3.1.1 事業への影響度を評価する

(1) このステップの目的

 企業においては、大小様々な事業と、それに関わるいくつかの業務がありますが、大災害や大事故によってあなたの会社の施設や設備、または社員が被害を受けると、発災前と同じ量の商品や同じ質のサービスを顧客に提供することが難しくなります。そのため、限りある人員や資機材の範囲内で、あなたの会社の事業を継続させていく場合には、まずどの商品を優先的につくるか、どのサービスを優先的に提供するかという判断を迫られます。
 このステップでは、あなたの会社の存続に関わる最も重要性(または緊急性)の高い事業と、それを構成する営業、情報システム運用等のいくつかの業務(それぞれ「中核事業」、「重要業務」といいます。)が何であるかを把握するとともに、その中核事業(業務)を継続するためにはどのような障害があるか、また、その事業を復旧させるために許容される時間を把握します†1

 優先的に事業復旧すべき重要業務を把握する
 事業継続のための障害を把握する
 目標復旧時間を決める

図 中核事業、重要業務、資源の関係
図 中核事業、重要業務、資源の関係


3.1 事業を理解する     3.1.1.1 優先的に事業復旧すべき中核事業を把握する