接合・実装
製造プロセスにおける環境配慮とともに、無線ICタグの低コスト化の実現により用途の拡大へと貢献
富山県
立山科学工業株式会社
2020年4月12日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 環境に配慮した低コスト無線ICタグの開発 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | エレクトロニクス |
産業分野でのニーズ対応 | 環境配慮、低コスト化 |
キーワード | RFIDタグ、紙、はんだ |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成23年度~平成25年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
近年発展してきている無線ICタグは、ユビキタスな情報通信機器の基本となり、又、幅広い分野においても大量に非接触認識を行う需要が高まっている。しかし、現在その製造方法であるエッチング工法とフリップチップ実装法では低コスト化が望めず、製造時の環境負荷も大きい。本計画は低環境負荷な溶融はんだめっき工法と、低温はんだによる接続技術で、低コストで環境に配慮した無線ICタグの量産技術を開発する
開発した技術のポイント
従来の無線ICタグのアンテナ製造工法に代わり、低コスト化及び環境負荷の低減のためのシンプルで有害物質を全く使用しない新規製造工程を開発する
(新技術)
・廃液を排出せず、洗浄液を全く使用しない新しいアンテナ製造工程を開発する
・特殊はんだを使用してICチップを実装させる方法を採る
(新技術の特徴)
・材料、副材料ともに環境への負荷が小さい
・工程と設備の簡略化によるコスト低減が可能である
具体的な成果
・専用の設備を設計・導入することで製造プロセスが実現可能であることを検証し、量産性も十分期待できることを確認した
・ロールtoロール溶融はんだめっき装置を独自設計し、導入した
・はんだ金属を金属箔とした新しい乾式めっきプロセスを構築した
・「特殊はんだ」がベアICチップの実装に高品質で有効であり、はんだ実装特有のセルフアライメントが実装装置の低価格化になる可能性を見出した
研究開発成果の利用シーン
・環境配慮型無線ICタグ
・フレキシブル電極シート
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・サポイン事業開始当初に目標として掲げた研究開発内容5項目のほとんどの目標を達成することができた
・今後の課題として、「被覆線を用いたオーバーブリッジ工法の確立」と「最新ベアICチップへの適用の可能性検討」がある
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、素材・部品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・環境配慮型製品の提供へ貢献
‐従来の製品と違い、薬液や洗浄液をまったく使用しない製造プロセスである為、非常に環境負荷の少ない製造ラインが小規模で構築可能である
‐材料的にも環境への配慮がされており、貼り付け対象物の廃棄処理や材料リサイクルの妨げにならない
・基材を従来品の樹脂製から紙製に変更したことで、ICタグの耐熱化により用途の拡大に寄与
‐従来品では対応できなかった100℃以上の用途へ低コストで使用が可能になり、従来品ではあきらめられていた用途への展開が期待される
‐易裂性である紙を特徴にすることで、新しい用途への展開が期待される
今後の実用化・事業化の見通し
製造コストは製造する量によっても変化することから、当面は、他のタグにはない特徴を活かした用途を見出し、市場に提案を行っていく予定である
本プロセスを展開した「フレキシブル電極シート」に関しては現在主用途はLED照明であり、パッシブ無線ICタグの数マイクロワットから数ミリワットの非常に微弱な電力に対し、1,000倍近い電力を使用することになるため、製品としての信頼性確認のためには、その電力下での各種試験が必要であり、今後その詳細な検証を行うことを予定している
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 立山科学工業株式会社 技術本部 |
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事業管理機関 | 公益財団法人富山県新世紀産業機構 |
研究等実施機関 | 富山県産業技術研究開発センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 立山科学工業株式会社(法人番号:7230001001637) |
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事業内容 | 電子部品、電子機器の製造販売 |
社員数 | 430 名 |
本社所在地 | 〒930-1305 富山県富山市下番30番地 |
ホームページ | http://www.tateyama.jp/ |
連絡先窓口 | 技術本部 |
メールアドレス | tech@tateyama.or.jp |
電話番号 | 076-483-3088 |
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