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接合・実装

マイクロフィルムコイルを利用したセンサアレイと電流磁界分布検査診断で、パワーデバイスの信頼性向上に貢献!

福岡県

株式会社豊光社

2020年4月11日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 エネルギー社会に対応した高機能パワーデバイスの高信頼性を確保する超小型電流センサ及び製造ライン向け検査装置の開発
基盤技術分野 接合・実装
対象となる産業分野 エレクトロニクス
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)
キーワード 非接触、電流測定、超小型化、非破壊、電流バランス
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 平成24年度~平成26年度

プロジェクトの詳細

事業概要

IGBTなどの高機能パワーデバイスはHEVや風力発電、鉄道輸送など各種産業分野に応用され、社会インフラの重要なキーコンポーネントとなってきている。高機能化に伴い信頼性確保が課題となっており、特に並列チップ間での電流集中による破壊の防止は安全確保の面からも重要である。本研究では非破壊で正確な電流バランスの高速測定が可能な革新的超小型電流センサ及びIGBT製造ライン向け検査装置の開発を行う

開発した技術のポイント

ボンディングワイヤ(配線ワイヤ)を流れる電流バランスを生産ライン上で非破壊的に精密に検査できるよう、電流センサの超小型化を実現したうえで、実際のパワーデバイス製品の生産ラインに適応可能にするべく、高速な検査測定方式を確立する
(新技術)
マイクロフィルムコイルの利用により小型化された電流センサを用いて、パワーデバイス製造ライン内における電気的試験を行う
(新技術の特徴)
パワーデバイス製造ライン内で部品障害の発生率が最も高い実装工程において、電気的試験を行えるようになる

研究成果の概要
具体的な成果

・マイクロフィルムセンサの小型化
‐超小型マイクロフィルムセンサの特性補償を達成した
・マイクロフィルムセンサのアレイ化
‐最大32chのセンサアレイモジュールの試作、高度数学演算によるGO/NOGO判断技術の確立を達成した
・パワーデバイスの電流自動計測装置の開発
‐パワーデバイス電流自動計測装置を試作し、IGBTデバイスサンプルに対し正常と異常の判定能力を現状の製造ラインのタクト内であるスピード(目標20秒以内)で確認できた

研究開発のポイント
知財出願や広報活動等の状況

①電力用半導体デバイスのボンディングワイヤ電流磁界分布検出方法及び装置 特許第6465348号
②電力用半導体デバイスのボンディングワイヤ電流磁界分布検査診断方法及び装置 特許第6465349号 

研究開発成果の利用シーン

・パワーデバイスの配線ワイヤを流れる電流バランスを生産ライン上で非破壊で精密に検査可能な、超小型電流センサ(センサアレイモジュール)
・電流バランスから自動的にパワーデバイスの正常/異常を判定可能な検査装置

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・センサアレイモジュールを応用した検査装置を利用した電力用半導体デバイスのボンディングワイヤ電流磁界分布解析手法及びその仕組みについて、商品化の目処が立った
・マイクロフィルムコイルと専用の高性能フィルタアンプの組み合わせによる非接触、非破壊電流計測用プローブの試作が完了し、商品としての有用性を確認出来た
・高度数学演算によるGO/NOGO判断技術の検出方法や診断方法について、2件特許を出願した

提携可能な製品・サービス内容

試験・分析・評価、共同研究・共同開発

製品・サービスのPRポイント

・IGBTのボンディングワイヤ等細部の非破壊電流測定に貢献
‐マイクロフィルムセンサ(アレイモジュール)とアンプ回路の超小型化により、非破壊電流測定を実現した
・複数のボンディングワイヤや基板パターン等の面分布電流測定に貢献
‐センサアレイモジュール及び電流磁界分布解析アルゴリズムにより、非接触で電流分布の可視化を実現した
・中間組立工程への検査設備投資費用低減に貢献
‐既に使用されているダブルパルス方式の試験信号や装置を流用可能とした、柔軟性のある検査アルゴリズムを実現し、中間組立工程への検査設備投資費用低減に貢献する

市場へのサービス概要
今後の実用化・事業化の見通し

パワーデバイスの信頼性確保の為にセンサアレイモジュール及びGO/NOGO判定アルゴリズムにおいて更なる改善を実施する予定である
・エンドユーザー様との連携を図り実際の製品に対する検査基準の整合を行う
・歩留まり向上・生産効率向上の為にセンサアレイ高精度積層装置の開発を実施する計画である
・国際競争力確保の為、標準化規格への取り組みを実行する
・新機種立ち上げに対するセットアップ時間の短縮や判定精度向上の為のGO/NOGO判定アルゴリズムに画像解析技術を取り入れることも検討する
・本技術の認知度向上の為に、国内、ヨーロッパを中心に展示会・学会に参加する予定である

実用化・事業化にあたっての課題

パワー半導体メーカ様との共同開発が必要

事業化に向けた提携や連携の希望

パワー半導体メーカ様との共同研究等の連携サポートをお願いしたい。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社豊光社 センシング営業部
事業管理機関 公益財団法人北九州産業学術推進機構
研究等実施機関 コペル電子株式会社
株式会社シーディエヌ
国立大学法人九州工業大学
公益財団法人アジア成長研究所
アドバイザー 岩通計測株式会社、三和電気計器株式会社、株式会社東芝セミコン社

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社豊光社(法人番号:2290801003385)
事業内容 製造業
社員数 33 名
本社所在地 〒803-0845 福岡県北九州市小倉北区上到津2-7-30
ホームページ https://hohkohsya.co.jp/
連絡先窓口 株式会社 豊光社 センシング営業部 田代勝治
メールアドレス tashiro@hohkohsya.co.jp
電話番号 093-581-4471