第1部 小規模事業者の動向

7 小規模事業者数が減少した背景

第1-1-44図は、年齢階級別に見た自営業主数について年代別に示したものである。

これを見ると1982年における自営業主数は30代から40代にかけて最も多く存在し、70代以上は相対的に少数であった。時間の経過とともに、最も多くの自営業主が属する年代が上昇し、1982年から30年が経過した2012年には70代以上に最も多くの自営業主が存在することとなった。さらに、2012年から2014年にかけての2年間で、70代以上の自営業主の数は約5万人増加し、約80万人となった。一段と経営者の高齢化が進んでいることがうかがえる。

また、20代から30代にかけての若手の自営業主数も1982年から2014年にかけて減少していることが分かる。

第1-1-44図 年齢階級別に見た自営業主数の推移
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続いて、自営業主が離職する場合の理由を示したものが第1-1-45図である。

これを見ると、自営業主が離職する理由で最も多い理由は「病気・高齢のため」であり、次いで「事業不振や先行き不安のため」、「会社倒産・事業所閉鎖のため」となっている。第3節で見てきたように、小規模事業者数の減少の要因としては、個人事業者の減少であることが明らかとなっているが、その本質的な要因の一つとしては経営者の高齢化の進展が一段と進んだことが考えられるといえよう。

第1-1-45図 自営業主の離職理由
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