バイオ
動脈硬化に対する有効成分の含有率が高い安価かつ安全な機能性食品により、動脈硬化の直接的な予防・改善を実現!
宮城県
ゼライス株式会社
2020年3月16日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 動脈硬化の予防&改善効果を有する機能性食品の開発 |
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基盤技術分野 | バイオ |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、低コスト化 |
キーワード | コラーゲン、トリペプチド、動脈硬化 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成23年度~平成25年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
動脈硬化の中でも危険度の高いアテローム性動脈硬化の改善は、現状血中コレステロールの低下を目的とした間接的対処法のみである。提案者が抽出・精製に成功しているコラーゲン・トリペプチド(CTP)は、血中コレステロールの低下に加えアテローム性動脈硬化の原因であるプラークを減少、血管内腔の狭窄を予防改善する効果が期待される。本研究では、CTPの高純度分解・精製方法を確立し、高品質・低価格な機能性食品の開発を目指す
開発した技術のポイント
新たな視点の酵素反応制御方法と成分の簡易測定法の開発を含む発酵工程管理技術、ならびに合成樹脂を用いた精製工程の高度化、さらにランニングコストの低いシステムの導入により、消費者が求め易い価格と品質を両立する、動脈硬化の予防・改善に有効なCTP-50の製造フローにおける高度化技術を確立させる
(新技術)
・酵素の反応性を大きく上昇させる要素を、分解過程に取り入れる
・新たに精製のプロセスを導入する(特許化技術)
・ランニングコストが低いシステムを導入する
(新技術の特徴)
・低コストでのCTPの高純度化が実現し、動脈硬化への有効性が期待されるCTPを高い濃度で含有する製品の低価格での提供が可能となる
・濁り・臭い等の原因となる夾雑物を除去することで、用途拡大による市場開拓に貢献できる
具体的な成果
・CTP製造フロー中の分解工程の効率化
・特許化した能率的な精製技術の導入、ならびにランニングコストの低いシステムの導入
・CTP-50が食品としての安全性に問題が無いことを毒性試験で確認
・ヒト臨床試験にて、CTP-50の摂取が動脈硬化指標であるCAVIやL/H比を改善することを確認
・錠剤型CTP-50サプリメントの製品化
研究開発成果の利用シーン
・動脈硬化の予防・改善に効果的な成分であるコラーゲン・トリペプチド(CTP)を高い濃度で含有する、新しい機能性食品用素材
・動脈硬化の予防・改善において有効で且つ継続的な摂取が可能な、CTPを高い濃度で含有する機能性食品
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・ヒト試験による有効性検証では、わずか半年間で動脈硬化に対する効果を示した
・1ロットにつき目標8kgを上回る、10kg以上のCTP-50の製品原末を得る試作工程を完成させた
・最終製品の一例として、錠剤化製品の製造に成功した
・川下企業からのプレゼンテーションやサンプル提供の依頼があり、事業化の段階へと進み始めた状況である
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造、製品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・従来品よりも安価で効果の高い機能性食品の提供を達成
‐CTP-50のCTP含有率は従来品よりも3倍以上高いことから、従来より少ない摂取量で効果が得られる
‐CTP-50の製造工程では酵素の反応性の向上や精製の効率化、さらに工程にエコシステムを採用するなど、工程を通してコスト削減がなされているため、製品価格を消費者が購入しやすい値段に設定できる
‐CTP-50は機能性成分が効率よく組織に届くので、既存の製品より高い効果が期待できる上、長期間摂取しても害を及ぼすことが無いことから、安心して服用できる
‐上記のように、動脈硬化の予防・改善に対し、少ない摂取量で効果が得られる素材であるCTP-50の製造法を確立できた
・動脈硬化の予防・改善に有効で、なおかつ体内吸収性の高い成分を高濃度で配合した、新しい機能性食品用素材が誕生
‐CTP-50は、一般的に市販されている他のコラーゲン食品を摂取した場合と比較して、機能性ペプチドの血中吸収性が飛躍的に高いことが明らかとなった(右図)
‐ヒト試験により、CTP-50が血中コレステロールのバランス(LDL-C/HDL-C比)や血管の弾力回復にアプローチすることで、抗動脈硬化に効果を及ぼしていることが示唆された
今後の実用化・事業化の見通し
・ヒト試験で有益な機能性データが多数得られたことから、今後もさらに解析を進める予定である
・新たな機能性表示制度への対応を視野に入れている
・既に川下企業からサンプル提供やプレゼンテーションを求められていることから、今後本格的なサンプルワーク及び営業を開始する予定である
・CTP-50が川下企業で採用になった場合を想定し、大規模新工場の建設を計画している(平成28年度頃完成予定)
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | ゼライス株式会社 |
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事業管理機関 | ゼライス株式会社 |
研究等実施機関 | 学校法人金沢医科大学 株式会社エムシープロット・バイオテクノロジー |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | ゼライス株式会社(法人番号:3370601002529) |
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事業内容 | ゼラチン・コラーゲン製品の製造および販売 |
社員数 | 93 名 |
生産拠点 | 宮城県多賀城市栄4-4-1 |
本社所在地 | 〒985-0833 宮城県多賀城市栄4-4-1 |
ホームページ | http://www.jellice.com/ |
連絡先窓口 | 中央研究所 研究開発グループ |
メールアドレス | s.yamamoto@jellice.com |
電話番号 | 022-361-8821 |
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