振興基準に関するよくある質問

Q1.改正後の振興基準についてはいつから適用されますか

振興基準は、令和6年3月25日に一部改正を行い、同日から適用(施行)されています。

Q2.振興基準とは何ですか。下請中小企業の振興を目的とした下請中小企業振興法で、どのように位置付けられていますか。

振興基準は、下請中小企業振興法第3条により、経済産業大臣が定めることとされている「下請事業者及び親事業者のよるべき一般的な基準」です。振興基準では、親事業者と下請事業者双方が適正な利益を得て、サプライチェーン全体の競争力向上につなげていく観点から、下請取引における下請事業者の事業運営の方向性や親事業者が行う発注等の在り方を具体的に示しています。また、下請中小企業振興法の目的を達成するために行う主務大臣の行政指導の根拠等となる考え方を示して、振興基準に定める取組を促すとともに、問題となりうる行為について注意喚起しています。

Q3.振興基準には多くの規定がありますが、簡潔にすれば、どのような事項が記載されているのですか。

振興基準は、中小企業者の現状や課題、振興基準の理念等を記載した「前文」の後、下請中小企業振興法第3条第2項に掲げた次の8事項について、順に具体的な内容を規定しています。

第1 下請事業者の生産性の向上及び製品若しくは情報成果物の品質若しくは性能又は役務の品質の改善に関する事項
第2 発注書面の交付その他の方法による親事業者の発注分野の明確化及び発注方法の改善に関する事項
第3 下請事業者の施設又は設備の導入、技術の向上及び事業の共同化に関する事項
第4 対価の決定の方法、納品の検査の方法その他取引条件の改善に関する事項
第5 下請事業者の連携の推進に関する事項
第6 下請事業者の自主的な事業の運営の推進に関する事項
第7 下請取引に係る紛争の解決の促進に関する事項
第8 下請取引の機会の創出の促進その他下請中小企業の振興のため必要な事項

Q4.今回の振興基準の一部改正の概要について教えてください。

大きな改正ポイントは、①労務費の転嫁推進と②原材料等の価格転嫁の2点です。

① 労務費の転嫁推進について
足元の物価高の中、我が国の雇用の7割を支える中小企業が実質賃金の引上げを実現するためには、賃上げの原資を確保する価格転嫁が極めて重要となっています。中でも、価格転嫁率が低い労務費の上昇分を適切に転嫁できる環境を作ることが重要との背景から、内閣官房及び公正取引委員会において、「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」(令和5年11月29日)が取りまとめられました。下請取引の価格交渉・価格転嫁の現場において本指針の活用を促進し、労務費の価格転嫁を推進するため、振興基準を改正しております。
② 原材料等の価格転嫁について
「経済財政運営と改革の基本方針2023」では、原材料費やエネルギーコストの適切なコスト増加分の全額転嫁を目指すことが規定  されております。
中小企業の自立的運営・経営のためにも資することから、振興基準においても  適切なコスト増加分は全額転嫁を目指す旨を記載いたしました。

Q5.労務費の適正な転嫁のための価格交渉に関する指針について、教えてください。

令和5年11月29日に内閣官房及び公正取引委員会によって取りまとめられた指針になります。
詳細は公正取引委員会HPをご覧ください。

Q6.原材料費やエネルギーコストの適切なコスト増加分を目指すとは、どういう意味ですか。

原材料費やエネルギーコストの適切な増加分について、発注者及び受注者双方による十分な協議を踏まえ、適切な価格の転嫁を目指すべきであることを意味しています。

Q7.振興基準の内容について、違反した場合に行政処分や罰則はありますか。

下請中小企業振興法に基づく振興基準は、下請中小企業の振興を図るため下請事業者及び親事業者のよるべき一般的な基準を定めたものであり、振興基準に定める事項について、主務大臣は、下請事業者又は親事業者に対し指導・助言を行うことがあります  。具体的な指導・助言の整理は以下のとおり。

【全体的な規定の整理】

(1)「~するものとする」… 規範性が高く、個別事案の問題性の大きさ等を踏まえ、場合によって下請中小企業振興法上の指導・助言の対象となる得る規定。

(2)「~するよう努めるものとする」… 全ての事業者が必ず行う取組ではないが、ベストプラクティスとして事業者に目指してほしい取組(直接的に指導・助言の根拠とすることは想定していない)

(3)「~することを徹底する」…下請代金支払遅延等防止法(以下、「下請法」)で既に規制されており、下請法の適用対象取引(下請法で定義されている親事業者・下請事業者間の取引)においては、振興基準に規定しなくても当然に下請法で規律されている行為の確認規定となる。下請法適用対象外の取引(下請法で定義されている親事業者・下請事業者から外れる事業者間の取引)においては、(1)と同様の位置づけとなる。

ただし、指導・助言は行政指導であって、振興基準に違反した場合の行政処分や罰則はありません。

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