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精密加工

組込み型3D測定機を開発し高張力鋼板の高精度ラウンド曲げ加工における自動測定を実現する

香川県

株式会社未来機械

2020年4月9日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 高張力鋼板の高精度ラウンド曲げ評価と金属プレス加工の自動化に資する組込み型レーザー三次元測定機の開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 建築物・構造物、工作機械
産業分野でのニーズ対応 高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(生産性増加)、低コスト化
キーワード レーザー、レーザー測定機、3Dレーザー、三次元測定器、レーザー三次元測定器
事業化状況 事業化に成功し継続的な取引が続いている
事業実施年度 平成22年度~平成23年度

プロジェクトの詳細

事業概要

比強度の高い高張力鋼は薄肉化で軽量化に寄与し、必要な剛性を得るためアール形状が要求されるが、プレス荷重を除くと加工変形の相当量が回復するなど加工は至難で、適切な形状測定手段がなく熟練工の経験と時間を費やし、加工後も多くの是正作業が行われる。類を見ない組込み型3D測定機を開発し、高張力鋼板の高精度ラウンド曲げ加工における自動測定を実現して短納期化のみならず、金属プレス加工の自動化に資する

開発した技術のポイント

・組込み型3D測定機を開発し、高張力鋼板の高精度ラウンド曲げ加工における自動測定を実現する
-プレス機上で断面形状を自動測定できるレーザー3D測定機の開発
-測定データをデータベース化し、その後の最適加工条件の選定に反映させるエキスパートシステムの開発
(新技術)
・角度、半径、形状対称性、材料ずれ他の測定→組込み型レーザー三次元形状センサ
・プレス負荷時の変形と除荷時の変形回復量を測定→加工変形量と回復量の材料加工特性を獲得し、以降のプレス作業に活用
・高精度ブームの実現でブーム・セット管理改善で工数短縮→最適形状、最適隙間、短納期化

具体的な成果

・組込み型レーザー3D測定機の開発
-放射状に投光されるレーザー光をU字型断面の内面に直角に照射して、断面形状情報を持つ戻り光をコーンミラー経由でCCDカメラ等に受光し、画像処理等を行って、U字型断面の三次元形状を求めた。また、別途理論的に得た円錐角度と構築法によりプレス機への組込みを可能とした
-金属プレス装置組込み型のレーザー3D測定機を開発。曲げ試験、1、500tプレスによるフィールドテストの結果、開発機の有効性を確認した・材料特性・成形特性に関するデータベース構築とその活用
-プレス曲げ加工中に取得した鋼板の曲げ形状データから加工抵抗や除荷時の弾性回復量を求めて、その時点において終了時の仕上形状の傾向を予測する技術を開発
-予測結果をその後のプレス押込み量に反映させ、プレス回数の低減や曲げ加工形状精度の向上を図るエキスパートシステムを実現

知財出願や広報活動等の状況

・特許:「光学式測定装置、プレス機、部品組合せ方法」(特願2011-175523)、「曲げ加工装置及び曲げ加工方法」(特願2011-247537)
・新聞:日本経済新聞四国版(H24.5.17)、日経産業新聞(H24.5.18)等

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・H24年度の実用化に成功
・サンプルあり(プレス曲げ加工における形状測定の場合無償、搭載または組み込まれる装置への取付ブラケットや関連ソフトの開発が伴う場合有償)

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術コンサルティング

製品・サービスのPRポイント

・精度向上→プレス機上での曲げ形状測定が可能となり、曲げ半径が±0.5mm以内で測定可能になった。従来は視認
・製作時間短縮→工程中における加工の傾向が測定でき、工程中で是正することで、加工後の修正作業時間が1/5以下に低減
・安定供給化→熟練依存のプレス機操作からデータベースによる操作ができるようになり、技術伝承効果と自動化への基盤技術が得られた

今後の実用化・事業化の見通し

・補完研究と販売促進を並行して展開中
-補完研究と販売促進を並行で実施している
-プレス成形品及びその組立品については、ニーズが多い小型化、タッチセンサ化等の補完研究を実施。また、測定範囲・精度に関する仕様に拡張性・冗長性を与える、高価なコーンミラーの製作ネットワークを構築する等の研究を実施
-機械メーカー、自動車メーカー、商社等から鋼板位置決めセンサや、狭隘部測定、大口径測定等の分野で引き合いを受け、対応中

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社未来機械
事業管理機関 株式会社テクノネットワーク四国
研究等実施機関 株式会社アムロン
国立大学法人香川大学 工学部
学校法人埼玉医科大学 保健医療学部
国立研究開発法人産業技術総合研究所関西センター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社未来機械(法人番号:5260001015727)
事業内容 移動ロボットの開・製造・販売、レーザー3D測定機の製造・販売、左記事業に係るコンサルティング事業
社員数 21 名
本社所在地 〒761-0301 香川県高松市林町2217-44ネクスト香川202
ホームページ http://www.miraikikai.jp
連絡先窓口 大林直樹
メールアドレス oobayashi@miraikikai.jp
電話番号 087-816-5112