接合・実装
高精度厚膜・高安定接合による高耐電圧化を図った高性能低コスト圧力トランスミッター
長野県
株式会社ジェルモ
2020年4月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 高精度厚膜・高安定接合を確立した高性能低コスト圧力トランスミッターの開発 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、自動車、ロボット、産業機械、半導体、工作機械、化学品製造 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(使用機器削減)、高効率化(生産性増加)、環境配慮、低コスト化 |
キーワード | 歪ゲージ、厚膜、接合、高耐電圧、高耐圧 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車業界では、燃費効率改善や排ガスのクリーン化のため、より高圧測定可能で低コストな圧力トランスミッターが要望されている。また、建設機械業界では高耐電圧の要望も多い。本開発では、従来の低コストが難しい半導体バルクや金属・半導体薄膜を用いず、低コストだが精度や安定性に問題がある厚膜印刷技術を高度化することにより、「高性能低コスト」な圧力トランスミッターを開発し、この用途における川下産業の要望に応える
開発した技術のポイント
継手と起歪体を一体化し溶接構造をなくすことで高耐圧化し、さらにセラミック基板に厚膜でパターン形成を行ったセンサー素子を、低融点ガラスを用いて接合することで高耐電圧化を図ったトランスミッターを開発する
(新技術)
・厚膜歪みゲージ抵抗高精細印刷
・センサー素子と継手一体型起歪体の高安定接合
・厚膜センサー素子に適した出力補正回路・補正ソフト
(新技術の特徴)
従来に比べて高い圧力や電気的外乱に耐え得る性能を実現し、精度を維持しながら製造コストを削減する
具体的な成果
・圧力センサー素子の要求仕様を満たした厚膜印刷材料を見いだし、併せてその材料を用いた高精度印刷技術を開発し、厚膜印刷抵抗を応用するデバイスに対して、設備投資や工程数・リードタイムを削減できる応用範囲が広い要素技術を確立した
・セラミックセンサー素子が金属起歪体に対して亀裂や剥離を生じない接合強度と圧力で発生した起歪体の歪みをセラミックセンサー素子に外乱なく伝達する、信頼性の高い接合技術を確立した
・厚膜印刷による歪ゲージの特性に最適化した補正回路の開発と、合わせてそれらに組み込む補償プログラムのアルゴリズム開発を行い、目標に対して満足する結果が得られ、製品コストの低減の見込みも得られた
知財出願や広報活動等の状況
US 2017/5/9 特許査定 US 9,702,777 B2 センサモジュール及びセンサモジュールの製造方法
日本 2018/1/26 特許査定 2015-005021 センサモジュール及びセンサモジュールの製造方法
EPC 2018/5/9 特許査定 16151172.0 センサモジュール及びセンサモジュールの製造方法
研究開発成果の利用シーン
高耐電圧化を図った圧力トランスミッター
・継手と起歪体を一体化(溶接構造をなくす)
・セラミック基板に厚膜でパターン形成を行ったセンサー素子を、低融点ガラスを用いて接合
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
高精細な厚膜印刷技術を確立し、厚膜歪ゲージを形成したセラミック基板を金属起歪体に接合した高耐電圧仕様の製品のほかに、
金属基板(起歪体)に厚膜歪ゲージを直接印刷形成することで、従来の蒸着型歪ゲージが形成できない様な起歪体形状の製品開発も推進中。
提携可能な製品・サービス内容
共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・継手と起歪体の一体構造による超高耐圧化
・組み込みソフトウェアによる補正等を含め高精度化
・耐電圧仕様1,200VAC(基材がセラミックス、低融点ガラスによる絶縁)
・使用温度範囲-40~140℃において精度±1.5%F.S以内
・低コスト(工程が少なく、安価な装置で製造でき、従来品と比較して30%ダウン)
今後の実用化・事業化の見通し
・油圧ポンプの制御圧力センサー・圧力スイッチの製品開発および建設機械用途の次期モデル搭載等を目指している
・「厚膜印刷による歪ゲージ形成技術」や「セラミック基板を用いた厚膜センサー素子の接合技術」の確立により、従来対応できなかった製品形状・形態に対して圧力センサー素子を形成することや、その他の要素技術や構造を組み合わせることで、新たな製品開発や用途開拓などの展開が期待できる
・金属基板(起歪体)に厚膜歪ゲージを直接印刷形成することで、従来の蒸着型歪ゲージが形成できない様な起歪体形状の製品開発も推進中。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社ジェルモ |
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事業管理機関 | 公益財団法人長野県テクノ財団 |
研究等実施機関 | 長野計器株式会社 長野県工業技術総合センター |
アドバイザー | 産業技術総合研究所 フレキシブルエレクトロニクス研究センター 印刷プロセスチーム長 牛島 浩史 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社ジェルモ(法人番号:4100001020743) |
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事業内容 | 産業機器用途の各種ハイブリッドIC、部品実装基板、モジュールを中心に設計・開発・製造 |
社員数 | 57 名 |
生産拠点 | 本社工場 長野県上伊那郡南箕輪村8306-1470 |
本社所在地 | 〒399-4511 長野県上伊那郡南箕輪村8306-1470 |
ホームページ | https://www.germo.jp/contents/ |
連絡先窓口 | 技術部 技術課長 小池 克志 |
メールアドレス | koike@germo.jp |
電話番号 | 0265-73-3811 |
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