精密加工
加工時間はルーター加工の1/10!ガラスエポキシ基板の打抜き加工技術
茨城県
株式会社野上技研
2020年4月8日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | ガラスエポキシ基板成形の高効率・低コスト化に資する革新的な打抜き加工技術の開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー、電池、半導体、エレクトロニクス、光学機器 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(生産性増加)、環境配慮 |
キーワード | 二次電池、燃料電池、箔材加工、難加工素材、打抜き切断加工 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
電子回路に広く使用しているガラスエポキシ基板の形状加工は、硬く割れ易い難加工材のためルーター加工が行われているが、生産性が悪く高コストとなっている。本開発は高圧押さえ機構と局部加熱金型の開発、高精度交換式金型による抜き加工の高度化を、当社の誇る超精密加工と組立及び打抜き加工技術により、白化現象、亀裂、抜き加工時に生じるカスの低減を実現し、高効率で低コストな抜き加工技術の高度化を実現するものである。
開発した技術のポイント
高圧押さえ機構、局部加熱金型、高精度交換式金型による高効率で低コストな抜き加工技術の開発
・最適加工条件の決定→抜き速度、クリアランス、押さえ圧力、加熱温度
・打抜き加工せん断面精度→バリ無(20μm以下)
・金型寿命50万ショット(メンテナンスサイクル)→金型総合精度2μm以下
(新技術)
<新規打抜き加工技術>
(特徴)
・打抜き加工(1秒)
・加工カス発生なし
・洗浄工程不要
・押え板で容易
具体的な成果
・ガラスエポキシ基板用打抜き金型を高度化
‐押え板の圧力制御、精密な打抜き加工動作制御を可能にし、荷重センサを設けた高圧押さえ機構を開発
‐パンチを内から直接加熱する直接加熱金型と外部から間接的に加熱する間接加熱金型の2種類の局部加熱金型を開発
‐主要各部品の平坦・平面度、平行・直角度の高精度化と高剛性化を検討し、達成
・加工条件を確立し、良好な加工断面を確認
‐「打抜き速度試験用金型」及び「高度化された金型」を使用し、抜き速度、クリアランス、押さえ圧力、加熱温度等の打抜き加工条件を検証し、確立
‐打抜き速度試験用金型における加工断面の結果を走査型電子顕微鏡、光学式顕微鏡により観察、良好な加工断面を得た
・試作品を評価、加工断面、加工時間短縮、耐性を確認
‐一般的な打抜き加工、ルーター加工との比較により試作品を評価(加工断面の高倍率観察、凹凸量の数値化、コンタミ量)、結果、一般的な打抜き加工には全ての項目で勝り、ルーター加工には凹凸量で劣るもののコンタミ量は同等以上
‐白化の低減を達成、バリ20μm以下を達成、加工時間はルーター加工の1/10
‐10,000ショット加工後の状態評価も良好、耐久性を確認
知財出願や広報活動等の状況
特許:「打抜き装置」(特願2011-185910)、「打抜き装置」(特願2011-185911)
研究開発成果の利用シーン
開発した精密打抜き・切断加工技術により、電池業界やエレクトロニクス業界、また医療業界における、難加工素材(箔材や複合素材)の研究開発時から、試作検証、また量産プロセス支援(工法開発)及び、超精密な打抜き・切断加工治具や金型の提供が可能である。また、既存の試作加工や量産加工における、加工条件・工法の最適化にも対応することで、顧客の生産性向上・品質向上などの改善が可能である。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
本補助事業により高度化された精密な打抜き・切断加工技術を応用し、箔材及び複合素材の加工技術支援(コンサルティング)及び、治具・金型の設計開発から製作、アフターサービスまで実施。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、加工・組立・処理、素材・部品製造、製品製造、試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
・低コスト化→低減加工時間の短縮による製造コスト
・新方式・新製法等の実現→従来のルーター加工から打抜き加工への転換
今後の実用化・事業化の見通し
補完研究及び、拡販活動を展開中
・補完研究として産業技術総合研究所との共同研究を実施、またプレス加工への転換ニーズ調査及び試作加工・結果検証を実施
・JPCAショー(社団法人日本電子回路工業会)に出展し、成果の発表と市場における最新のニーズヒアリングを実施
・これまで蓄積したデータを基に各種業界に拡販活動を展開
事業化に向けた提携や連携の希望
素材メーカー及び、製品メーカーによる、研究開発から量産プロセス開発における最適な工法開発のニーズを持っている企業への加工技術支援(コンサルティング)と
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社野上技研 |
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事業管理機関 | 公益財団法人日立地区産業支援センター |
研究等実施機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社野上技研(法人番号:3013201004542) |
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事業内容 | 精密打抜き及び切断加工のコンサルティング・研究開発向け精密治具・金型設計製作・生産ライン向け精密金型設計製作・精密プレス製品製造・精密刃物設計製作・精密部品加工 |
社員数 | 56 名 |
生産拠点 | 茨城県常陸大宮市泉1136-3 |
本社所在地 | 〒319-2144 茨城県常陸大宮市泉1136-3 |
ホームページ | http://www.nogami-gk.co.jp |
連絡先窓口 | 専務取締役 野上哲也 |
メールアドレス | t-nogami@nogami-gk.co.jp |
電話番号 | 0295-53-2188 |
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