等で使用される可動窓部分及び産業装置への減速機への転用活かし、建物等で使用される可動窓部分及び産業装置への減速機への転用

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・H27年度の実用化に向け、補完研究を継続
・サンプルなし

製品・サービスのPRポイント

省スペース化:従来の機構より大幅なスペース削減

今後の実用化・事業化の見通し

ギヤ部の適正数値取得に向け、研究を継続
・ギヤ部の適正数値取得に向け補完研究を継続中
・適正数値取得後、サンプル品製作にて、滑らかさ及びバックラッシ数値の高精度維持に向けての補完研究を実施予定
・また、サンプル品について、共同研究者との意見交換を行い、実用化に向けての改善点を洗い出し、商品化後の販路開拓への準備とする

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社深見製作所
事業管理機関 公益財団法人岐阜県産業経済振興センター
研究等実施機関 国立大学法人京都大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社深見製作所
事業内容 産業用機器の専用機・治工具の設計・製造
本社所在地 〒501-3944 岐阜県関市山田1121-1
ホームページ http://www.fukami-s.co.jp
連絡先窓口 設計部長 四島忠志
メールアドレス sisima-ta@fukami-s.co.jp
電話番号 0575-28-6311