立体造形
自動車の軽量化に寄与するエンジンルーム部品の樹脂化技術
群馬県
株式会社ジュンコーポレイション
2020年3月27日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 自動車配管部品の樹脂化技術の開発 |
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基盤技術分野 | 立体造形 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、自動車 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(使用機器削減)、高効率化(生産性増加)、環境配慮、低コスト化、デザイン性・意匠性の向上 |
キーワード | 樹脂パイプ、ガスインジェクション、樹脂化、一体化、軽量化 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車産業最大のニーズである軽量化を達成するために、金属製配管部品の樹脂化を目指す。欧州に先行されてはいるものの、我が国の自動車メーカーの要求する品質は高度であり、肉厚のバラツキ改善及び薄肉化することが求められている。これに伴い、当社が得意とするガスアシスト成形にヒートアンドクールの技術を融合させた複合技術を開発し、肉厚のバラツキの改善と肉厚コントロール手法を確立し、軽量化を達成する
開発した技術のポイント
ガスアシスト成形とヒートアンドクール技術の複合によりエンジンルームの流体輸送用配管部品を樹脂化
・配管部品の入口と出口における肉厚のバラツキの解決
・配管部品全域における薄肉化→50%以上の軽量化
・窒素ガス注入方法の開発→成形サイクルタイム25%以上短縮
・コストダウン→50%以上
(新技術)
<ガスアシスト成形+ヒートアンドクール技術>
(特徴)
・肉厚バラツキ小
・平均肉厚薄い
・軽量化
具体的な成果
・ヒートアンドクール装置、ガスアシスト装置を開発
‐石油を燃料とするボイラーのタイプのコンパクト設計のヒートアンドクール装置を開発
‐ガスアシスト装置を開発、多段圧入(6段切替)のコントロールが可能、ガスの出し入れによる製品内部からの冷却効果により、成形サイクル短縮を実現
・試作金型の製作し、成形品を形成
‐適度なカーブを有する、直径φ30程度、長さ1m程度、断面形状を真円から楕円に変化、リブ構造を形成、ステアリング形状の製品形状を決定し金型を試作、成形品を形成(図4、図5)
‐金型構造は、急加熱・急冷却で破損がない、水・水蒸気の漏洩がない、ヒートアンドクール装置の稼働に支障がない、窒素ガス多段圧入に対応等を満たす
・肉厚をコントロールする最適成形条件の確立
‐成形条件と肉厚の相関関係を確認、窒素ガスの圧力に肉厚が左右されることを確認
‐入口と出口の肉厚バラツキには、窒素ガスを注入するポイントが重要であることを確認
‐薄肉化(肉厚3mm以内)、入口と出口の肉厚バラツキ解決(50%以内)には、ヒートアンドクールの効力はみられなかった
知財出願や広報活動等の状況
・新聞:日刊工業新聞(H24.5.30)
・雑誌:マガジンX10月号
研究開発成果の利用シーン
開発した樹脂パイプは、さらに補完研究を重ね、肉厚の均一化やロス材料の低減など各段に向上させました。自動車のエンジンルーム内(図3)の金属パイプやエアコン内の配管の樹脂化が可能で、軽量化やコストダウン等のメリットを導くことができます。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・歯科医療機器用給水ノズル(図1)で事業化済。継続的受注しているが、極少ロットの為利益には貢献していない。
・自動車冷却水パイプ(図2アバルト124スパイダー)で採用されたが、量産は内製化され当社の利益には貢献していない。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、加工・組立・処理、素材・部品製造、製品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・軽量化→開発した樹脂パイプは既存の金属製パイプより50%以上の軽量化が可能
・低コスト化→樹脂パイプは既存の金属製パイプ生産上の工数を削減し50%程度のコストダウンが可能
・製作時間短縮→複数工程の金属製パイプに対し、一体成形が可能なことから製作時間を極端に短縮できる
今後の実用化・事業化の見通し
・歯科医療機器給水ノズルや自動車冷却水パイプで実用化・事業化を達成した。
・自動車メーカーや自動車部品メーカーとの試作開発案件は毎年増加しており、数年後には量産化の見通し。
・エアコン内の配管の樹脂化やオートマチックオイルの配管の樹脂化など新たな案件で試作を開始している。
実用化・事業化にあたっての課題
インサート行程及び後工程の自動化
事業化に向けた提携や連携の希望
ロボットの導入などによる自動化の面でご指導いただきたい。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社ジュンコーポレイション 代表取締役 小板橋 義和(PL) |
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事業管理機関 | 株式会社ジュンコーポレイション 代表取締役 小板橋 義和(PL) |
研究等実施機関 | 株式会社ジュンコーポレイション 代表取締役 小板橋 義和(PL) 株式会社ジュンコーポレイション 専務取締役 小板橋 広明 株式会社ジュンコーポレイション 技術・品質管理課 課長 宮田 延之 株式会社ジュンコーポレイション 製造技術課 課長 渡辺 勝吉 株式会社ジュンコーポレイション 製造課 課長 町田 繁美 株式会社ジュンコーポレイション 業務課 課長 秋山 豊 株式会社ジュンコーポレイション 生産管理課 課長 横関 富嗣 群馬県立群馬産業技術センター 生産システム係 主任 高橋 勇一、機械係 独立研究員 須田 高史、計測係 独立研究員 中村 哲也、機械係 係長 主任研究員 小宅 勝 |
アドバイザー | 三桜工業株式会社 グローバル研究開発部長 海塩 光男 特定非営利活動法人北関東産官学研究会 八木 正博 財団法人群馬県産業支援機構 富山 勝敏 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社ジュンコーポレイション(法人番号:6070001009945) |
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事業内容 | プラスチック製品および金型の製造・販売 |
社員数 | 35 名 |
生産拠点 | 群馬県安中市松井田町上増田53-1 |
本社所在地 | 〒379-0211 群馬県安中市松井田町上増田53-1 |
ホームページ | https://www.jun-corporation.com |
連絡先窓口 | 代表取締役 小板橋義和 |
メールアドレス | yoshikazu@jun-corporation.com |
電話番号 | 027-393-1375 |
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