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精密加工

高効率切削加工を可能とする超高圧クーラント噴射機構を容易にマシニングセンターに利用できるホルダー

兵庫県

株式会社大日製作所

2022年1月25日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 マシニングセンター用超高圧クーラント供給サイドスルーホルダーの開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 医療・健康・介護、航空・宇宙、自動車、ロボット、産業機械、工作機械
産業分野でのニーズ対応 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(生産性増加)、低コスト化
キーワード 高速切削加工、超高圧クーラント、マシニングセンター
事業化状況 実用化間近
事業実施年度 平成30年度~令和2年度

プロジェクトの詳細

事業概要

切削加工では加工点が加工熱により高温化することから工具摩耗が発生し加工精度に悪影響を及ぼす。また難削材等では切屑が分断されず被削材に絡まるなどして生産性向上の妨げとなる。そこで超高圧クーラント技術に対応したサイドスルーホルダーを開発し、マシニングセンターによる加工において切削熱除去及び切屑分断による生産性向上を達成し、航空宇宙、自動車等幅広い川下産業の切削加工ニーズに対応する。

開発した技術のポイント

・超高圧クーラントユニットとマシニングセンターの結合
-超高圧ユニットから切削部までの供給経路を確保
・マシニングセンター用サイドスルーホルダーの設計試作
-シャフトとシール部を分割した構造のサイドスルーホルダー
-シール部の構造について一体構造及び分割シール構造の2種類のサイドスルーホルダーについて基本構造を確立
・超高圧クーラント活用マシニングセンター切削加工の条件整備
-超高圧切削加工メカニズムを解明

具体的な成果

・超高圧クーラントユニットとマシニングセンターの結合
-サイドスルーホルダーを介して超高圧クーラント活用できる環境を実現
・マシニングセンター用サイドスルーホルダーの設計試作
-15MPaに耐えるホルダーを条件を変えて各種試作
-クリアランスの自由度が大きく、幅広い需要家ニーズへ対応可能なサイドスルーホルダーの開発
・超高圧クーラント活用マシニングセンター切削加工の条件整備
-切削加工データを整備
-エンドミル、ドリル等工具内の供給回路や噴射口を任意に形成できる技術を確立

知財出願や広報活動等の状況

・日本国際工作機械見本市(JIMTOF2022)に出展し、デモ実演
・欧米で開催される国際展示会へ参加
・精密工学会等の学協会や地域経済団体が開催する各種交流会でデモ加工を行う

研究開発成果の利用シーン

マシニングセンターによる加工において切削熱除去及び切屑分断による生産性向上を達成可能なサイドスルーホルダーを供給することで、世界的に工作機械の差別化をはかることができる

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

直近ではドリル加工に用途を絞った販売を進め、並行して補完研究を行うことでエンドミル加工にも対応できる製品を開発し、幅広いユーザーの獲得に務める。

提携可能な製品・サービス内容

素材・部品製造、技術ライセンス

製品・サービスのPRポイント

・マシニングセンタでの超高圧クーラントの活用
・高速切削、加工精度向上、工具の長寿命化
・中小企業と大学の協力による革新技術開発

今後の実用化・事業化の見通し

マシニングセンター (MC)用超高圧クーラント供給サイドスルーホルダーは、工作機械で最大のシェアを持つMC をターゲットにしたもので、潜在的なニーズは極めて大きい。需要は世界的にも安定しており、今後とも需要の拡大が見込まれる。今回の開発製品は、新規に生産される MC に限らず、多くのものづくり企業にすでに設置されているマシンも対象となり、改造・調整により超高圧クーラント活用の道が開けるもので、潜在市場は大きい。当初、実用化後5年間で5億円程度との販売見通しを立てていたが、開発状況とコロナ禍による影響で計画がこれら見通しの50%程度にとどまらざるを得ないと考えられる。

実用化・事業化にあたっての課題

・エンドミル加工も含めて幅広い加工に適用できるところまで開発ができていない。補完研究によりエンドミル加工にも適用できるサイドスルーホルダーを開発する
・実用化後5年間で5億円程度との販売見通しを立てていたが、開発状況とコロナ禍による影響で計画がこれら見通しの50%程度にとどまらざるを得ないと考えられる。引き続き、補完研究を通じて技術の確立を図り、当初計画の道筋を取り戻す

事業化に向けた提携や連携の希望

現時点では開発段階で協力した企業、大学と提携協力に限定。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社大日製作所
事業管理機関 特定非営利活動法人産学金連携センタ-
研究等実施機関 株式会社トクピ製作所
国立大学法人大阪大学 大学院工学研究科機械工学専攻
アドバイザー 東京電機大学帯川特別専任教授

参考情報

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社大日製作所(法人番号:1140001044048)
事業内容 業務用機械器具製造業
社員数 60 名
生産拠点 本社工場:兵庫県高砂市阿弥陀1丁目13番12号、第2工場:兵庫県高砂市伊保町中筋378、第3工場:兵庫県高砂市北浜町西浜341
本社所在地 〒671-0815 兵庫県高砂市阿弥陀1-13-12
ホームページ https://dainichiss.co.jp/
連絡先窓口 橋本 智裕
メールアドレス t-hashimoto@dainichiss.co.jp
電話番号 079-447-4561