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精密加工

広がるステント療法ニーズに対応する磁性研磨表面加工 高い表面品質と血管形状に適応する新ステントを創製

宮城県

クリノ株式会社

2020年3月25日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 磁性研磨を使ったステントの開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 医療・健康・介護、航空・宇宙、ロボット
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、環境配慮、デザイン性・意匠性の向上
キーワード 機械研磨、微細研磨、表面処理、ステント、医療機器
事業化状況 事業化に成功
事業実施年度 平成21年度~平成22年度

プロジェクトの詳細

事業概要

体内病変部位に留置されるステントは、製品寿命の向上が重大な課題であり、解決策として、ステント表面の平滑化並びに表面欠陥の是正が挙げられる。現在、ステントは電解研磨という表面加工方法がとられているが、異常腐食や表面欠陥等といった問題がある。本研究開発である磁性研磨の応用は、より高精度な表面処理加工により、これらの問題を解決し、ステントの高品位化を実現する新たな切削加工技術の確立を目指すものである

開発した技術のポイント

電解研磨を上回る研磨処理能力と表面品質向上及び新規ステントの創製を実現する
・磁性研磨処理能力の向上
→全体の処理能力を6倍に
・電解研磨よりも優れた表面粗さ
→表面粗さ電解研磨比を50%以下に
・新規ステントの創製
→断面積傾斜研磨で、同一ステント内1/2以下の剛性低下
→断面異形化の実現
(新技術)
磁性研磨
(ステントの信頼性・耐久性)
・より平滑な表面、研磨不良の低減
・長さ方向で均一性の高い寸法精度・平滑性
(新規ステントの創生)
・長さ方向に異なった剛性を有するステント
・ステントの断面形状の異形化で血流の乱流を抑制し、血栓付着を低減

具体的な成果

・磁性研磨処理能力(7.5倍)と表面品質の向上(電解研磨比50%以下)を同時に実現
‐従来に比べ、1本当たり7.5倍の研磨処理能力を実現
‐電解研磨ステントに比べ、表面粗さは50%以下
・血管形状に適応する断面寸法傾斜ステントで、1/2以下の剛性低下を達成
‐SUSステントで、同一ステント内1/2以下の剛性低下を実現
‐Co-Cr合金ステントで、両側端部1:3の剛性変化(剛性低下)を実現
・血流乱流を抑制し、血栓付着低減に向けた断面異形化を実現
‐SUSステントにおいて断面異形化を実現

断面異形化(角を丸く)
知財出願や広報活動等の状況

・出展:中小企業総合展2011関西(H23.5)
・新聞:日刊工業新聞地方版(H22.10)

研究開発成果の利用シーン

体内留置型医療機器である金属製ステントの表面処理に用いられる。従来より信頼性・耐久性に優れ、剛性傾斜型のステントが実現可能

剛性傾斜型ステント

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

研究等実施機関の企業にて事業化

提携可能な製品・サービス内容

素材・部品製造

製品・サービスのPRポイント

耐腐食性:Ti-Ni合金製のステントの表面粗さを1/2に抑制。異常腐食等の欠陥を低減でき信頼性が向上

今後の実用化・事業化の見通し

・多様な素材やデザインのステントへの対応と川下企業に対する積極的なアプローチを実施中
・形状が多様なステントの保持方法、治具の設計ノウハウを蓄積していく。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 クリノ株式会社
事業管理機関 株式会社インテリジェント・コスモス研究機構
研究等実施機関 共栄電工株式会社
国立大学法人東北大学 流体科学研究所、工学研究科
宮城県産業技術総合センター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 クリノ株式会社(法人番号:1370001016197)
事業内容 細胞呼吸活性測定装置の製造販売、アカデミア、事業会社の研究開発シーズ育成・サポート事業
社員数 2 名
本社所在地 〒980-8578 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6-3 東北大学サイクロトロンRIセンターコラボ棟
ホームページ https://www.clino.org
連絡先窓口 テクノロジーデザイン担当(Eメールもしくはwebページのお問い合わせフォームより問合せ下さい。)
メールアドレス pr@clino.org
電話番号 050-3716-5633