文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 冷間鍛造加工技術の開発により、充電コネクタの短納期・低価格での提供が可能に!

精密加工

冷間鍛造加工技術の開発により、充電コネクタの短納期・低価格での提供が可能に!

東京都

大川精螺工業株式会社

2020年4月6日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 銅製EV急速充電用コネクタ端子における冷間鍛造による加工技術の開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 環境・エネルギー、自動車
産業分野でのニーズ対応 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(生産性増加)、低コスト化
キーワード 冷間鍛造、塑性加工、パーツフォーマー、ネットシェイプ、サーボプレス
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 平成24年度~平成26年度

プロジェクトの詳細

事業概要

本提案では、冷間鍛造技術を高度化させ、複雑形状を有する「銅製EV急速充電用コネクタ端子」のニアネットシェイプ成形による高精度加工技術を開発する。このことで、95%以上の材料歩留率と10秒/個以内のサイクルタイム、及び、従来法に比較し60%以上の製造コスト削減を実現する。さらに、各工程の自動化、迅速化、連続化を図り、充電コネクタの量産技術を構築し、我が国のEVの普及とEV事業の国際競争力強化に資する。

開発した技術のポイント

銅材を用いた高精度ニアネットシェイプ加工を高度化させ、高い材料歩留率とサイクルタイムの大幅短縮を可能とする冷間鍛造技術を開発し、安定品質で需要変動に対応できるフレキシブルな量産供給体制を確立。
(新技術)
銅材を用いた高精度ニアネットシェイプ加工を高度化させた冷間鍛造技術を開発。
(新技術の特徴)
高い材料歩留率とサイクルタイムの大幅短縮により、安定品質でフレキシブルな量産供給体制が可能となる。

具体的な成果

・スリット形成鍛造装置の開発
‐冷間鍛造によりスリット形成を行う為の鍛造装置を開発した。
・多段自動冷間鍛造によるスリット前ブランクの加工技術の開発
‐パーツフォーマーによるせん断スリット前ブランク、押し出しスリット前ブランクの加工技術を開発した。
・スリット形成のための冷間鍛造技術の開発
‐冷間鍛造によるせん断スリット工法、押し出しスリット工法、及び加工品の品質評価法を開発した。
・量産化技術の開発
‐せん断スリット工法によるスリット形成を自動で行えるよう、搬送装置、排出装置及び自動検査装置、検査付帯装置を開発した。

知財出願や広報活動等の状況

・メディア掲載
 日刊工業新聞 、 ファスニングジャーナル
・学会発表
 塑性加工学会 東関東支部 第45回 技術懇談会
・特許出願
 ワークの加工装置、ワークの加工方法及び加工部品 (特願2018-200740)

研究開発成果の利用シーン

・スリット形成鍛造装置
・スリット前ブランクの製品提供
・充電コネクタの製品提供

開発したスリット形成鍛造装置を用い、鍛造加工でのスリット形成が出来ます。
それにより、材料歩留り率90%以上の充電コネクタの製品提供が可能です。

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・せん断スリット工法において、当初の目標値を達成し、ほぼ活動計画に沿った活動ができた。
・川下企業数社より見積もり依頼を頂いているが、その中でも有力メーカーである自動車メーカーTier2には、多くのサンプルを納入し評価頂いており、先行サンプルは「全項目で良好な結果」との判定を得ている。
・また、類似コネクタについてもサンプルを納入し好感触を得ている。

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、製品製造、共同研究・共同開発

製品・サービスのPRポイント

冷間鍛造によるスリット形成加工技術の開発により、充電コネクタの短納期化・低価格化を実現。
・充電コネクタは、全工程を切削加工しているため、加工時間が長く、材料歩留率が低いという課題があり、生産コストと製造サイクルタイムを増大させ、量産化の障害となっている。
・銅材を用いた高精度ニアネットシェイプ加工を高度化させ、高い材料歩留率とサイクルタイムの大幅短縮を可能とする冷間鍛造技術を開発した。
・この技術開発により、充電コネクタの生産コスト削減による低価格化および短納期化が可能になる。

今後の実用化・事業化の見通し

・川下企業とのコミュニケーションを密にして、積極的な営業活動により、事業化を実現させていく予定である。
 類似形状品の加工検討依頼や試作依頼があり、サンプル提出を行った。
・事業化に向け、サポイン事業終了後も引き続き、川下企業との共同技術開発を進めている。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 大川精螺工業株式会社
事業管理機関 公益財団法人茨城県中小企業振興公社
研究等実施機関 国立大学法人茨城大学 大学院
茨城県産業技術イノベーションセンター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 大川精螺工業株式会社(法人番号:1010701001880)
事業内容 (1) 自動車・二輪車用重要保安部品の開発・製造・販売(2) 自動車・二輪車用各種機能部品の開発・製造・販売(3) 各種金属加工品の開発・製造・販売
社員数 341 名
生産拠点 水戸工場 、 横浜工場 、 加古川事業所 、 タイ大川(タイ) 、 オオカワメヒカーナ(メキシコ)
本社所在地 〒141-0022 東京都品川区東五反田2-20-4 NOF高輪ビル7F
ホームページ http://www.okawaseira.co.jp/
連絡先窓口 技術改革部 鍛造技術改革課 鍛造技術改革係  吉田佳史
メールアドレス y-yoshida@okawaseira.co.jp
電話番号 0295-53-0111