資料04  BCPの有無による緊急時対応シナリオ例

(4)製造業(水害)

 

BCP導入なし企業

BCP導入済み企業

想定

●自動車用部品等のプレスメーカー(従業員30名)。
●工場は1階平屋建て。
●平日、大雨が降り続き、12時に大雨・洪水警報、15時に近くの河川の水防警報、17時に工場周辺地区を対象に避難勧告が発出される。20時に堤防が決壊し、工場が約50cm浸水する。

当日

●大雨ではあったが、気象情報を収集することなく、通常通り操業。避難勧告も工場には伝達されず。
●18時、従業員の大半が帰宅。自動車通勤の者が途中、道路の冠水に遭遇。電車通勤の者は駅で列車が動いていないことを知る。
●従業員5名が残業中に工場が浸水。プレス機械、電源装置が水に浸かる。
●社長は出張中。20時過ぎのニュースを見て、会社と従業員に電話連絡を取ろうとするが、輻輳しつながらず。
●工場で浸水にあった従業員、帰宅途中に立ち往生した従業員は、その場で一夜を明かす。

●社長以下、従業員全員が、河川事務所が公表している洪水ハザードマップを見ており、工場が浸水危険地域であることを知っていた。
●社長は、出張先から工場長に対して、気象情報に注意し、従業員を早期に帰宅させるよう指示。
●工場長は、ラジオやインターネットで気象情報等を収集、駅に電話し列車の運行状況も把握。12時と15時、段階的に従業員を帰宅させることを決定。全員が無事、自宅に帰ることができる。
●この間、入り口に防潮板をたてる、備品等を棚に上げるなどの浸水対策を行う。
●社長は出張中断、16時に工場に戻るが、17時に避難勧告が出たことを町内会長から知らされ、工場長とともに近くの小学校に避難する。
●20時過ぎに工場周辺も浸水するが、予めプレス機械や電源装置は基礎を上げていたので、重要設備の多くは浸水を免れる。

数日間

●市役所等が排水ポンプを手配し、2日後に排水が完了する。
●従業員の多くは、住家が浸水し、その対応のため1週間、出社せず
●プレス機械と電源装置は修理が必要であり、メーカーに連絡するが、多忙を理由に対応を後回しにされる。
●2つの協力会社も同じような被災状況。
●顧客から、受注済みの部品の納期を尋ねられが、目処が立たないと答えるのみ。
●1週間後、同顧客から発注を他会社に切り替えたとの連絡あり。

●市役所等が排水ポンプを手配し、2日後に排水が完了する。
●日頃、従業員には高台に住むよう指導していた。半数の住家は浸水を免れ、半数は浸水する。泥の掃き出し等、従業員同士で助け合う。
●浸水した協力会社の復旧のため従業員を派遣。
●一部、浸水した設備の修理をメーカーに修理を要請。
●最重要の顧客に対し、受注済みの部品は1週間後に納品可能と連絡。

数ヶ
月間

●3ヵ月後、生産設備は復旧するも、受注は戻らず。
●会社の規模を縮小、従業員の7割を解雇。

●1ヶ月後には、協力会社を含め、全面復旧。
●浸水した設備の更新は水害保険でカバー。

 


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